第一章:このままの身体では……
食事が終わると、コナン君は服部君と和葉ちゃんの目の前に薬の量を置いてみせた。
まるで、こんなに量がある事を知って欲しいという風に。
「こんなに……?」
当然のように、薬の量を見て二人とも驚いて目を丸くしていた。
コナン君は毎日この量を飲んでることを告げ、少なくとも検査が終わるまではこの量のまま辛抱しなくてはならない事を淡々と話していた。
そして、中には強い薬もある事も……。
「そりゃ辛いな…」
服部君はコナン君の話を聞いてポツリと言うと、1番強い薬を手に取る。服部君が持った薬を一瞬見るけど、すぐ下を向いてしまった。
「これやな?強い薬っちゅーんは」
服部君はコナン君の反応を聞いてすぐそれだと分かったみたいだった。
「ほんなら、検査で異常見つからへんかったら、この2つはいらんくなるんやろ?」
「そうだけど、まだ検査前だし何も分からなのよ」
「そんなん、平気に決まっとるやろ!心配しとったら、ホンマに引っかかってまうで?」
「ちょ、平次っ!」
服部君はコナン君の2つに別れていた薬のケースを引き離しながら、自信満々に言ってくる。
「なあ、坊主!この薬はいつ飲むんや?これも食後か?」
「寝る前だよ」
「ほんならこっちだけ飲んで、はよ帰るとするか」
服部君は少しばかり元気の無いコナン君にニッと笑みを向けた。
それに頷き、みんなで薬を飲むコナン君を見届ける。ごくごく水を飲み干すコナン君を見てお父さんの“じゃあ、行くか”の声を合図に皆して席を立った。
帰宅して、私はコナン君に薬を飲ませて寝かせていた。
「それじゃおやすみ。何かあったら言うのよ?」
「うん、おやすみなさい」
その様子を見て、やっぱり強い薬なんだと実感する。
前に食後に飲ませる薬と一緒に飲ませたら起きてられなくなって倒れるように眠ってしまった事があった事を思い出す。側によったら、眠くて身体が重い事を言っていた。それからは、ちゃんと布団に入ってから飲ませているんだけど。
しばらくして、コナン君はゆっくり眠りに落ちていった。その様子を見て、服部くんと和葉ちゃんが部屋に入ってくる。
「どうなん?寝た?」
「うん。」
「なんや、色々心配はあるみたいやけど、ご飯もちゃんと食べとったみたいやし、思ったより元気にしとって安心したわ」
「そうなんだけどね…」
私は和葉ちゃんにそう声をかけられながら、コナン君の頭に触れる。
「やっぱりレストランとか行くと薬飲む時目立つものね…気にしないでと言っても、見られちゃうもの…仕方ないよね」
「学校ん時はどないしとるんや?」
「学校では保健室で飲んでるみたいなの。薬飲む時あの子達が心配してくるから飲みずらいみたいで…」
「体調はどうなん?」
「まだ時々崩す事あるけど、2人が来てるから今のところは大丈夫みたい」
「そっか、ほんなら明日この子連れてどっか行かへん?」
コナン君の事を心配して色々聞いてくる2人に答える私。そして、和葉ちゃんの提案に、私目を丸くする。元気な時は元気だけど、油断すると、体調崩しちゃうコナン君が心配で、退院してからどこにも連れて行って無いことを気付く。
「そう言えば、最近どこにも行ってないんだよね…」
「ほんなら、行こうや!この子もきっと喜ぶんちゃう?」
「せやな、明日空気のいい所でも連れてったろか!」
2人の提案に、私はフッと笑ってコナン君の顔を見ながら呟く。
「そだね」
3人でコナン君の寝顔を見つめる。今は体調が悪いからって家に閉じ込めてるより、どこかに連れてってあげた方がいいのかも知れないと、私はそう思っていた。
学校では哀ちゃんがコナン君の事を何かあった時の為に付いていてくれるから、安心しているけど…哀ちゃんも執拗にコナン君を心配する所があるから、コナン君も行きたい所へ行けないでいるんだよね。
前の様に勝手な行動すれば哀ちゃんに叱られるみたいだし。でも、その度に喧嘩してるのを私は知ってる。だって、哀ちゃんに言われてムッとして不機嫌な顔してるんだもん。
「じゃあ、服部君、コナン君の事よろしくね!和葉ちゃんは私の部屋で寝るから!何かあったら言ってね!」
「え?ああ、ええんか?せやけど、前は…」
服部君はコナン君に付き添って寝ていたことを覚えていたみたいで不思議な顔して聞いてきた。
「大丈夫、だってコナン君はもう病気じゃないもの」
「さよか…」
「それじゃよろしくね!」
「おう!」
そういう服部君を残して、和葉ちゃんと私の部屋に行き、寝る支度をしながら少し話ししていた。
「大変やね、蘭ちゃんがずっと病院連れてったりしとるんやろ?」
「うん、でも平気よ?コナン君が元気ならそれでいいのよ…それに、私よりあの子達の方がコナン君の事守ってくれるてるみたいだし」
「あのちっちゃい子たちやな?」
「うん!特に哀ちゃんがね!厳しいことは言うけど、コナン君と喧嘩しながらもちゃんと家に連れて帰って来てくれるから…コナン君はそれが時々余計なお世話だなんて言ってるんだけどね」
「あの子、妙に大人ぶってるところあるからな~怒ると怖いやろし」
「ふふっ、そうね…でも、哀ちゃんには感謝してると思うんだよね…コナン君……」
「せやね…」
私達はそんな話をしながら、出かける事なんて思ってもいないコナン君の事を話しながら、眠った。
