✩.*˚警察官は苦悩の連続✩.*˚
朝方に差し掛かる頃、僕達は警らを終えて交番へ戻っていった。車を停めて先輩警官と共に交番へ戻ると少し仮眠をしろと言われた。
先輩警官に指導してもらいながら、学んだこの日…疲れもあったけど、緊張の方が大きく…仮眠を取ろうとするものの眠れずにいた。
いつ何かが起きて出動する事が起きるんじゃないかと、今のうちに寝ておかなきゃと出来るだけ目を閉じて寝ようとしている内に先輩警官に呼ばれ、結局仮眠という仮眠を取ることは出来なかった。
あっという間に引き継ぎの時間になり、引き継ぎも一通り手取り足取り教えられた。先輩警官に教えて貰ってばかりだったけど、この引き継ぎの時は自分の言葉で次の警官に起きた事件の状況等を説明し、引き継ぎは終えた。
そして……。
「疲れただろ?工藤?」
「いえ、大丈夫です。」
そう言って、僕は先輩警官の言葉に平気な素振りで答えたが、僕のそんな強がりなんてお見通しだと言わんばかりに、先輩警官に笑って肩を叩かれた。
「強がらなくてもいいんだぞ?それよりも、早く署で書類作業終わらしてしまえ。お前も早く家で待ってる奥さんの所へ帰りたいだろうしな」
「あ、はい。じゃ…」
そこまで言うと、先輩警官の言葉に反応し周りの警官から言葉が飛んできた。
「えー?工藤結婚してんのか?」
「あ、はい。」
「子供も居るんだよな?」
「はい…」
追い討ちをかけるように子供の事まで言われ、僕は恥ずかしさに居た堪れずお先に失礼しますとだけ言って、そそくさと米花署に戻っていった。
お昼までには帰りたいと思う僕の要望は呆気なく崩され、お昼を過ぎても書類作業は終わらずにいた。何とか17時前には終わり、帰宅の許可が出され安堵する僕の瞼が重くのしかかって来る。
やっとスーツに着替えて警察署を出る頃、僕の身体は疲れが一気に押し寄せて来ていた。早く帰って寝たい気持ちが溢れ出し、自然と歩くスピードは早くなる。
「ただいま」
そう言って、僕は家に帰宅するとめいに付けられた首輪の鈴を鳴らしながらにゃーと鳴きながら僕を迎えてくれた。頭を撫でるとゴロゴロ喉を鳴らして僕の手に絡みついていた。
奥から勇嗣の泣き声と哀の声がするのを耳にした。直ぐに勇嗣を抱きながら玄関に駆けつけてきた哀は僕に言う。
「おかえりなさい」
その笑顔で僕は交番勤務の疲れが吹っ飛んだ。笑顔を向ける僕は夕飯の支度をしている所だと言う哀から勇嗣を預かり、面倒を見る事にした。
哀は僕の疲れてる事に気遣ってはいたが、中々家に帰って来れなかった僕は、息子を抱いたのを久しぶりの様な感覚に陥っていた。
それだけ、長い勤務だったのかと改めて思う。
きっと汗臭いだろうに…僕の腕の中で勇嗣はすやすやと眠っていた。ベビーベッドに戻すと直ぐにぐずりだし、慌てて抱き上げる。
「勇嗣ったら、抱き癖付いちゃったみたいなのよ~」
哀は僕にそう教えてくれる。勇嗣を見ると、僕もこんな風に子供の頃育てられたのかな?と思うと不思議に思う。
「大きくなって来たね」
僕がそう言うと哀は微笑みながら振り向いて言った。
「本当~日に日に大きくなってる気がするの。甘えん坊な所はやっぱり似ちゃったみたいね」
「仕方ないじゃん。僕の子供なんだから…」
「そうね」
僕の腕の中で安心して眠る勇嗣を二人で見つめながら、笑みを浮かべていた。
その後、お父さんとお母さんもキッチンにやって来て夕飯を食べている時、先輩警官の事を話した。僕の指導係の警官は普段は優しいけど、ここぞと言う時には厳しい目付きで職務を遂行する人だった。先輩警官の後について職質した時、それは実感した。
一通り交番勤務を終えて分かったことがある。警察学校で教えてもらったことは、大切な事ばかりだった事。あの厳しい訓練を終えなかったら、この先もやっていけないんだろうと思っている。
