日本の記憶(カレン・直人)
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また、暑い季節がきた。
「カレン、直人!」
私はすっかり直人に懐いていた。
日本人でも、直人だけは大丈夫だった。
「暑いな。かき氷でも食べるか?」
「うん!」
カレンと直人が手を繋いで歩いてくる。
直人はあいている方の手を私に差し出した。
少し恥ずかしいとも思ったけど、嬉しくもあったので私は直人の手をとった。
「カレンは何味?」
「いちご!」
「じゃあ、私メロンにする。交換しよ。」
「うん。」
カレンと直人は私に居場所を与えてくれた。
これからも、三人で生きていきたい。
「直人。あれ、何?」
「え?」
遠くの空に見える、無数の黒い物体。
あれは、なに?
「っ、まずい…逃げるぞ!」
―ドォォォンッ―
直人が叫ぶと同時に、空から何か落とされた。
それを眺めていたら、落とされた地域は爆発した。
「え…」
皇歴2010年。
何でもない、いつも通りだと思っていた日常。
ブリタニアは日本に戦争を仕掛けた。
ブリタニア軍は、人型自在戦闘装甲機ナイトメアフレームを実戦で初めて投入したらしい。
日本はそんな技術を持ち合わせておらず、あっという間に負けてしまった。
エリア11。
日本の新しい名前。
幸い、カレンも直人も無事だった。
ただ、日本を愛しすぎた父はこの戦争で亡くなった。
バカな男だ。
父は国籍はブリタニア人なのに。
でも、私は別にこの場所がエリア11でも良かった。
だって、日本というこだわりは無いから。
これからもカレンと直人と三人で生きていければ、それで良い。
私は、そう思っていたのに。
「そんな…どうして…」
「日本を、取り戻す為よ。」
数日振りに、やっとカレンと会えた。
でも、彼女はもう普通の女の子ではなくなってしまっていた。
レジスタンス。
侵略者に対する、抵抗運動。
つまりは、テロ活動とも言える。
「そんなの、危ないよ…直人に、怒られるよ?」
「お兄ちゃんはリーダーなの。」
「そんなっ」
私はカレンと直人の2人が側に居てくれれば、それで良かった。
此処が日本だろうとエリア11だろうと、どうでも良かった。
でもカレンと直人は違う。
日本が好きだから。