ハロウィーンパーティー
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ハロウィーン期間が終わった後のパーティー。
帝くんを広い学園の中、探すも見当たらない。
「(一応仮装するって言ってたけど…何処行ったんかなあ)」
メシの匂いに何度も誘われるけど、我慢する。
すると
『ラ、ラギー先輩…』
聞き覚えのある小さな声がオレの名前を呼ぶ。
「帝くん?もー、何処行ってたんスか?」
振り返ってその姿を見ると
「えっ…女子の制服?」
それは噂で聞いたことはあったけど初めて見るNRCの女子の制服。
『学園長が試作って言って渡してくれました…』
いつもはオレ達に混ざって男子の制服を着ているのに。
「噂には聞いてたけど、本当にあるんスね…」
『女子がこの後入学するかはわからないけどって…。へ、変ですか?』
「いや?全然」
それに
「少し化粧もしてる?」
『は、はい。せっかくなので…でも久しぶりだからちょっと変な感じ』
帝くんが照れ臭そうに笑うけど、オレにはハロウィーンの特別な魔法がかけられたかのようにキラキラしている。
「…そっか。君にはそれも"仮装"ッスね。シシシッ!」
笑ってその手を繋ぐ。
「ほら、行きましょう」
『でも…っ、他の人に見られたら』
「大丈夫。今の君は普通の女の子にしか見えないッス」
『それはそれで恥ずかしいです』
「これだけ人も多いし、紛れちゃえば分かんないッスよ?」
『そ、そうかもしれないですけど…』
繋ぐ手に力を入れられモジモジとされる。
すると
グゥゥ…
『…!』
オレの腹の音が鳴る。
「帝くん。オレ、もう腹ペコなんスよ。そろそろ限界だし、こんだけあるメシを食い逃すとかあり得ないんで」
少し拗ねたようにムッとすると
『ぷっ、あはは。それもそうですね』
帝くんはそう言うと手を握り返し、メインストリートへと足を向ける。
『今日は堂々と食べ歩きデートですね?』
「っ!…そうッスよ、食べなきゃ大損ッス!」
そのまま匂いに誘われるように歩き出す。
「それにオレの彼女がこんなに可愛いって見せびらかしたいし…」
『えっ?』
「何でもないッス。さあ、行くッスよ!」
メインストリートに着くと高そ~で見たこともない料理がズラリと並べられている。
「旨そうなメシがたくさんッス!」
このメシのためにあんなタダ働きをしたんだから元以上を取らなきゃいけない。
帝くんの手を離し、片っ端から食べ始める。
「旨い…!こっちは……旨い!旨いッス!こっちのは…」
どんどん食べて進め帝くんに
「オレ、あっちのも取ってくるッス!」
『あっ…』
そう言って無意識に離れ別行動になってしまった。
「(ラギー先輩、何処まで行っちゃったんだろう…)」
食べるのが大好きなのは知ってるけど、やっぱりこんな格好でひとりぼっちにされると心もとない。
「(オンボロ寮に戻ろうかな…)」
そんなことを考えていると後ろから声を掛けられる。
『……おい、お前迷子か?』
「(カ、カリム先輩!)」
『カリム、どうした?』
カ『あっ、シルバー。そこに迷子っぽいやつがいてさ、声を掛けてたんだ』
「(シルバー先輩まで!?)」
慌てて顔を隠して俯く。
カ『どうしたんだ?具合でも悪いのか?』
「い、いえ」
シ『それなら迷子というのは本当か?』
「…迷子、なのかな?一緒にいた人とはぐれちゃって…」
カ『そうなのか?それなら俺達が探してやるから安心しろ!な、シルバーもいいだろ?』
シ『ああ。困っている人を助けるのは当然だ』
「(いや、いやいやいや~!ラギー先輩…!)」