それだけ、体力勝負な仕事なんだ。
「体力というより、緊張し過ぎて疲れたのだろう?今日は早目に寝た方がいいな。」
「う、うん…実は殆ど寝てないんだ。仮眠の時間もあったんだけど、寝付けなくて……」
「あら大変。じゃあ早くお風呂入って寝なきゃね、コナンちゃん。」
「うん。」
お父さんとお母さんにそう促され、ご飯が食べ終わった頃、哀に背中を押されさっさとお風呂に入るとベットに倒れ込む様に眠った。
それから、どのくらいたったのだろう?僕が起こされたのが夜近くという事もあり大して時間は経ってないように思えた。
「コナンちゃん、コナンちゃん。起きなさい、コナンちゃん!」
次に目を覚ました時、お母さんに身体を揺さぶられながら起こされてる所だった。外が薄暗く、数時間しか寝てなかったのかと思いながら身体を起こすと、お母さんからびっくりする様な事を聞かされた。
「もう夜よ?1日寝てるなんて…いくらなんでも寝すぎよ、まったく…」
お母さんは腰に手を当て呆れながらそんな事言っていたことに耳を疑う。
「え!?今って…」
「1日経った夜よ?」
「え!?僕そんなに寝てたの??」
驚いて、目を見開く僕が寝てる部屋へ父さんや哀が心配して見に来ていた。
「起きたか。相当疲れてたみたいだな…さっき新一が来たが、また来ると言ってたぞ?」
「兄ちゃんが?なんで起こしてくれなかったの?」
「あなたが起きなかったからでしょ。」
最近色々会って、兄ちゃんとしばらく会ってない事に気付いた。久しぶりに会いたかったなと、落胆する僕に哀は勇嗣を抱えながら言う。
「勇嗣の泣き声、煩くなかったのかしら?結構泣いてたのに…」
「全然気づかなかった…ハハッ。」
僕は長く寝ていたベットからやっと降りた。
「代わるよ」
そう言って、僕は勇嗣を抱き上げた。その後、お母さんから夕飯の買い物を頼まれ、哀と勇嗣をベビーカーに乗せて買い物へ出掛けた。
「そのベビーカーどうしたの?新しそうだよね」
「有希子さんに買って貰ったのよ。ここまでしてもらって本当に有難いけど、申し訳ないわ」
「いいんだよ」
哀が申し訳なさそうに話すのを聞いて僕は言う。
「お母さんは、孫が出来て嬉しいんだよ。だから、遠慮しないで。」
「うん。ありがとう…」
「そうだ!兄ちゃん来たって言ってたけど、何しに来たの??」
「うーん。何しに来たのかしら?」
そう言って、僕の質問に哀は考え込んでいて兄ちゃんが何しに来たのか分からない様子だった。
「貴方が寝てるのを見て、直ぐに帰っちゃったのよ…」
「へー、そうなんだ。じゃあ、今度僕達の方から兄ちゃんとこ行こうか?」
「そうね。」
僕の提案に隣で歩いていた哀はにっこりと微笑んでいた。きっと兄ちゃんは僕の警察官としての職務が始まったのを気になって来たんだろうなとその時はあまり深くは考えていなかった。
「今日は何にするの?夕食……」
「まだ決めてないの。有希子さんは貴方と相談してって言ってたわよ。何がいいかしら?」
僕はカートを押しながら…哀はベビーカーを押しながら…夕飯の献立を吟味していた。
「じゃあ、カレーにする?僕、ずっと警察学校で食べてたから、久しぶりに家でカレー食べたいなあ…」
僕は玉ねぎを片手に持ちながら、そう話すと哀はクスリと笑って賛成してくれた。
「じゃあ、今日はカレーね」
そう言って、決まった献立の材料を集めながらレジに向かう僕達。この瞬間のいっときいっときが、平和なひと時だと感じていた。警察官になって、事件と隣り合わせな感覚に慣れてしまわないように明日からもまた警察官として勤務する。
帰宅してお母さんと哀が作ったカレーを頬張りながら、明日も朝早くから勤務が始まる事に緊張が走っていた。
