一年
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5月。
世の中はGWで賑わっているけど、黒の騎士団はそうはいかない。
私はアジトで1人待機していた。
「あーつー…この前までの春はどこに行ったんだ。」
誰に言ったわけでもなく、ただ呟いた独り言。
「ホントだよなぁ。これじゃテロもはかどらないぜ。」
意外にも、私の言葉に反応したのは玉城だった。
私は机の上で頭を伏せていたから気がつかなかったけど、先程からソファに座っていたらしい。
「玉城が喋ると暑苦しいから静かにして。」
「んだとぉ!?暇そうにしてっから、構ってやろうと思ったのによ!」
「あーもーうるさい。」
「ぶっ!」
クッションを投げつけて、玉城を黙らせる。
そういえば、直人は玉城を黙らせるのが上手だったな。
「つうか…お前、さっきゼロの部屋から出て来たよな?」
「何勝手に見てんの。変態。」
「何でだよ!たまたま見かけただけだ!」
うるさいな。
いちいち叫ぶな。
「つうかさ、お前ゼロと随分仲良いよな。コレか?」
玉城が小指を立てながら笑う。
「ふざけた冗談は嫌いだ。」
―ボキッ―
「イダーッ!!」
小指を折ってやった。
「いってぇな!何しやがる!」
「私の好きな人はカレンだけだ。五月病になってくだばれ。」
「五月病って死ぬのか!?」
え、その返し?
「随分と騒がしいな。」
ゼロが入ってきて、私の隣に座った。
「なぁゼロ!お前らってコレの関係か?」
玉城が先程とは反対の手で小指を立てる。
「くだらない。」
―ボキッ―
「うぎゃーっ!」
その小指をゼロが折る。
いい加減学べし。
「いてぇな!!だってお前らってよく一緒に居るし、仲良いじゃねぇか!」
「よくない。」
「よくないな。」
「ホラ!息ピッタリ!」
それより玉城、病院に行けば?
小指が変色してる。
「玉城。お前は身近に居る子犬に恋心を抱くのか?」
「へ?そりゃねぇだろ。」
「それが私の気持ちだ。」
「は?」
おいゼロ!
それは私を犬って言ってるの!?
「っ、ゼロ!殺す!!」
「は?おい待て…玉城止めろ!!」
「小指折れてんのに無理だろ!」
(暑くなってきた)