そんなふたりと並んでメインストリートを歩く。
カ『それにしてもお前、誰かに似てるな。学園に親戚がいるのか?』
シ『俺もそれは思っていた』
「えっ!?」
カ『その制服もうちの制服に似てるし。……可愛くてよく似合ってるな!』
「ほ、本当?」
カ『ああ。な、シルバー?』
シ『そうだな、女子がいたらそんな制服になるのかと思っていたところだ』
「…嬉しい。一緒にいた人は何も言ってくれなかったから」
カ『そうなのか?安心しろ、凄く可愛いから!』
「…はいっ」
ふたりと会話をしていると後ろから手を引っ張られる。
「!」
ラ『ちょっと…。アンタ、なに満更でもなさそうにしてるんスか』
「ラギー先輩!?」
カ『ん、ラギー?お前の知り合いか?』
ラ『知り合いっつーか、オレの彼女ッス』
「っ!」
カ『そうなのか、悪い。迷子になってたみたいだったから連れ廻しちまった』
シ『すまない…』
申し訳なさそうにするふたりにこっちが申し訳なくなる。
「い、いいえ。大丈夫です!一緒に探してくれてありがとうございました!」
カ『礼なんていいからさ。今日のハロウィーンパーティー、楽しんでいってくれよな』
シ『ああ、料理も学園にされた飾り付けも楽しんでいってほしい』
「…はい!」
ふたりに笑って返事をするとラギー先輩が強く手を引く。
「わっ!」
ラ『それじゃふたりとも、世話になったッスね。オレ達もう行くんで、バイバーイ!』
ラギー先輩はふたりにそう言って少し歩くとメインストリートからは離れた場所へと到着する。
「ラギー先輩…?」
『ねえ、何でいらふわコンビと一緒にいたんスか?』
「いら…?」
『あんなにヘラヘラしちゃって…妬けるじゃないッスか』
「えっ?」
さっきまでの表情とは違ってムッとした顔つきをしている。
「ヘラヘラしたつもりはないですけど…。でも、ラギー先輩が何処か行っちゃうから」
そんなこと言われてこちらも少しだけ口を尖らせる。
『あー』と言ってラギー先輩は罰が悪そうに目を反らす。
『あ…ご、ごめん。ひとりにさせるつもりはなかったんですけどね。つい旨そうなメシに目が眩んで』
「もう…」
私よりご飯ってことではなくて、食べることに貪欲ということを知っているから強く叱れない。
「じゃあ…私のこの格好、どう思いますか?」
『……は?』
「カリム先輩とシルバー先輩は似合ってるって。可愛いって言ってくれましたよ?」
いつもはあまり言葉に出してくれないその言葉。
『か、可愛いッスよ…制服』
「制服が、ですか?」
『…っ!』
ラギー先輩の顔を下から覗く。
『か、可愛い!可愛いッスから!その…帝くんがっ!』
「…!」
耳を赤くしてそう言うラギー先輩。
『こ、これで満足ッスか…?』
「えへへ…はい!」
ラギー先輩にギュッと抱きつく。
『っ!』
最初は驚いていたけど、すぐに抱き返してくれる。
『……何か今日、胸当たるッスね』
「今日は女子の制服だから…潰すの巻いてないんです」
『そっか…』
するともう少しだけ強く抱き締められる。
『あー。君のこと可愛いから見せびらかしたいけど、やっぱ見てほしくねーな…』
ラギー先輩は肩に頭を乗せてそう呟く。
「?」
『ずっと一人占めしたいッスね』
すると顔を離して私と目が合う。
『…ったく、そんな顔しちゃって。アンタにはわかんねーだろうな』
頭をわしゃわしゃと撫でられると
『よし、今度こそは手離さないんでもう一回行くッスよ』
「えっ?まだ食べるんですか?」
『当たり前じゃないッスか。こんな機会、滅多にないんだから』
そう笑うラギー先輩。
『さあ、行くッスよ!メシが逃げる前に!』
