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コナンが産まれた頃の話

コナンが退院して、初めて俺はコナンの側に近寄った。

ベビーベットの中で眠るコナンは、気持ち良さそうに寝息を立てながら眠っていた。

そんなコナンを見てたら、自然をコナンに手が伸びた。

ほっぺを突っついた瞬間、コナンが眉を動かして両腕を伸ばして伸びをした。

その仕草がとても可愛くて……もう一度触ろうと、手を伸ばした瞬間、母さんに声かけられた。

「新ちゃん……起こしちゃダメよ……」
「わ、分かってるよ……」

俺は、それから…コナンの側から動こうとしなかった……。

毎日の様に学校から帰ると、コナンを見に駆け寄った。

時々、蘭も連れて行って……。

蘭は、コナンを見ながら"大きくなったね"と、微笑んでいたけど……俺にはまだ、小さい様に感じていた……。





そして、この日も俺は蘭を連れてコナンを覗き込んでいた。

「わぁ~まだちっちゃいね…」
「当たり前だろ、産まれてまだそんなに経ってねーんだから」
「どんな子になるのかなー?」

蘭はわくわくしながらコナンの顔を見つめながらぽつりと呟いていた。俺はちょっと考えて言う。

「俺みたいになるぜ、きっと!」
「ダメよ、新一みたいになったら生意気な子が二人になっちゃうじゃない」
「何だよそれ~」
「だってホントのことなんだもん」

蘭の言葉にムッとしてコナンを見ると、パチッと目を開けた。その視界に俺と蘭が居るもんだから驚いて泣き出してしまった。

俺は慌ててベビーグッズであやすが泣き止んでくれなかった。そんなコナンに俺も蘭もあたふたしていると、母さんが慌ててやって来てコナンを抱き上げてミルクをあげていた。

「大丈夫よ、多分お腹空いたんだと思うから…新ちゃんの時もそうだったし」
「新一もよく泣いてたんですか!?」

そんな蘭は唐突に質問すると、母さんはクスッと笑って答えていた。

「そうね…泣いたは泣いてたけど…あんまり手は掛からなかったな~」
「へー以外~」

そうやって驚いている蘭に、母さんは付け加えた。

「でも、優作の本とか読み漁って、生意気な子になっちゃったけどね~」
「母さんまでそんな事言うなよ」
「今も可愛いわよ~新ちゃん!コナン合わせて宝物がもうひとつ増えちゃったわね~」

と楽しそうに笑いながらお腹いっぱいになったコナンをベビーベッドに戻した。そんな事蘭の前で言われてどう反応していいか困っていると、蘭がまた笑いながら突っ込んできた。

「新一~よかったね、可愛いって」
「男が可愛いって言われても嬉しくねーつうの!」

そんなムッとしながらコナンを見るとすやすや眠っていて蘭と二人で覗き込んでいると隣で見ていた蘭がぽつり言う。

「可愛いね…」

その言葉に俺もはにかみながら"ああ"と返していた事に、蘭は笑っていた。
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