一年
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「カレン、ハッピーホワイトデー。」
学校に来て、カレンに手作りのガトーショコラを差し出す。
カレンは目を丸くした。
「私、バレンタインにチョコあげてないけど…」
「うん。これは私の好きの気持ち。」
「今日はホワイトデーなんだけど。」
「1ヶ月待つくらいカレンが好きっていう私の気持ち。」
「……(知るかぁぁ!)」
ガトーショコラを差し出しても、カレンはなかなか受け取ってくれない。
「カレン、ガトーショコラ嫌い?」
「そういうわけじゃ、」
「じゃあ受け取って?」
ポンと、後ろから誰が私の肩に手を置いた。
「おはよう。」
「枢木スザク…気安く触るな。」
「そのガトーショコラ、美味しそうだね。」
「これ、カレンの!お前にはあげない!」
「えー」
何で枢木スザクにあげなくちゃいけないんだ!
「あの…私1人じゃ食べきれないから、少し分けましょう?」
「えぇっ」
大きかったかな。
愛情を凝縮して、直径30cmのホールにしたんだけど。
「ありがとう!いただきます。」
お前が一番に食べるんかい!
「うっ」
「?」
「何コレ…まずっ」
「不味い!?」
そんな!
「はぁ…やっぱり。」
「カレン!?」
「貴女、ご飯系は美味しく作るけど、お菓子は本当に才能無いわね。」
「…!!」
私、お菓子作り下手なの?
「私も食べる!」
「どうぞ…って、味見してないの!?」
一切れを口に入れる。
「うえっ…不味い…おぇっ」
何だこの不味さ。
分量が悪かったのかな。
それとも、隠し味が悪かったのかな。
とにかく、こんなものカレンに食べさせられない。
「ごめんね、カレン。明日別のチョコレート買ってくるよ。」
「いらない。」
へこむ。
枢木スザクは横で苦笑いしてる。
顔面ケーキやってやろうか。
「コレ、一緒に食べれば良いじゃない。」
「え?」
コレ、と言ってカレンが差し出したのはどこかお店で買ったであろうチョコレート。
「カレン…これ…」
「バレンタインに渡さなかったら落ち込んでたから、一応ね。か、勘違いしないでよ。」
何このツンデレ。
キュンとキタ。
「カレン、私も好きー!」
「だから!そういう意味じゃない!」
「僕にも口直しに一口頂戴。」
「お前はガトーショコラでも食ってろ!」
「え…」
(幸せだわ!)