その大きな手に引かれる。
「ま、待ってください!ご飯は逃げないですからっ!」
帝くんを広い学園の中、探すも見当たらない。
「(一応仮装するって言ってたけど…何処行ったんかなあ)」
メシの匂いに何度も誘われるけど、我慢する。
すると
『ラ、ラギー先輩…』
聞き覚えのある小さな声がオレの名前を呼ぶ。
「帝くん?もー、何処行ってたんスか?」
振り返ってその姿を見ると
「えっ…女子の制服?」
それは噂で聞いたことはあったけど初めて見るNRCの女子の制服。
『学園長が試作って言って渡してくれました…』
いつもはオレ達に混ざって男子の制服を着ているのに。
「噂には聞いてたけど、本当にあるんスね…」
『女子がこの後入学するかはわからないけどって…。へ、変ですか?』
「いや?全然」
それに
「少し化粧もしてる?」
『は、はい。せっかくなので…でも久しぶりだからちょっと変な感じ』
帝くんが照れ臭そうに笑うけど、オレにはハロウィーンの特別な魔法がかけられたかのようにキラキラしている。
「…そっか。君にはそれも"仮装"ッスね。シシシッ!」
笑ってその手を繋ぐ。
「ほら、行きましょう」
『でも…っ、他の人に見られたら』
「大丈夫。今の君は普通の女の子にしか見えないッス」
『それはそれで恥ずかしいです』
「これだけ人も多いし、紛れちゃえば分かんないッスよ?」
『そ、そうかもしれないですけど…』
繋ぐ手に力を入れられモジモジとされる。
すると
グゥゥ…
『…!』
オレの腹の音が鳴る。
「帝くん。オレ、もう腹ペコなんスよ。そろそろ限界だし、こんだけあるメシを食い逃すとかあり得ないんで」
少し拗ねたようにムッとすると
『ぷっ、あはは。それもそうですね』
帝くんはそう言うと手を握り返し、メインストリートへと足を向ける。
『今日は堂々と食べ歩きデートですね?』
「っ!…そうッスよ、食べなきゃ大損ッス!」
そのまま匂いに誘われるように歩き出す。
「それにオレの彼女がこんなに可愛いって見せびらかしたいし…」
『えっ?』
「何でもないッス。さあ、行くッスよ!」
メインストリートに着くと高そ~で見たこともない料理がズラリと並べられている。
「旨そうなメシがたくさんッス!」
このメシのためにあんなタダ働きをしたんだから元以上を取らなきゃいけない。
帝くんの手を離し、片っ端から食べ始める。
「旨い…!こっちは……旨い!旨いッス!こっちのは…」
どんどん食べて進め帝くんに
「オレ、あっちのも取ってくるッス!」
『あっ…』
そう言って無意識に離れ別行動になってしまった。
「(ラギー先輩、何処まで行っちゃったんだろう…)」
食べるのが大好きなのは知ってるけど、やっぱりこんな格好でひとりぼっちにされると心もとない。
「(オンボロ寮に戻ろうかな…)」
そんなことを考えていると後ろから声を掛けられる。
『……おい、お前迷子か?』
「(カ、カリム先輩!)」
『カリム、どうした?』
カ『あっ、シルバー。そこに迷子っぽいやつがいてさ、声を掛けてたんだ』
「(シルバー先輩まで!?)」
慌てて顔を隠して俯く。
カ『どうしたんだ?具合でも悪いのか?』
「い、いえ」
シ『それなら迷子というのは本当か?』
「…迷子、なのかな?一緒にいた人とはぐれちゃって…」
カ『そうなのか?それなら俺達が探してやるから安心しろ!な、シルバーもいいだろ?』
シ『ああ。困っている人を助けるのは当然だ』
「(いや、いやいやいや~!ラギー先輩…!)」
そんなふたりと並んでメインストリートを歩く。
カ『それにしてもお前、誰かに似てるな。学園に親戚がいるのか?』
