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新一とコナン①

コナンの事が心配になりつつも、俺はいつも通りに授業を受けていた…。

その時、ガラガラと言う音がしてドアの方へ振り向くと…ゆっくりと教室のドアが開いた…。

その先生が俺の方へ目を向けると、右手をグーにして耳に手を当てながら言った…。

「あっ、工藤君…小学校の先生から電話入ってるんだけど…」

その言葉に蘭が真っ先に反応して、俺に聞いて来た…。

「もしかして、コナン君??」
「ああ…かもな…ちょっといってくる……」

俺は慌てて職員室に急ぎ…電話を手渡された…。

「コナンが?あっ、はい…分かりました…すぐ行きます…」

やっぱりと言った感じで聞いていると…思った通り、寝不足で倒れて保健室に運ばれたらしい…。

俺は電話を切ると、早急に教室に戻ると蘭に一言耳打ちした…。

「蘭…俺早退するから…」
「えっ?じゃ、私も…」
「いいって…大丈夫だから……」

そう言った蘭の優しさを断り…俺は先生に早退の許可を取ると…小学校へと急いだ…。


「コナンっ…」

小学校に着いた俺は慌てて保健室の扉を明けた…。

「あっ、お兄さん?」
「はい…」

そう尋ねられながら、俺はベッドに横たわってるコナンに近寄った…。

「少し、熱があったから…解熱剤飲ませたの…でももう、心配ないわよ……」
「そうですか…」

保健の先生の言葉を聞いて、俺は安心してコナンの頭を撫でていた…。

「朝、体調どうだったの?」

コナン顔を覗きこみながら聞く保健の先生に俺は苦笑いを浮かべると話始めた…。

「実は…あんま寝てないみたいなんですよ…夜中にこっそり本読んでたみたいで…」
「そうだったの…」

そんな俺の言葉に微笑する保健の先生の顔を反らすと…今朝、学校休ませればよかったかな…と少し後悔の念が残る…。

そんな思いを胸にしていると…コナンが瞼を揺らしながら、ゆっくりと大きな瞳を開かされた…。

「コナン!」
「あれ?新一…兄ちゃん…」

熱で朦朧としてるコナンは、俺の顔を不思議な様子で覗いていた…。

「コナン、大丈夫か?」
「うん…何でいるの?」
「あっ?おめーが心配で迎えに来たんだろーが!!」

保健室に運ばれた自覚はあったものの、俺がいる事の意味が分からなかったコナンは…目をパチパチしながら聞いて来た…。

その時…パタパタと言う足音と共にその人物は保健室に顔を覗かせた…。

「蘭…」
「やっぱり来ちゃった…心配なんだもん…」

そんな蘭に俺は微笑すると…コナンの身体を抱き起こした…。

「コナン、起きれるか?帰るぞ…」
「うーん…」

そう言って、俺はぐずりながら俺の背中に身体を預けるコナンを背負いながら、先生に挨拶する…。

「それじゃ、先生ありがとうございました!」
「ええ、気をつけてね…」
「はい…」

そう言って、保健室を出た扉の前で頭を軽く下げると…扉を閉めてくれた蘭と一緒に教室に向かった…。

「新一は先に帰ってて…私コナン君のランドセル持って来るから…」
「ああ…わりーな…」
「いいのよ!」

そう言う蘭にコナンの荷物を任せると…俺はコナンを背負いながら、先に家までの帰り道を歩き出した…。

こういう時…蘭がいてくれて、助かるなと思いながら…相変わらず世話焼きの蘭に感謝をしていた…。
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