少し仕事が慣れたら兄ちゃんの所へ行こうと哀と話している。兄ちゃんの所は上手くやってるんだろうか?って思いながら鈴ちゃんと勇嗣の対面も楽しみにしていた。
警察官というのは勤務時間が長いから出来るだけ仮眠をする様にとお父さんに言われた。
「そうでないと、お前また倒れたら哀君に心配かけそうだからな。」
「あ、うん…」
以前にも倒れて病院に運ばれた事がある僕は何も言い返せなかった。
そして、翌日…。
皆で朝食を摂っていた時、お母さんから言われた。
「え!?今日外国に行くの??」
「そうなのよ…仕事でどうしても行かなきゃいけないらしくって…優作だけでもいいと思ったんだけど、二人でって言われちゃってね…」
「お前が出勤したら直ぐに出発するつもりだ。その間、哀君は一人になってしまうが…」
「大丈夫です。成人迎えたら、一人で色々やらなきゃいけなくなること多いと思いますし、練習だと思いますから。」
哀に何かあったらと思うと心配だけど…何かあったらすぐ連絡するという言葉に頷いた。
「じゃあ、行ってらっしゃい!」
「うん。お父さん達も気をつけてね」
「ああ、帰りは1週間後位になると思うからな。二人でしっかりな。」
僕は靴を履きながら、お父さん達と会話を交わした。お父さんとお母さんの横にはキャリーケースがあり、僕が行ったあと直ぐに行くつもりの準備だろうなと思いながら、玄関の扉を開けた。
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
見送ってくれる面々に挨拶をしながら、僕は今日も警察官という職務を遂行する為に米花署へ向かって行く。
先輩警官に指導してもらいながら、学んだこの日…疲れもあったけど、緊張の方が大きく…仮眠を取ろうとするものの眠れずにいた。
いつ何かが起きて出動する事が起きるんじゃないかと、今のうちに寝ておかなきゃと出来るだけ目を閉じて寝ようとしている内に先輩警官に呼ばれ、結局仮眠という仮眠を取ることは出来なかった。
あっという間に引き継ぎの時間になり、引き継ぎも一通り手取り足取り教えられた。先輩警官に教えて貰ってばかりだったけど、この引き継ぎの時は自分の言葉で次の警官に起きた事件の状況等を説明し、引き継ぎは終えた。
そして……。
「疲れただろ?工藤?」
「いえ、大丈夫です。」
そう言って、僕は先輩警官の言葉に平気な素振りで答えたが、僕のそんな強がりなんてお見通しだと言わんばかりに、先輩警官に笑って肩を叩かれた。
「強がらなくてもいいんだぞ?それよりも、早く署で書類作業終わらしてしまえ。お前も早く家で待ってる奥さんの所へ帰りたいだろうしな」
「あ、はい。じゃ…」
そこまで言うと、先輩警官の言葉に反応し周りの警官から言葉が飛んできた。
「えー?工藤結婚してんのか?」
「あ、はい。」
「子供も居るんだよな?」
「はい…」
追い討ちをかけるように子供の事まで言われ、僕は恥ずかしさに居た堪れずお先に失礼しますとだけ言って、そそくさと米花署に戻っていった。
お昼までには帰りたいと思う僕の要望は呆気なく崩され、お昼を過ぎても書類作業は終わらずにいた。何とか17時前には終わり、帰宅の許可が出され安堵する僕の瞼が重くのしかかって来る。
やっとスーツに着替えて警察署を出る頃、僕の身体は疲れが一気に押し寄せて来ていた。早く帰って寝たい気持ちが溢れ出し、自然と歩くスピードは早くなる。
「ただいま」
そう言って、僕は家に帰宅するとめいに付けられた首輪の鈴を鳴らしながらにゃーと鳴きながら僕を迎えてくれた。頭を撫でるとゴロゴロ喉を鳴らして僕の手に絡みついていた。
奥から勇嗣の泣き声と哀の声がするのを耳にした。直ぐに勇嗣を抱きながら玄関に駆けつけてきた哀は僕に言う。
