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新一とコナン②


「そんな怒るなよ、コナン…」

やっぱりと言うか、頬っぺを膨らませて怒っていたコナンに俺はなだめていた…。

「兄ちゃん達、ずるーーい!!」

置いて行かれたのが、相当ショックなのか…なかなか機嫌の直らないコナンに俺は言った…。

「コナン、飯食ったら連れてってやるから機嫌直せよ…な!!」
「本当??」
「ああ…」

そういう俺の返事に、みるみる内に笑顔になってくコナンを連れて…ロッジにある食道へ向かった…。

「僕カレー!!」

さっきの怒りはどこへ行ったのやら、コナンはお盆を持ってメニューと睨めっこしていた俺に向かって叫んでいた…。

「じゃ、俺もそれにするかな…」

とりあえず決まり…席に戻ると、父さんと母さんは服部に長い話を聞かされていた…。

「よう、工藤~!」
「何の話してたんだ??」
「この間ここで起こった事件あったやろ?その話が盛り上がっとってな…」

そう話す服部に不信感を抱き、俺は言った…。

「どうせ、一人で喋ってたんだろー…」
「さっすが新ちゃん!!」

俺の言葉に母さんが笑顔で答える…。

やっぱりと思いながら、俺とコナンは席に着くと…服部は苦笑いを浮かべていた…。





「リフト乗る!!リフト~~」

食事が終わり、俺達は再びゲレンデに行くと…先に行ったコナンは俺達の方に向いて…リフトに向かって指を差していた…。

「でも、大丈夫かしら?」
「大丈夫だって…俺がしっかり押さえて、ゆっくり滑るから…」

心配する母さんをよそに、俺と服部は一度だけコナンをリフトに乗せる事にした…。


俺と服部の間に挟まれて、リフトに乗ってる間も…コナンはキョロキョロして、落ち着かなかったけど…。

降りる時も、自分で降りる~とか言って煩かったけど…とりあえず、頂上に到着した…。


「いいか、コナン…ゆっくり降りるから、しっかり捕まってるんだぞ…」
「うん!!」

俺は足の間にコナンを挟んで、ゆっくり滑りだした…。

「大丈夫か?工藤…」
「まぁ、足つるけど平気だよ…」

ゆっくりながらも滑り出した俺の足にしっかり捕まりながら、コナンは歓声をあげながら、楽しそうだった…。

「わぁぁぁ~~~気持ちいい~~」

その時、前の方で滑っていた人が転んだ事に驚いて、俺はよけたのだが…隣にいた服部にぶつかってしまい…三人で一緒に雪の上に放り出された…。

「大丈夫か?コナン…」

俺は雪の中に埋まっていたコナンを一番に抱き上げた…。

「平気だよ?」
「ふぅ~びびったで…」

コナンの顔にかかった雪をはらいながら、コナン無事を確認して…俺と服部は顔を見合わせて安心して微笑んでいた…。



「お母さん!!楽しかった!!」

下まで着いた俺達は、母さんに抱きつきながら報告に行ったコナンの後を追って行った…。

「良かったわね…」

コナンの顔を覗き込みながら、笑顔を送る母さんと俺たちに視線を送る父さんに俺たちも近付いて行った…。


その後…俺と服部とコナンは、下の方で雪合戦を暫らくしたのち…母さんの"帰るわよ"という声で、終結した…。

「もう帰るの?」

まだ、居たかったコナンをなだめながら、父さんの運転する車で…東京へと走り出した…。

車の中で、始めてしたスキーの面白さをしばらく聞かされた俺達だったが、はしゃぎすぎたようで…。

途中でコナンは眠ってしまった…。

先に眠った服部と肩を寄せて…。

そんな二人を見て、俺や母さんと父さんは笑っていた…。

「相当、はしゃいでいたものね…」
「新一…お前も寝ていいぞ…」
「俺は平気だよ…」

スキーからの帰り道…俺は夜の交差点を見つめていた…。

片手で顔を支えて…いつもとは違う静けさに浸りながら…。
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