「体が小さくなってるから、肺活量も小さかったんだね。ごめん。」

「だ、じょーぶ。」


大分呼吸が落ち着いたみたいだ。


「そうだ。今日は一緒にお風呂入ろうね。」

「なんで！？」


ガバッと、ナマエが勢いよく顔を上げる。


「何でって…危ないだろ？そのサイズで。」

「さいずいうな！ひとりでへーき！」

「別に初めてじゃないし、良いじゃないか。」

「……やだよっ」

「どうして？」

「すざく、ぜったいへんなことする。」

「……しないよ。」

「うそだ！」


疑うような眼差しで僕を見ている。
まぁ、キスしといて何言ってんだって思われてるんだろうな。



「でも僕は心配だよ。ナマエ１人でお風呂入って、怪我したらどうしようって。」

「あしたもどるんでしょ？もどったらはいる。」


ナマエはツンとそっぽを向く。
仕方ない。
ちょっとズルいけど。




「僕、ナマエと休日を過ごすの…楽しみにしてたんだ。」

「！」

「でも、この姿じゃ一緒に歩けないし…そもそも服が無いんだよね。」

「！？」


ナマエが悲しそうに僕を見上げる。
笑いそうになるのを堪えて、視線を反らした。



「すざく…っ、そうだよね！ひさびさな、おやすみなのに…わたし、めいわくかけてばかり！」



一瞬、ロイドさんに感謝しそうになった。




「じゃあ、一緒にお風呂入ってくれるよね？」

「うん！……え゛」


流石にナマエも気づいたらしい。
間抜け面が面白い。



「あっはははははっ！」

「すざく！」


堪えきれずに笑ったら、ナマエは顔を真っ赤にして怒っていた。












―――…



夕飯の時間になり、ピザや唐揚げ、サラダを注文した。
ナマエは胃も小さくなっているためか、あまり食べていなかった。

そして、




「さわらないで。じぶんでぬげるもん。」

「じゃあ、早く脱ぎなよ。」

「ばかっ、たおるまいてよー！」


お風呂の時間。
脱衣場で僕はもう脱いだのに、ナマエはモタモタしてまだ脱がない。
脱がそうとすれば嫌がる。