ファットガム短編
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パトロールをしていると、街の人たちから何かしら貰うとことがある。俺は「もっと大きくなりやー」なんて言われるし、先輩は「珍しいモンが入ったんや!」なんて言われたり。最初はヒー口ーとして物を受け取るのはどうなんだと判断に困ったけど、ファット曰く「うちはもろて構わへんよ、他は知らんけど」
ファットは太れば太るほど街を守れるんだし、街の人は構うのが好きだし、まぁ良いんだろうとお言葉に甘えておやつ代わりにいろんな食べ物を貰うのが習慣になった切島
ただそのまま食べられる物なら良いけど、調理しなければならない食材系は持て余してしまう。何せ料理なんてほぼしたことがない。
「おかえり〜」
先輩とパトロールを終えて両手に荷物を持って帰ると、事務員のなまえさんがエプロンを着て出迎えてくれた。先輩が連絡をしてくれていたらしい。
この事務所が特殊らしいけど、割と本格的な台所がある。そしてなまえさんの作る料理はかなり美味い。
薄味やから切島くんの口に合うか分からへんけど、なんて笑いながら出してくれる料理も、知らん食材やからレシピ見て作ってん、と自信なさげな料理も、マズかったことは一度もない。
「……鹿肉だそうです」
「あと野菜とかっス!」
「お〜そしたらお鍋にしよか!ファットももうちょいで帰ってくるし」
家庭用のIH鍋を2つ並べ、テキパキと準備していく。
「そろそろ切島くん用のお鍋も欲しいなぁ」
「流石の俺でも鍋1個分は食えねぇっス」
ちなみに炊飯器は一升炊きのガス釜。
一升と言う単位をこの事務所に来てから初めて知ったと言えば、普通は五合炊きだと笑ってくれたのも記憶に新しい。
「味噌のえぇ匂いがする〜」
「おかえりなさい、今日は鹿鍋ですよ〜」
「えぇやんえぇやん!環も明日はツノやな、クリスマスまだやけど!」
ファットが事務所に戻ってくるといそいそと世話を焼くなまえさんは、手を洗うファットにタオルを渡してから食器の準備をしている。
目に見えてほわほわしているのが面白かった。
「もうちょい待ってな、書類しもたら着替えてくるわ」
「シャツ出してあるからな〜、息子たちがお腹空かせて待っとるよ」
「そらあかん!父ちゃんはよ着替えるわ〜」
いつも通り2人で笑いながら掛け合うのを見て、最初は結婚しているのかと思ったけど、先輩曰くそうじゃないと言う。
何かこう、関西のノリ?らしい。確かに母さんみたいだと言えば本人はこんな大きい息子産んだ覚えあらへんわ、と笑うのだ。
西のノリと、複雑なあれこれ。
「はーー相変わらずなまえちゃんの飯は美味いなぁ!」
「今日鍋やから料理ほどのアレとちゃうけど」
「なまえちゃんが作るからえぇやんか」
ファットはにこにことなまえさんの頭を撫でているし、なまえさんも嬉しそうにしている。確かに作ってもらったご飯はいつも美味しいから間違ってはいないけど。
「……切島くん、突っ込んでも無駄だから」
「先輩も大変っスね」
「息子扱いにも慣れたよ……」
結婚式に家族枠で招待されるのは、まだ先の
ファットは太れば太るほど街を守れるんだし、街の人は構うのが好きだし、まぁ良いんだろうとお言葉に甘えておやつ代わりにいろんな食べ物を貰うのが習慣になった切島
ただそのまま食べられる物なら良いけど、調理しなければならない食材系は持て余してしまう。何せ料理なんてほぼしたことがない。
「おかえり〜」
先輩とパトロールを終えて両手に荷物を持って帰ると、事務員のなまえさんがエプロンを着て出迎えてくれた。先輩が連絡をしてくれていたらしい。
この事務所が特殊らしいけど、割と本格的な台所がある。そしてなまえさんの作る料理はかなり美味い。
薄味やから切島くんの口に合うか分からへんけど、なんて笑いながら出してくれる料理も、知らん食材やからレシピ見て作ってん、と自信なさげな料理も、マズかったことは一度もない。
「……鹿肉だそうです」
「あと野菜とかっス!」
「お〜そしたらお鍋にしよか!ファットももうちょいで帰ってくるし」
家庭用のIH鍋を2つ並べ、テキパキと準備していく。
「そろそろ切島くん用のお鍋も欲しいなぁ」
「流石の俺でも鍋1個分は食えねぇっス」
ちなみに炊飯器は一升炊きのガス釜。
一升と言う単位をこの事務所に来てから初めて知ったと言えば、普通は五合炊きだと笑ってくれたのも記憶に新しい。
「味噌のえぇ匂いがする〜」
「おかえりなさい、今日は鹿鍋ですよ〜」
「えぇやんえぇやん!環も明日はツノやな、クリスマスまだやけど!」
ファットが事務所に戻ってくるといそいそと世話を焼くなまえさんは、手を洗うファットにタオルを渡してから食器の準備をしている。
目に見えてほわほわしているのが面白かった。
「もうちょい待ってな、書類しもたら着替えてくるわ」
「シャツ出してあるからな〜、息子たちがお腹空かせて待っとるよ」
「そらあかん!父ちゃんはよ着替えるわ〜」
いつも通り2人で笑いながら掛け合うのを見て、最初は結婚しているのかと思ったけど、先輩曰くそうじゃないと言う。
何かこう、関西のノリ?らしい。確かに母さんみたいだと言えば本人はこんな大きい息子産んだ覚えあらへんわ、と笑うのだ。
西のノリと、複雑なあれこれ。
「はーー相変わらずなまえちゃんの飯は美味いなぁ!」
「今日鍋やから料理ほどのアレとちゃうけど」
「なまえちゃんが作るからえぇやんか」
ファットはにこにことなまえさんの頭を撫でているし、なまえさんも嬉しそうにしている。確かに作ってもらったご飯はいつも美味しいから間違ってはいないけど。
「……切島くん、突っ込んでも無駄だから」
「先輩も大変っスね」
「息子扱いにも慣れたよ……」
結婚式に家族枠で招待されるのは、まだ先の
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