ツイ廃と王子様
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【跡部】 2
ふと思いつきで、「何で私なんかと付き合ってんの」と聞いてみた。
「特に関わりなかったじゃん」
「ああ、だがクラスでのディベートの時……」
「うわー、その話もういいわ」
「テメーが聞いてきたんだろ」
思い出したくもないが鮮明に覚えている。確かとある議題について意見を言い合う、みたいな授業だった。普段人前であまり話さない私が珍しくめちゃくちゃ喋ったというようなことがあった。
「あんなに喋ってるお前は見たこと無かったからな」
「あれはちょっと熱くなりすぎて……」
同じ班に仲のいい友達がいたから話しやすかった、というのもあっただろう。相手との論争はヒートアップしていき、しまいには私がひ○ゆきの様な反論をして相手を論破してしまった。
「あれは見事だったな」
「でもそれだけで好きになることってある?」
「いつも堂々としてるじゃねーの」
してない。全然してないぞ。
「体育でクラスの奴らが騒ぎ出した時も落ち着いて眺めてただろ」
違うよ跡部。運動神経があまりにも悪いから輪に入れなかっただけだよ、それ。
「窓から虫が入ってきた時、皆が逃げ出した中でつまんで追い出してたこともあったな」
それは唯一の取り柄かもしれない。
「だから私なんか、みたいなこと二度と言うんじゃねえ。お前には良い所しか無えからな」
おお……。何やら励まされてしまった。
「じゃあお前こそ何で俺と付き合ってる」
「うーん、興味深 いから?」
「当然だ。他には?」
「優しい」
嬉しそうに笑っている。大人びていながら反応が素直なところも可愛い。そう思いながら、私は次の言葉を期待している彼の方に向き直った。
ふと思いつきで、「何で私なんかと付き合ってんの」と聞いてみた。
「特に関わりなかったじゃん」
「ああ、だがクラスでのディベートの時……」
「うわー、その話もういいわ」
「テメーが聞いてきたんだろ」
思い出したくもないが鮮明に覚えている。確かとある議題について意見を言い合う、みたいな授業だった。普段人前であまり話さない私が珍しくめちゃくちゃ喋ったというようなことがあった。
「あんなに喋ってるお前は見たこと無かったからな」
「あれはちょっと熱くなりすぎて……」
同じ班に仲のいい友達がいたから話しやすかった、というのもあっただろう。相手との論争はヒートアップしていき、しまいには私がひ○ゆきの様な反論をして相手を論破してしまった。
「あれは見事だったな」
「でもそれだけで好きになることってある?」
「いつも堂々としてるじゃねーの」
してない。全然してないぞ。
「体育でクラスの奴らが騒ぎ出した時も落ち着いて眺めてただろ」
違うよ跡部。運動神経があまりにも悪いから輪に入れなかっただけだよ、それ。
「窓から虫が入ってきた時、皆が逃げ出した中でつまんで追い出してたこともあったな」
それは唯一の取り柄かもしれない。
「だから私なんか、みたいなこと二度と言うんじゃねえ。お前には良い所しか無えからな」
おお……。何やら励まされてしまった。
「じゃあお前こそ何で俺と付き合ってる」
「うーん、
「当然だ。他には?」
「優しい」
嬉しそうに笑っている。大人びていながら反応が素直なところも可愛い。そう思いながら、私は次の言葉を期待している彼の方に向き直った。