忘れられた人(ライ)
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「僕のために、泣いてはくれないんだね。」
「泣く理由がない。」
「はぁ…残念だよ。最後なんだから、いつもの無表情だったり怒った以外の顔を見れると思ったのに。」
「生きることを諦めなければ笑ったかもね。」
「ははっ、手厳しいな。」
ライが私の髪に触れる。
「僕が姿を消しても誰も探さないように、全員にギアスをかける。生きてる人間、全てにだ。」
「そんな事が、出来るの?」
「うん。それくらいの、強い力だ。」
「じゃあ、私も忘れるんだね。」
それなら、今の私の気持ちも、消える。
「その前に、ナマエにギアスをかけに来た。」
「…私に?」
何だろう。
恨まれてる、なんて事は無いかな。
「ライが命じる。ナマエ、君は―――…」
「……」
―――…
今、私とカレンはアッシュフォード学園に来ている。
枢木スザクは私とカレンが黒の騎士団だとバラしていない。
それなら、知っている枢木スザクだけを殺せば、私達はまた同じ日常を過ごせる。
学園祭というイベントを使って、枢木スザクを殺そう。
でも、結局枢木スザクを殺せなかった。
アイツは人間じゃないな、きっと。
その後ルルーシュに捕まり、私はクレープを食べながらルルーシュの仕事を眺めた。
「随分忙しそうだな。」
「くそっ、ナマエも手伝え。」
「下手に手を出したら困るのはルルーシュだ。」
「チッ」
ルルーシュは忙しそうに携帯電話を何台も使っている。
「何でこんなに忙しいんだ。最近はどうにかなっていただろっ」
「……」
「会長達も、仕事2人分を俺に任せてないか?」
「…さぁね。」
やっぱり。
ルルーシュも、忘れたのか。
カレンも忘れていた。
私は、微かに覚えている。
あの男を。
本当に、少しだけど。
どうやら、ギアスにかかったらしい。
「フンッ、全部を覚えてるわけじゃないけど。」
「何を独り言を呟いている。」
「黙れ。」
「チビ。」
「ハゲろ。」
何で私にあんなギアスをかけたのか分からないけど。
でも1人くらい覚えておいてあげないと、悲しいでしょ?
お前は死んだんじゃなくて、眠っているのだから。
(少しでも僕を好きな気持ちがあるなら、僕を忘れないでくれ。)