シ『俺もそれは思っていた』
「えっ!?」
カ『その制服もうちの制服に似てるし。……可愛くてよく似合ってるな!』
「ほ、本当?」
カ『ああ。な、シルバー?』
シ『そうだな、女子がいたらそんな制服になるのかと思っていたところだ』
「…嬉しい。一緒にいた人は何も言ってくれなかったから」
カ『そうなのか?安心しろ、凄く可愛いから!』
「…はいっ」
ふたりと会話をしていると後ろから手を引っ張られる。
「!」
ラ『ちょっと…。アンタ、なに満更でもなさそうにしてるんスか』
「ラギー先輩!?」
カ『ん、ラギー?お前の知り合いか?』
ラ『知り合いっつーか、オレの彼女ッス』
「っ!」
カ『そうなのか、悪い。迷子になってたみたいだったから連れ廻しちまった』
シ『すまない…』
申し訳なさそうにするふたりにこっちが申し訳なくなる。
「い、いいえ。大丈夫です!一緒に探してくれてありがとうございました!」
カ『礼なんていいからさ。今日のハロウィーンパーティー、楽しんでいってくれよな』
シ『ああ、料理も学園にされた飾り付けも楽しんでいってほしい』
「…はい!」
ふたりに笑って返事をするとラギー先輩が強く手を引く。
「わっ!」
ラ『それじゃふたりとも、世話になったッスね。オレ達もう行くんで、バイバーイ!』
ラギー先輩はふたりにそう言って少し歩くとメインストリートからは離れた場所へと到着する。
「ラギー先輩…?」
『ねえ、何でいらふわコンビと一緒にいたんスか?』
「いら…?」
『あんなにヘラヘラしちゃって…妬けるじゃないッスか』
「えっ?」
さっきまでの表情とは違ってムッとした顔つきをしている。
「ヘラヘラしたつもりはないですけど…。でも、ラギー先輩が何処か行っちゃうから」
そんなこと言われてこちらも少しだけ口を尖らせる。
『あー』と言ってラギー先輩は罰が悪そうに目を反らす。
『あ…ご、ごめん。ひとりにさせるつもりはなかったんですけどね。つい旨そうなメシに目が眩んで』
「もう…」
私よりご飯ってことではなくて、食べることに貪欲ということを知っているから強く叱れない。
「じゃあ…私のこの格好、どう思いますか?」
『……は?』
「カリム先輩とシルバー先輩は似合ってるって。可愛いって言ってくれましたよ?」
いつもはあまり言葉に出してくれないその言葉。
『か、可愛いッスよ…制服』
「制服が、ですか?」
『…っ!』
ラギー先輩の顔を下から覗く。
『か、可愛い!可愛いッスから!その…帝くんがっ!』
「…!」
耳を赤くしてそう言うラギー先輩。
『こ、これで満足ッスか…?』
「えへへ…はい!」
ラギー先輩にギュッと抱きつく。
『っ!』
最初は驚いていたけど、すぐに抱き返してくれる。
『……何か今日、胸当たるッスね』
「今日は女子の制服だから…潰すの巻いてないんです」
『そっか…』
するともう少しだけ強く抱き締められる。
『あー。君のこと可愛いから見せびらかしたいけど、やっぱ見てほしくねーな…』
ラギー先輩は肩に頭を乗せてそう呟く。
「?」
『ずっと一人占めしたいッスね』
すると顔を離して私と目が合う。
『…ったく、そんな顔しちゃって。アンタにはわかんねーだろうな』
頭をわしゃわしゃと撫でられると
『よし、今度こそは手離さないんでもう一回行くッスよ』
「えっ?まだ食べるんですか?」
『当たり前じゃないッスか。こんな機会、滅多にないんだから』
そう笑うラギー先輩。
『さあ、行くッスよ!メシが逃げる前に!』
その大きな手に引かれる。
「ま、待ってください!ご飯は逃げないですからっ!」