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☆総合短編集☆

「うっ!!」

俺は金庫破りをしている人達の様子に見入ってしまい、しかも頭をぶつけ…犯人に気づかれてしまった。

犯人の足で俺の腹部を蹴られ、俺は一瞬視界が真っ白になった。

「あ…」

痛さで抵抗出来ないでいる俺の身体は犯人の足だけで保たれていた。犯人の足が外れると同時に俺は地面に叩きつけられた。

"ドサッ"

「いてー」

足から開放された俺だが、痛くて蹲ることしか出来なくなっていた。

「うっ…」

やっと顔を上げる視界の先には犯人の足によって壊された携帯が曲がって置かれていた。

俺の視界はだんだんと狭まっていき、意識は遠くなっていった。

一瞬、誰かがどこかに運ばれていく感覚は覚えていたが、それがどこだとは分からなかった。



次に目を覚ました時には、小さなケースのような所に入れられている事は分かっていた。

俺は何とか縛られていた物から解放し、灰原達と連絡が取れた時、そこが霊柩車だと思っていたが、クスラップされる為に運ばれていた故障した霊柩車の中だった。

運転手とは連絡が取れず、危ない所を灰原が居場所を突き止めてくれ、何とか向かってる場所へ駆けつけてくれた。

危機一髪、俺はキック力増強シューズなどを使い、霊柩車がスクラップされる前に脱出。


事件も解決し、項垂れる犯人の前に蘭が飛び出し、涙ながらに訴えた。

「許せないのはあなた達じゃない!」

その行動に驚き、目を丸くしていると蘭は更に犯人に言う。

「子供の、コナン君の命を危険に晒して…そんな事の為に…あなた達は……うっ…」

ここにたどり着くまでの間に、蘭は終始ハラハラしていたのだろう。俺が無事だと分かった時の蘭の顔を見たら一目瞭然だった。

「蘭…」

また、心配かけさせた蘭に申し訳思う。蘭の側に近寄り、俺は言う。

「ごめんね…」
「よかった!」

そう言って、蘭にギュッと抱きしめられる俺は蘭の張り詰めた思いを全て分かってなかったのかもしれない。

「たくっ!お前はすぐ首を突っ込むからこうなるんだ!」

おっちゃんにも怒られ、今回の騒動で蘭や皆がどれだけ心配していたのか理解した。

あまり心配掛けないようにと思うが…やっぱり俺はどうしても足が動いてしまうんだよな。

でも、これ以上蘭を悲しませない為にも少しは自重しないとと、思うのであった。

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