忘れられた人(ライ)
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10分程経つと、ライは落ち着きを取り戻したらしい。
私もいつまでも抱きつかせたくないから、ライの肩を軽く押して離させた。
「帰ろう、黒の騎士団に。」
「…あぁ。」
立ち上がり、砂を払う。
ポートマンに向かって歩くと、ついて来る………ん?
「お前、自分で使ったポートマンはどうした。」
「……さぁ、記憶喪失だな。」
随分都合の良い記憶喪失だなオイ。
「ちょっと…ポートマンは中が狭いんだから、2人は無理だからね。」
「大丈夫。ナマエが僕の膝に座れば良い。」
「無理。入らないってば!」
「え?今のもう一度言ってみて。」
「置いてくぞ!」
何を想像してんだ。
「でも、僕のポートマンは行方不明だし。」
「でも、こんな狭い中に2人は絶対無理だから!!」
「ナマエ、もうすぐで着く。」
「……うん。」
入ってしまった。
狭いけど。
「これがナマエじゃなくてカレンだったら、入らなかったかもな。」
「どういう意味だ。」
「小さいって事。」
「このっ!」
「いたたたっ、髪は引っ張るなよ。」
ライは私を膝に乗せたまま、器用にポートマンを操縦する。
潜水艦の入り口についた。
「全く、今日は疲れた。」
「でも、ナマエが無事で良かった。」
潜水艦の中に入り、ポートマンから降りる。
「僕は、ナマエを迎えに行ったんだ。」
「ふんっ、ゼロのついででしょ?」
「違う。」
私にとって、どっちでも良い。
結局私が迎えに行ってるし。
「それより、傷の手当てが先だ。」
ライの体は、至る所に傷がある。
何をしていたんだか。
「ナマエ、おかえり。」
「C.C.!ただいまっ」
C.C.が迎えてくれたので、C.C.に抱きついた。
「意外と早かったな。」
「ライは浜辺に居たから、すぐに見つけたの。」
「そうか…おや、随分傷だらけじゃないか。」
C.C.がライを見て笑う。
「たいした傷じゃない。」
「ん?お前、まさか…」
私から離れ、ライの瞳を見つめるC.C.。
その表情は、何か思いつめたようなものだ。
「記憶が、戻ったのか?」
「……あぁ。何故分かった?」
「ギアスが本来の力を取り戻している。扱いには気をつけろよ。」
C.C.はそれだけ言うと、何処かへ行ってしまった。
多分ゼロの所だろう。
私はライの傷の手当ての為に医務室へ行った。
私が手当てをしている間、ライはずっと何かを考えているみたいだった。