螢火
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(彼女と秘密の時間)
スペード海賊団に所属するクルーの年齢層は様々である。その中で船長のエースと非戦闘員のシュイは若年層にあたる。
シュイは小柄で幼く見られがちだが、実はエースより年上なのだ。いつも彼女を守るエースは兄のようでありとても頼りになる。そんなエースがシュイにだけ、時折年相応に甘えることがあった。
満天の星が輝く夜に、甲板でエースとシュイは一緒にいた。エースはシュイに膝枕をしてもらい、ぼんやりと夜空を見上げている。ふわふわとシュイに頭を撫でてもらい心地よく目を細める。
疲れたときはいつもこうして過ごすエース。シュイが非戦闘員だからこそ無条件で甘えられるのだ。船長としてではなく、ただのエースとして、彼女の横だと過ごせるから。
何も言わずそんな自分を受け止めてくれるシュイには感謝している。コタツを撫でる手つきと変わらない気がしないでもないが、彼女の手が魔法のようにエースを癒やす。
自分の頭に触れるシュイの左手を掴んでゆっくり引き寄せる。傷ひとつない白く細いシュイの手。この尊い手を今日も傷つけることなく守れた事を嬉しく思う。
エースはシュイの指先にそっと口づけを落とした。
「…明日は、晴れるかな」
「晴れると良いね」
特に意味のない会話さえ優しい。
夜空を背景に微笑むシュイにエースは眩しそうに目を細めた。
ある日突然甲板に現れたシュイ。エースがおもむろに伸ばした先で腕を掴んで引っ張ったとき、霧のようにふわりと現れた彼女。
まるで陽を知らない白い肌に、動きづらそうな幾重にも重なった着物と下ろされた長い髪。何よりエースを真っ直ぐ見つめる凛とした瞳から、目が離せなかった。
シュイは最初言葉が分からず意思疎通に苦戦したが、ミハールが似た言語を偶然知っていたため、なんとか最低限の情報を聞き出せた。その後彼女は必死に言葉を習得してくれて、今では普通に会話が出来る。
着ていた服は不要だからと帯以外はあっさり手放し、こちらの服を着ていた。髪の長さも不便に感じないまでいつの間にか切っていた。食事はコックがいないので料理の味が合わず、なかなか思うようにいかなかったが。
シュイは不慣れな船旅に文句ひとつ言わないで、順応しようと努めていた。むしろ何も役に立てないと自信をなくす始末。戦わずして役に立てることはあるのに、いつも気にしていた。現にシュイはデュースの書類補助やスカルの記録係など大いに助かっている。
あまりに役に立ててる実感が持てない彼女。
いつも自信なく不安そうにする彼女。
夜の甲板の隅で故郷を思い、ひっそり涙を流す彼女。
コタツを撫でるとき別の存在を投影させて愛おしそうに目を細める彼女。
そんな健気で儚いシュイをエースは気になって仕方がなかった。その不安そうな表情を笑顔に変えたかった。
彼女が微笑めばエースの心はぽかぽか温かくなるから。
シュイを守る。海賊として名を挙げる本懐のほかで唯一、一人の男として誓ったことだ。
エースの熱い手がぎゅっとシュイの手を握る。お互いの左手にあるお揃いの金色のブレスレットが当たり、きらりと光った。
どうか自分の横で彼女がずっと笑っていられることを願いながら――
スペード海賊団に所属するクルーの年齢層は様々である。その中で船長のエースと非戦闘員のシュイは若年層にあたる。
シュイは小柄で幼く見られがちだが、実はエースより年上なのだ。いつも彼女を守るエースは兄のようでありとても頼りになる。そんなエースがシュイにだけ、時折年相応に甘えることがあった。
満天の星が輝く夜に、甲板でエースとシュイは一緒にいた。エースはシュイに膝枕をしてもらい、ぼんやりと夜空を見上げている。ふわふわとシュイに頭を撫でてもらい心地よく目を細める。
疲れたときはいつもこうして過ごすエース。シュイが非戦闘員だからこそ無条件で甘えられるのだ。船長としてではなく、ただのエースとして、彼女の横だと過ごせるから。
何も言わずそんな自分を受け止めてくれるシュイには感謝している。コタツを撫でる手つきと変わらない気がしないでもないが、彼女の手が魔法のようにエースを癒やす。
自分の頭に触れるシュイの左手を掴んでゆっくり引き寄せる。傷ひとつない白く細いシュイの手。この尊い手を今日も傷つけることなく守れた事を嬉しく思う。
エースはシュイの指先にそっと口づけを落とした。
「…明日は、晴れるかな」
「晴れると良いね」
特に意味のない会話さえ優しい。
夜空を背景に微笑むシュイにエースは眩しそうに目を細めた。
ある日突然甲板に現れたシュイ。エースがおもむろに伸ばした先で腕を掴んで引っ張ったとき、霧のようにふわりと現れた彼女。
まるで陽を知らない白い肌に、動きづらそうな幾重にも重なった着物と下ろされた長い髪。何よりエースを真っ直ぐ見つめる凛とした瞳から、目が離せなかった。
シュイは最初言葉が分からず意思疎通に苦戦したが、ミハールが似た言語を偶然知っていたため、なんとか最低限の情報を聞き出せた。その後彼女は必死に言葉を習得してくれて、今では普通に会話が出来る。
着ていた服は不要だからと帯以外はあっさり手放し、こちらの服を着ていた。髪の長さも不便に感じないまでいつの間にか切っていた。食事はコックがいないので料理の味が合わず、なかなか思うようにいかなかったが。
シュイは不慣れな船旅に文句ひとつ言わないで、順応しようと努めていた。むしろ何も役に立てないと自信をなくす始末。戦わずして役に立てることはあるのに、いつも気にしていた。現にシュイはデュースの書類補助やスカルの記録係など大いに助かっている。
あまりに役に立ててる実感が持てない彼女。
いつも自信なく不安そうにする彼女。
夜の甲板の隅で故郷を思い、ひっそり涙を流す彼女。
コタツを撫でるとき別の存在を投影させて愛おしそうに目を細める彼女。
そんな健気で儚いシュイをエースは気になって仕方がなかった。その不安そうな表情を笑顔に変えたかった。
彼女が微笑めばエースの心はぽかぽか温かくなるから。
シュイを守る。海賊として名を挙げる本懐のほかで唯一、一人の男として誓ったことだ。
エースの熱い手がぎゅっとシュイの手を握る。お互いの左手にあるお揃いの金色のブレスレットが当たり、きらりと光った。
どうか自分の横で彼女がずっと笑っていられることを願いながら――