このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

☆コナンと小五郎の短編集☆

運良く雪崩から救出されたコナンを……誰もが、その後の体調を心配していた……。


夕べ……コナンはあの後、身体が思う様に動かず……痛み止めを服用し、おとなしく寝ていた……。


そして、一夜開けた今…俺は、コナンの様子を見に来て見ると……コナンは、痛む身体から服を脱がそうと一人決闘していた……。


「ったく……」


俺は、呆れながら中へ入る……どうせこのガキの事だ……また、蘭達に大丈夫だとか言って意地でも張ったんだろう……。


「無理すんじゃねーんだよ……」
「おじさん…だ、大丈夫だよ…一人でできるから……」


それでも、心配かけまいとそんな言葉を発するものだから……俺は暫くその様子を眺めていた……。


「痛っ……」


案の定……身体の傷みに耐え兼ねて、声が漏れた……。


「……ったく、だから無理だっつってんだよ…ほらっ……」


俺は、ここ迄無理をするこのガキに少々怒り気味になりながら、脱衣の手助けをしていた…。


「ありがと、おじさん…」
「んなもん、いいからほれっ、これ飲んでさっさと帰るぞ……」


今朝の分の痛み止めをコナンに渡すと……コナンは俺から受け取った薬を両手で持ち、ゆっくり薬と水を口に含んでいた…。


「おじさんがこれ、もらって来てくれたの!?」
「ばーか、おめぇーが早く元気にならねーと、蘭達が心配するから仕方なーくもらってきてやったんだ…感謝しろよ……」


俺はコナンの髪を掻き乱しながら、ちっともすなおじゃねー言葉を吐いていた…。


その後、準備ができたコナンの小さな身体を持ち上げると、嫌がるコナンを余所に無理矢理俺の背中へ背負った……。


「おじさん、降ろしてよ……ねぇ、大丈夫だから、ねぇ、おじさん!!」
「うっせんだよ!!そこでじっとしてろっ…どうせ、帰りの車ん中でガキ連中が騒ぐんだ…前の席に乗って大人しく寝てろ…その内、米花町に着いちまうから……」


ギャーギャー騒ぐコナンを背負いながら、半分怒り気味に騙せた……。


「うん……」


諦めたのか、コナンは大人しく俺の肩にぎこちなく捕まっていた……。


そして、やかましいこのガキを背負ってブツブツ口を交わしながら…俺は蘭達が待っているロビーへ向かった……。


「かっこ悪りぃーよ……」
「つまんねー事、気にしてんじゃねーんだよ…」
2/4ページ
スキ