ホークス短編
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今日は推しヒー口ーの誕生日!と言うことで、それに託けて甘い物を食べても良い日としていた。
年末なので友達は帰省してしまっていて一人きりだからケーキでも買って家で、と思ったけれど、近くの喫茶店でのんびりしてもいいなと思い出掛けることにした。
ポシェットにちいさなぬいぐるみを入れて歩くと、何だか一緒に散歩をしている気分になれるのが好きだからだ。
コーヒーが売りの喫茶店は個人店なのでケーキの種類は少ないけれど静かでお気に入りだ。
「お誕生日おめでとう」
ぬいぐるみをケーキの横に並べて小さな声でお祝いをする。
お祝いと言う名の甘味デーな訳だが、それは許されたい。
ひとくちケーキを食べ、コーヒーを飲む。ひとりだけれど幸せな時間だった。
「はい、ありがとうございます」
そんな声が聞こえて来るまでは。
「……えっ」
ケーキから顔を上げると、横に置いてあったはずのぬいぐるみを手に取ってぴょこぴょこ動かしている人と目が合った。
「えっ、ほ、え?!」
「ご本人登場のサプライズ!なんて。いや、通りから姿が見えていじらしいことをしていたので、つい」
にっこり、笑っている。
確かに私の席は窓際だった。でも大通り沿いでもない小さな店だ。有名な人が来るような場所でもない。
「静かでいいですね、ここ。ご一緒してもいいですか?」
「どどどどうぞ……?」
心臓がバクバク鳴っていて、ちゃんと受け答え出来ているか分からなかった。
ホークスはこの人と同じ物を、と言ってコーヒーとケーキを頼んでいた。
「ひっそりこうやって祝ってくれているんですか?」
「去年は友達も一緒だったんですけど、今年は一人でして……」
「それはラッキーだったかもしれませんね」
「ラッキー?」
届いたコーヒーに砂糖を入れながら、また笑う。
「あなたをひとりじめ出来るってことでしょう?」
にこにこ。目の前で推しが笑っている。全くもって意味が分からない。
推しが、私と、誕生日??
「……いいんですか、こんなことに時間を使って」
「誕生日特権です」
今日はオフだと言う彼は、確かに私服姿だった。
「オフならもっと有意義な時間にした方が」
「充分有意義ですよ、久しぶりに会えたんで」
「……覚えてくれていたんですか?」
以前一度だけ、激戦を勝ち抜いて手に入れたチケットでファンミーティングに参加したことがある。
一度だけだ。たった、一度。話したのは1分あったかどうか。
そんな一瞬を覚えていてくれたのだと言う。
「記憶力は良い方なんですよ、自慢です」
目の前で楽しそうにケーキを頬張っているのに、何だか今でも夢のような気がする。
「良い誕生日プレゼントを貰った気分です。ついでに連絡先もプレゼントして貰えると嬉しいんですけど」
写真を撮るために机の上に置いたままの私のスマホをつつく。
私が、推しと、連絡先を?
「そんなの恐れ多いです!他のファンに申し訳ない……!」
首を横に振るが、推しは引かない。
「じゃあ今から友達です。ファンじゃなくて、友達。それならいいですよね!」
はいどうぞ、と差し出されたスマホ画面は相手の連絡先が読み込めるQRコードの画面になっている。
「えっと」
「困るほど連絡しませんから安心してください」
恐る恐る読み込んだQRから、推しがL1NEの友達に追加される。と、ともだち……。
「今から俺とあなたは友達です」
「……はい」
「友達なら、遊んだりもしますよね?」
「そ、そうですね」
「なら今から出掛けましょう。あ、ケーキ食べ終わってからでいいですよ」
推しから友達になった彼は、始終楽しそうににこにこしている。誕生日を私なんかと過ごしても良いのだろうか。本人が楽しそうなので言い出しにくい。
「あなたの事を色々教えてください、俺のどこが好きかとか!」
「いや流石にそれは!!」
「あはは!まぁ気長に待ちます。友達で終わるつもりもないんで」
行きましょう、と立ち上がる彼が理解出来ない事を言った気もするが、今の私はそれどころじゃなかった。
ひとりぼっちでひっそり祝うはずだった誕生日。まさか本人と過ごすことになるなんて思いもしなくて。
