日本の記憶(カレン・直人)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あの、ありがとうございました。」
「大丈夫。気にしないで。」
相手は私が女だから、舐めていたのかもしれない。
酒瓶が落ちていたので、それで相手を思い切り叩いたら気絶した。
女性をゲットーまで送る。
「もう、あまり租界に入らない方が良いかもしれない。」
「そう…ですね。」
ゲットーの方には初めて来た。
ゲットーの住民はブリタニア人を憎む人ばかりだ。
私みたいな見た目が完璧にブリタニア人の女が出歩けば、ただじゃ済まない。
「あ、カレンちゃん!」
―ドキンッ―
え?
カレン?
今、この人カレンって言った?
カレンが居るの?
「……」
そっと、顔を上げる。
「ナマエ…」
1日も忘れたことの無い彼女が、本当に目の前に居た。
「久しぶり。」
涙を堪えて、そう言うのがやっとだった。
―――…
「驚いた。ナマエが彼女を助けてくれたんでしょ?」
「うん。まぁ、相手も1人だったし。」
「私からもお礼を言うわ。ありがとう。」
誰も居ない、静かな公園。
そこで久しぶりにカレンと話をした。
私が先程助けた女性は、知り合いらしい。
何でも女性の彼氏がレジスタンスの仲間だそうだ。
「直人も元気?」
「うん。お兄ちゃんはみんなをまとめて、凄いの。」
「そっか。」
「……」
「……」
直人にも会いたい。
でも、私は仲間じゃない。
仲間でも無い見た目がブリタニア人の私がレジスタンスのリーダーと会うなんて、有り得ない。
「ねぇ、ナマエ。」
「ん?」
カレンが私の手を握る。
その表情は真剣だ。
「私、貴女の腕は一応認めてるの。だから、その…私と一緒に…」
「抱いてほしいの?」
「違うわ!!もう良い!!」
あぁカレン。
何て可愛いの。
その少し赤くなった頬。
悔しそうな目つき。
「良いよ。」
「へ?」
「私、カレンの共犯者になるよ。」
「え、本当に!?」
「うん。」
カレン、嬉しそう。
私も嬉しい。
「日本を、取り戻しましょう。」
「うん。カレン、私頑張る。」
私はもう一度直人に会いたくて。
側に居たくて、レジスタンスに入った。
カレンが直人の妹だから。
私は直人が好きだから、レジスタンスに入ったんだ。
(あぁ。私、最低。)