まるで、こんなに量がある事を知って欲しいという風に。
「こんなに……?」
当然のように、薬の量を見て二人とも驚いて目を丸くしていた。
コナン君は毎日この量を飲んでることを告げ、少なくとも検査が終わるまではこの量のまま辛抱しなくてはならない事を淡々と話していた。
そして、中には強い薬もある事も……。
「そりゃ辛いな…」
服部君はコナン君の話を聞いてポツリと言うと、1番強い薬を手に取る。服部君が持った薬を一瞬見るけど、すぐ下を向いてしまった。
「これやな?強い薬っちゅーんは」
服部君はコナン君の反応を聞いてすぐそれだと分かったみたいだった。
「ほんなら、検査で異常見つからへんかったら、この2つはいらんくなるんやろ?」
「そうだけど、まだ検査前だし何も分からなのよ」
「そんなん、平気に決まっとるやろ!心配しとったら、ホンマに引っかかってまうで?」
「ちょ、平次っ!」
服部君はコナン君の2つに別れていた薬のケースを引き離しながら、自信満々に言ってくる。
「なあ、坊主!この薬はいつ飲むんや?これも食後か?」
「寝る前だよ」
「ほんならこっちだけ飲んで、はよ帰るとするか」
服部君は少しばかり元気の無いコナン君にニッと笑みを向けた。
それに頷き、みんなで薬を飲むコナン君を見届ける。ごくごく水を飲み干すコナン君を見てお父さんの“じゃあ、行くか”の声を合図に皆して席を立った。
帰宅して、私はコナン君に薬を飲ませて寝かせていた。
「それじゃおやすみ。何かあったら言うのよ?」
「うん、おやすみなさい」
その様子を見て、やっぱり強い薬なんだと実感する。
前に食後に飲ませる薬と一緒に飲ませたら起きてられなくなって倒れるように眠ってしまった事があった事を思い出す。側によったら、眠くて身体が重い事を言っていた。それからは、ちゃんと布団に入ってから飲ませているんだけど。
しばらくして、コナン君はゆっくり眠りに落ちていった。その様子を見て、服部くんと和葉ちゃんが部屋に入ってくる。
「どうなん?寝た?」
「うん。」
「なんや、色々心配はあるみたいやけど、ご飯もちゃんと食べとったみたいやし、思ったより元気にしとって安心したわ」
「そうなんだけどね…」
私は和葉ちゃんにそう声をかけられながら、コナン君の頭に触れる。
「やっぱりレストランとか行くと薬飲む時目立つものね…気にしないでと言っても、見られちゃうもの…仕方ないよね」
「学校ん時はどないしとるんや?」
「学校では保健室で飲んでるみたいなの。薬飲む時あの子達が心配してくるから飲みずらいみたいで…」
「体調はどうなん?」
「まだ時々崩す事あるけど、2人が来てるから今のところは大丈夫みたい」
「そっか、ほんなら明日この子連れてどっか行かへん?」
コナン君の事を心配して色々聞いてくる2人に答える私。そして、和葉ちゃんの提案に、私目を丸くする。元気な時は元気だけど、油断すると、体調崩しちゃうコナン君が心配で、退院してからどこにも連れて行って無いことを気付く。
「そう言えば、最近どこにも行ってないんだよね…」
「ほんなら、行こうや!この子もきっと喜ぶんちゃう?」
「せやな、明日空気のいい所でも連れてったろか!」
2人の提案に、私はフッと笑ってコナン君の顔を見ながら呟く。
「そだね」
3人でコナン君の寝顔を見つめる。今は体調が悪いからって家に閉じ込めてるより、どこかに連れてってあげた方がいいのかも知れないと、私はそう思っていた。
学校では哀ちゃんがコナン君の事を何かあった時の為に付いていてくれるから、安心しているけど…哀ちゃんも執拗にコナン君を心配する所があるから、コナン君も行きたい所へ行けないでいるんだよね。
前の様に勝手な行動すれば哀ちゃんに叱られるみたいだし。でも、その度に喧嘩してるのを私は知ってる。だって、哀ちゃんに言われてムッとして不機嫌な顔してるんだもん。
「じゃあ、服部君、コナン君の事よろしくね!和葉ちゃんは私の部屋で寝るから!何かあったら言ってね!」
「え?ああ、ええんか?せやけど、前は…」
服部君はコナン君に付き添って寝ていたことを覚えていたみたいで不思議な顔して聞いてきた。
「大丈夫、だってコナン君はもう病気じゃないもの」
「さよか…」
「それじゃよろしくね!」
「おう!」
そういう服部君を残して、和葉ちゃんと私の部屋に行き、寝る支度をしながら少し話ししていた。
「大変やね、蘭ちゃんがずっと病院連れてったりしとるんやろ?」
「うん、でも平気よ?コナン君が元気ならそれでいいのよ…それに、私よりあの子達の方がコナン君の事守ってくれるてるみたいだし」
「あのちっちゃい子たちやな?」
「うん!特に哀ちゃんがね!厳しいことは言うけど、コナン君と喧嘩しながらもちゃんと家に連れて帰って来てくれるから…コナン君はそれが時々余計なお世話だなんて言ってるんだけどね」
「あの子、妙に大人ぶってるところあるからな~怒ると怖いやろし」
「ふふっ、そうね…でも、哀ちゃんには感謝してると思うんだよね…コナン君……」
「せやね…」
私達はそんな話をしながら、出かける事なんて思ってもいないコナン君の事を話しながら、眠った。
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