そしてこれから毎年、一緒に祝うことになるなんて、これっぽっちも想像していなかった。
年末なので友達は帰省してしまっていて一人きりだからケーキでも買って家で、と思ったけれど、近くの喫茶店でのんびりしてもいいなと思い出掛けることにした。
ポシェットにちいさなぬいぐるみを入れて歩くと、何だか一緒に散歩をしている気分になれるのが好きだからだ。
コーヒーが売りの喫茶店は個人店なのでケーキの種類は少ないけれど静かでお気に入りだ。
「お誕生日おめでとう」
ぬいぐるみをケーキの横に並べて小さな声でお祝いをする。
お祝いと言う名の甘味デーな訳だが、それは許されたい。
ひとくちケーキを食べ、コーヒーを飲む。ひとりだけれど幸せな時間だった。
「はい、ありがとうございます」
そんな声が聞こえて来るまでは。
「……えっ」
ケーキから顔を上げると、横に置いてあったはずのぬいぐるみを手に取ってぴょこぴょこ動かしている人と目が合った。
「えっ、ほ、え?!」
「ご本人登場のサプライズ!なんて。いや、通りから姿が見えていじらしいことをしていたので、つい」
にっこり、笑っている。
確かに私の席は窓際だった。でも大通り沿いでもない小さな店だ。有名な人が来るような場所でもない。
「静かでいいですね、ここ。ご一緒してもいいですか?」
「どどどどうぞ……?」
心臓がバクバク鳴っていて、ちゃんと受け答え出来ているか分からなかった。
ホークスはこの人と同じ物を、と言ってコーヒーとケーキを頼んでいた。
「ひっそりこうやって祝ってくれているんですか?」
「去年は友達も一緒だったんですけど、今年は一人でして……」
「それはラッキーだったかもしれませんね」
「ラッキー?」
届いたコーヒーに砂糖を入れながら、また笑う。
「あなたをひとりじめ出来るってことでしょう?」
にこにこ。目の前で推しが笑っている。全くもって意味が分からない。
推しが、私と、誕生日??
「……いいんですか、こんなことに時間を使って」
「誕生日特権です」
今日はオフだと言う彼は、確かに私服姿だった。
「オフならもっと有意義な時間にした方が」
「充分有意義ですよ、久しぶりに会えたんで」
「……覚えてくれていたんですか?」
以前一度だけ、激戦を勝ち抜いて手に入れたチケットでファンミーティングに参加したことがある。
一度だけだ。たった、一度。話したのは1分あったかどうか。
そんな一瞬を覚えていてくれたのだと言う。
「記憶力は良い方なんですよ、自慢です」
目の前で楽しそうにケーキを頬張っているのに、何だか今でも夢のような気がする。
「良い誕生日プレゼントを貰った気分です。ついでに連絡先もプレゼントして貰えると嬉しいんですけど」
写真を撮るために机の上に置いたままの私のスマホをつつく。
私が、推しと、連絡先を?
「そんなの恐れ多いです!他のファンに申し訳ない……!」
首を横に振るが、推しは引かない。
「じゃあ今から友達です。ファンじゃなくて、友達。それならいいですよね!」
はいどうぞ、と差し出されたスマホ画面は相手の連絡先が読み込めるQRコードの画面になっている。
「えっと」
「困るほど連絡しませんから安心してください」
恐る恐る読み込んだQRから、推しがL1NEの友達に追加される。と、ともだち……。
「今から俺とあなたは友達です」
「……はい」
「友達なら、遊んだりもしますよね?」
「そ、そうですね」
「なら今から出掛けましょう。あ、ケーキ食べ終わってからでいいですよ」
推しから友達になった彼は、始終楽しそうににこにこしている。誕生日を私なんかと過ごしても良いのだろうか。本人が楽しそうなので言い出しにくい。
「あなたの事を色々教えてください、俺のどこが好きかとか!」
「いや流石にそれは!!」
「あはは!まぁ気長に待ちます。友達で終わるつもりもないんで」
行きましょう、と立ち上がる彼が理解出来ない事を言った気もするが、今の私はそれどころじゃなかった。
ひとりぼっちでひっそり祝うはずだった誕生日。まさか本人と過ごすことになるなんて思いもしなくて。
そしてこれから毎年、一緒に祝うことになるなんて、これっぽっちも想像していなかった。
