服部に連れられて…風呂に向かった二人の声が騒がしく聞こえてくる……。

「痛い！！」
「我慢しーや…」

暫くすると…風呂から出た様子の二人の声が聞こえてきた…。

「ほれ、まだ髪濡れてんでー…」

そういいながら、コナンと一緒にやって来た服部から逃げる様にコナンは母さんの所にやって来ていた…。

「あら、顔真っ赤…のぼせちゃった？？」

そう言って、コナンの頬に両手を当てる母さんの顔を覗くコナンは、真っ赤になって言った。

「んー…お風呂、熱い！！」

そういうコナンの顔を覗くと、長く風呂に入っていたせいか、ほっぺから真っ赤に染まっていた…。

「ちょーっと、長く入りすぎたな…」
「服部って、長湯か？？」

服部に問いかける俺を見るなり、照れながら言い返して来た……。

「せやないねん…こんガキと、遊びすぎてもーて…のぼせるとこやったわ……」
「頭がくらくらする……」

服部の言葉に、大きな目を潤ませながら…コナンはぽーっとしていた…。

コナンをソファーに寝かせて…冷たいタオルでコナンの顔を当ててる母さんを見ると……俺は服部に質問した…。

「何して遊んでたんだよ？」
「風呂ん中でな…タオルに空気入れて膨らませて…それを坊主の顔の前で壊したんや…そしたら、それがおもろくなったみたいでな…もっとって、せがまれてもーてな…出れんよーになっとったちゅうわけなんや……」

そんな服部の話を聞いていた母さんはコナンを見て微笑んでいた……。

「あらー、それで夢中になっちゃったのね…コナンちゃん……」
「コナンはさ、夢中になると分からなくなるんだよ…自分の体調とか…」
「せやったんか…そりゃ、すまんことしたな…」

俺と母さんの話を聞いた服部が、頭を掻きながら謝って来た…。

「いいって……俺も言わなかったんだし…」

俺はそう言うと…コナンに近寄って顔を覗き込んだ…。

「コナン、大丈夫か？？」
「うん、へーき…」

小さな吐息をしながら、俺に一生懸命に笑顔を送るコナンの鼻を突っついて言った…。

「もう、あんま夢中になりすぎんなよ…」
「うん…」

そう返事をすると、コナンは目を閉じて眠ってしまった……。