魔の期間
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プルルルル…
「(ん?帝くん?)」
週末の夜にその電話は鳴る。
「ちょっと出てくるッス」
『ん?おー』
同室の奴に声を掛けて寮内の人気のない場所へと足を運ぶ。
「もしもし?どうしたんスか?」
『ラギー先輩、どうしよう…』
「えっ、何スか…?何かあった?」
不安を煽る言葉に頭の中が一気にグルグルと駆け廻る。
『私…ラギー先輩に会いたい』
「は?」
『ラギー先輩に会いたいです』
来週からテストが始まる。
所謂テスト期間に入ったから、放課後は余程のことがないと外出は出来ない。
それに加えてここ2~3日は学園内でも帝くんとすれ違うことはなかった。
「あー。そうは言ってもねぇ…この期間は外出が見つかったら大変なことになるんスよ」
休日ともなればこの週末に会うことは先ずあり得ない。
『…ラギー先輩は、私と会いたくないですか?』
「は?」
『…』
何をいきなり言い出すんスかね。
「そんなの会いたいに決まってるじゃないスか」
それどころかしょうもないことを喋ったり、キスしたり、それ以上の…。
「っ…」
『どうかしましたか?』
「!そ…それより君からそんなこと言っちゃって、オレに何かされること期待してるんスか?」
少しだけ茶化すように言うと
『えっと、はい』
「へっ!?」
『ラギー先輩と会って、朝までずっといたいです。…おかしいですか?』
「~~っ!」
耳と尻尾がピンと立つ。
今その言葉をどんな顔して言っているのか。
次にそのときが来たらどうなってしまうのか。
「あ、あのねえ!」
『? は、はい』
「…っ」
さっきよりも早く頭がグルグルとする。
「(スーハー、スーハー)」
『どうしたんですか?』
熱くなった頭を落ち着かせようと深呼吸する。
「…ううん、何でもないッス。そういえば明日は朝飯が済んだら、インク買いに購買行こうとしてたんだったな~」
『えっ?』
「その時間に"たまたま"購買に来ることがあれば…会えるかもしれないッスね」
『…ふふっ、分かりました』
そう言って電話越しに聞こえた嬉そうな笑い声。
「オレも人のことは言えないスけど、ちゃんとテスト勉強するんスよ」
『はーい』
「おやすみ、帝くん」
『おやすみなさい』
会えない時間がこんなに長く感じるなんて、今までもこれから先も君だけだろうな…。
「(うおおおお!っていうか何なんスか!今の電話!?可愛すぎじゃないッスか!!?)」
部屋に戻るとベッドに飛び込み、枕に顔を埋めながら足をバタバタとする。
『お、おい。大丈夫か?』
「大丈夫じゃないッス…大丈夫じゃないッス!」
会えないもどかしさで爆発しそう…!
「もう寝る!おやすみッス!」
『お、おお…』
オレは布団に潜ると明日の朝日を拝むために、強く目を閉じた。
「(ん?帝くん?)」
週末の夜にその電話は鳴る。
「ちょっと出てくるッス」
『ん?おー』
同室の奴に声を掛けて寮内の人気のない場所へと足を運ぶ。
「もしもし?どうしたんスか?」
『ラギー先輩、どうしよう…』
「えっ、何スか…?何かあった?」
不安を煽る言葉に頭の中が一気にグルグルと駆け廻る。
『私…ラギー先輩に会いたい』
「は?」
『ラギー先輩に会いたいです』
来週からテストが始まる。
所謂テスト期間に入ったから、放課後は余程のことがないと外出は出来ない。
それに加えてここ2~3日は学園内でも帝くんとすれ違うことはなかった。
「あー。そうは言ってもねぇ…この期間は外出が見つかったら大変なことになるんスよ」
休日ともなればこの週末に会うことは先ずあり得ない。
『…ラギー先輩は、私と会いたくないですか?』
「は?」
『…』
何をいきなり言い出すんスかね。
「そんなの会いたいに決まってるじゃないスか」
それどころかしょうもないことを喋ったり、キスしたり、それ以上の…。
「っ…」
『どうかしましたか?』
「!そ…それより君からそんなこと言っちゃって、オレに何かされること期待してるんスか?」
少しだけ茶化すように言うと
『えっと、はい』
「へっ!?」
『ラギー先輩と会って、朝までずっといたいです。…おかしいですか?』
「~~っ!」
耳と尻尾がピンと立つ。
今その言葉をどんな顔して言っているのか。
次にそのときが来たらどうなってしまうのか。
「あ、あのねえ!」
『? は、はい』
「…っ」
さっきよりも早く頭がグルグルとする。
「(スーハー、スーハー)」
『どうしたんですか?』
熱くなった頭を落ち着かせようと深呼吸する。
「…ううん、何でもないッス。そういえば明日は朝飯が済んだら、インク買いに購買行こうとしてたんだったな~」
『えっ?』
「その時間に"たまたま"購買に来ることがあれば…会えるかもしれないッスね」
『…ふふっ、分かりました』
そう言って電話越しに聞こえた嬉そうな笑い声。
「オレも人のことは言えないスけど、ちゃんとテスト勉強するんスよ」
『はーい』
「おやすみ、帝くん」
『おやすみなさい』
会えない時間がこんなに長く感じるなんて、今までもこれから先も君だけだろうな…。
「(うおおおお!っていうか何なんスか!今の電話!?可愛すぎじゃないッスか!!?)」
部屋に戻るとベッドに飛び込み、枕に顔を埋めながら足をバタバタとする。
『お、おい。大丈夫か?』
「大丈夫じゃないッス…大丈夫じゃないッス!」
会えないもどかしさで爆発しそう…!
「もう寝る!おやすみッス!」
『お、おお…』
オレは布団に潜ると明日の朝日を拝むために、強く目を閉じた。