ホークス短編
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「鷹の宅配便でーす」
玄関に立っているのは、似合わないエコバッグを掲げるヒーロー。
オシャレな店ではなく近所のスーパーで買い物をしてきた彼は、にこにこと安売りのたまごを掲げて得意げな顔をしている。
「おひとり様1パック、無事にゲットしました!」
「ありがと!今日は親子丼にしよっか」
所帯染みた会話をしながらずっしりしたエコバッグを受け取り、中身を冷蔵庫に入れていく。
たまご、玉ねぎ、なくなりかけていた醤油まで。相変わらず気が回りすぎる彼は完璧すぎて困る。
きっと家主の私より家のことを分かっているんだろうなぁ、なんてぼんやり考えていると、手洗いうがいを済ませた彼がつけっぱなしだったテレビを眺めている。
「録画見てたんですね」
「一応ね、一緒に見る?」
うちの録画機器はキーワードを登録しておけば自動で録画してくれる。
彼の名前を登録した機械は、真夜中の事件速報からバラエティまでを網羅して記録してくれるので大変助かっていた。
「自分で自分の映像を見るのはちょっと」
「えー、一昨日のやつとかかっこよかったよ!」
録画を遡るためにリモコンを手に取ると、その手に彼の手が重なって動きが止められる。
「どしたの」
「本物がいるんですけど」
「……かわいいこと言わないでよ」
「かっこいいって言ってくれません?」
「かわいい」
わざとらしく不貞腐れて見せる彼は、どう見たってかわいい。
「ふふ」
「何笑ってんですか」
「あのね」
くるり、彼に向き直り引き寄せる。どう足掻いても勝てない腕力さがあるはずなのに、抱きしめさせてくれる優しさも、好き。
「かわいいのを見れるのは、私の特権だなぁって思ったの」
勿論テレビの中のかっこいい活躍も、すました顔も好きだけど。
自分の前でだけ見せてくれる顔に、どうしようもなくときめいてしまうのは、許して欲しい。
「かわいい」
「……あなたが嬉しそうなので、親子丼の肉増しで許します」
「はぁい、任せて!」
何でもない日常を重ねて、いろんな顔が見たい。拗ねた君も、笑う君も、全部欲しい。
強欲なのは、どっちだろうね、なんて。
つかの間の穏やかな時間を噛み締めて、今日も君と歩いていく。
玄関に立っているのは、似合わないエコバッグを掲げるヒーロー。
オシャレな店ではなく近所のスーパーで買い物をしてきた彼は、にこにこと安売りのたまごを掲げて得意げな顔をしている。
「おひとり様1パック、無事にゲットしました!」
「ありがと!今日は親子丼にしよっか」
所帯染みた会話をしながらずっしりしたエコバッグを受け取り、中身を冷蔵庫に入れていく。
たまご、玉ねぎ、なくなりかけていた醤油まで。相変わらず気が回りすぎる彼は完璧すぎて困る。
きっと家主の私より家のことを分かっているんだろうなぁ、なんてぼんやり考えていると、手洗いうがいを済ませた彼がつけっぱなしだったテレビを眺めている。
「録画見てたんですね」
「一応ね、一緒に見る?」
うちの録画機器はキーワードを登録しておけば自動で録画してくれる。
彼の名前を登録した機械は、真夜中の事件速報からバラエティまでを網羅して記録してくれるので大変助かっていた。
「自分で自分の映像を見るのはちょっと」
「えー、一昨日のやつとかかっこよかったよ!」
録画を遡るためにリモコンを手に取ると、その手に彼の手が重なって動きが止められる。
「どしたの」
「本物がいるんですけど」
「……かわいいこと言わないでよ」
「かっこいいって言ってくれません?」
「かわいい」
わざとらしく不貞腐れて見せる彼は、どう見たってかわいい。
「ふふ」
「何笑ってんですか」
「あのね」
くるり、彼に向き直り引き寄せる。どう足掻いても勝てない腕力さがあるはずなのに、抱きしめさせてくれる優しさも、好き。
「かわいいのを見れるのは、私の特権だなぁって思ったの」
勿論テレビの中のかっこいい活躍も、すました顔も好きだけど。
自分の前でだけ見せてくれる顔に、どうしようもなくときめいてしまうのは、許して欲しい。
「かわいい」
「……あなたが嬉しそうなので、親子丼の肉増しで許します」
「はぁい、任せて!」
何でもない日常を重ねて、いろんな顔が見たい。拗ねた君も、笑う君も、全部欲しい。
強欲なのは、どっちだろうね、なんて。
つかの間の穏やかな時間を噛み締めて、今日も君と歩いていく。
