コナンが産まれた頃の話
コナンが産まれたのは…俺が、小学校4年生の時だった……。
母さんは高齢出産…しかも早産だった為、コナンは未熟児として産まれた……。
俺は、その日……父さんに連れられて、母さんの見舞いに来ていた。
「何はともあれ、無事に産まれて良かったじゃないか…なぁ、新一……」
「うん!!それで……弟は何処にいるの!?」
「うん……それがね…………」
母さんの悲しそうな視線に、俺と父さんは顔を見合わせる……。
母さんに連れられて行った場所は……。
"NICU(新生児集中治療室)"
「!!!!!」
「有紀子…………」
ガラスの向こうで治療を受けて眠っている弟を見ると、赤ちゃんって…こんなに小さいんだっけ!?という感情と共に、こんなに小さくて生きていけるのだろうか!?という不安が押し寄せてくる……。
「大丈夫……治療でなんとかなるらしいから……ただ、他の子より退院は伸びるみたいなんだけどね……」
「母さん……大丈夫だよな……?死なないよな!?生きてるんだろ!?今……」
「新一…………」
俺は、途轍もない恐怖に襲われて……自分でも何を言ってるのか、分からなかった。
折角産まれて来た、たった一人の弟が……こんな風になってる現実が恐ろしくて堪らない……。
そんな俺の気持ちを汲んだ母さんが、微笑みながら顔を近づけてくる……。
「新ちゃん……大丈夫よ……死ぬはずないじゃない……」
「でも……」
俺は、身体中に沢山管を通された弟に目を見やる……。
「今は、あんな状態だけど……少しづつ大きくなるから心配いらないわよ……」
「本当に!?」
「ええ……」
そう言われ、俺はもう一度弟に視線を向けた……。
そして、ふと思い……俺は、父さんと母さんに視線を向けた。
「そういえば、名前は!?決めたのか!?」
「それがね……まだなのよ……新ちゃんは、どんな名前がいいと思う!?」
母さんは、唐突に妙な事を聞いて来た。
「な、なんで俺なんだよ……そう言うのは、親が決めるだろ!普通!!」
「いいじゃない……新ちゃんだって、結構年が離れてる兄弟なんだし……親みたいなものじゃない……」
「だけど……」
「じゃあ、よろしくね!新ちゃん……」
「お、おい……」
そうして……俺は、ほぼ強引に……弟の名付け親に任される事になった。
「まぁ、少し考えてみればいい……採用するかどうかは、父さん達が決めるがな……」
そう言って父さんは、ニヤリと笑って母さんと二人で病室の方へ歩いて行った。
俺は、暫く弟の方を見つめ……本当にちゃんと大きくなるのか不安な眼差しで、見つめていた。
「あ……」
その時、弟の指がピクリと動いた事に……俺は驚き……保育器に入っている小さな弟でも、生きたい思いは大きいんだと……弟を見てると、そう思えた。
「弟君……頑張ってるね…………」
「え?」
「あんなに小さくても、ちゃんと呼吸してるのよ……だから、元気に退院出来るまで……お兄ちゃんが見守ってあげなきゃね……」
通りかかった看護婦さんに、そう励まされ……俺は、弟を見守りながら……名前を考える事にした。
母さんは高齢出産…しかも早産だった為、コナンは未熟児として産まれた……。
俺は、その日……父さんに連れられて、母さんの見舞いに来ていた。
「何はともあれ、無事に産まれて良かったじゃないか…なぁ、新一……」
「うん!!それで……弟は何処にいるの!?」
「うん……それがね…………」
母さんの悲しそうな視線に、俺と父さんは顔を見合わせる……。
母さんに連れられて行った場所は……。
"NICU(新生児集中治療室)"
「!!!!!」
「有紀子…………」
ガラスの向こうで治療を受けて眠っている弟を見ると、赤ちゃんって…こんなに小さいんだっけ!?という感情と共に、こんなに小さくて生きていけるのだろうか!?という不安が押し寄せてくる……。
「大丈夫……治療でなんとかなるらしいから……ただ、他の子より退院は伸びるみたいなんだけどね……」
「母さん……大丈夫だよな……?死なないよな!?生きてるんだろ!?今……」
「新一…………」
俺は、途轍もない恐怖に襲われて……自分でも何を言ってるのか、分からなかった。
折角産まれて来た、たった一人の弟が……こんな風になってる現実が恐ろしくて堪らない……。
そんな俺の気持ちを汲んだ母さんが、微笑みながら顔を近づけてくる……。
「新ちゃん……大丈夫よ……死ぬはずないじゃない……」
「でも……」
俺は、身体中に沢山管を通された弟に目を見やる……。
「今は、あんな状態だけど……少しづつ大きくなるから心配いらないわよ……」
「本当に!?」
「ええ……」
そう言われ、俺はもう一度弟に視線を向けた……。
そして、ふと思い……俺は、父さんと母さんに視線を向けた。
「そういえば、名前は!?決めたのか!?」
「それがね……まだなのよ……新ちゃんは、どんな名前がいいと思う!?」
母さんは、唐突に妙な事を聞いて来た。
「な、なんで俺なんだよ……そう言うのは、親が決めるだろ!普通!!」
「いいじゃない……新ちゃんだって、結構年が離れてる兄弟なんだし……親みたいなものじゃない……」
「だけど……」
「じゃあ、よろしくね!新ちゃん……」
「お、おい……」
そうして……俺は、ほぼ強引に……弟の名付け親に任される事になった。
「まぁ、少し考えてみればいい……採用するかどうかは、父さん達が決めるがな……」
そう言って父さんは、ニヤリと笑って母さんと二人で病室の方へ歩いて行った。
俺は、暫く弟の方を見つめ……本当にちゃんと大きくなるのか不安な眼差しで、見つめていた。
「あ……」
その時、弟の指がピクリと動いた事に……俺は驚き……保育器に入っている小さな弟でも、生きたい思いは大きいんだと……弟を見てると、そう思えた。
「弟君……頑張ってるね…………」
「え?」
「あんなに小さくても、ちゃんと呼吸してるのよ……だから、元気に退院出来るまで……お兄ちゃんが見守ってあげなきゃね……」
通りかかった看護婦さんに、そう励まされ……俺は、弟を見守りながら……名前を考える事にした。