「おかえりなさい」
その笑顔で僕は交番勤務の疲れが吹っ飛んだ。笑顔を向ける僕は夕飯の支度をしている所だと言う哀から勇嗣を預かり、面倒を見る事にした。
哀は僕の疲れてる事に気遣ってはいたが、中々家に帰って来れなかった僕は、息子を抱いたのを久しぶりの様な感覚に陥っていた。
それだけ、長い勤務だったのかと改めて思う。
きっと汗臭いだろうに…僕の腕の中で勇嗣はすやすやと眠っていた。ベビーベッドに戻すと直ぐにぐずりだし、慌てて抱き上げる。
「勇嗣ったら、抱き癖付いちゃったみたいなのよ~」
哀は僕にそう教えてくれる。勇嗣を見ると、僕もこんな風に子供の頃育てられたのかな?と思うと不思議に思う。
「大きくなって来たね」
僕がそう言うと哀は微笑みながら振り向いて言った。
「本当~日に日に大きくなってる気がするの。甘えん坊な所はやっぱり似ちゃったみたいね」
「仕方ないじゃん。僕の子供なんだから…」
「そうね」
僕の腕の中で安心して眠る勇嗣を二人で見つめながら、笑みを浮かべていた。
その後、お父さんとお母さんもキッチンにやって来て夕飯を食べている時、先輩警官の事を話した。僕の指導係の警官は普段は優しいけど、ここぞと言う時には厳しい目付きで職務を遂行する人だった。先輩警官の後について職質した時、それは実感した。
一通り交番勤務を終えて分かったことがある。警察学校で教えてもらったことは、大切な事ばかりだった事。あの厳しい訓練を終えなかったら、この先もやっていけないんだろうと思っている。
それだけ、体力勝負な仕事なんだ。
「体力というより、緊張し過ぎて疲れたのだろう?今日は早目に寝た方がいいな。」
「う、うん…実は殆ど寝てないんだ。仮眠の時間もあったんだけど、寝付けなくて……」
「あら大変。じゃあ早くお風呂入って寝なきゃね、コナンちゃん。」
「うん。」
お父さんとお母さんにそう促され、ご飯が食べ終わった頃、哀に背中を押されさっさとお風呂に入るとベットに倒れ込む様に眠った。
それから、どのくらいたったのだろう?僕が起こされたのが夜近くという事もあり大して時間は経ってないように思えた。
「コナンちゃん、コナンちゃん。起きなさい、コナンちゃん!」
次に目を覚ました時、お母さんに身体を揺さぶられながら起こされてる所だった。外が薄暗く、数時間しか寝てなかったのかと思いながら身体を起こすと、お母さんからびっくりする様な事を聞かされた。
「もう夜よ?1日寝てるなんて…いくらなんでも寝すぎよ、まったく…」
お母さんは腰に手を当て呆れながらそんな事言っていたことに耳を疑う。
「え!?今って…」
「1日経った夜よ?」
「え!?僕そんなに寝てたの??」
驚いて、目を見開く僕が寝てる部屋へ父さんや哀が心配して見に来ていた。
「起きたか。相当疲れてたみたいだな…さっき新一が来たが、また来ると言ってたぞ?」
「兄ちゃんが?なんで起こしてくれなかったの?」
「あなたが起きなかったからでしょ。」
最近色々会って、兄ちゃんとしばらく会ってない事に気付いた。久しぶりに会いたかったなと、落胆する僕に哀は勇嗣を抱えながら言う。
「勇嗣の泣き声、煩くなかったのかしら?結構泣いてたのに…」
「全然気づかなかった…ハハッ。」
僕は長く寝ていたベットからやっと降りた。
「代わるよ」
そう言って、僕は勇嗣を抱き上げた。その後、お母さんから夕飯の買い物を頼まれ、哀と勇嗣をベビーカーに乗せて買い物へ出掛けた。
「そのベビーカーどうしたの?新しそうだよね」
「有希子さんに買って貰ったのよ。ここまでしてもらって本当に有難いけど、申し訳ないわ」
「いいんだよ」
哀が申し訳なさそうに話すのを聞いて僕は言う。
「お母さんは、孫が出来て嬉しいんだよ。だから、遠慮しないで。」
「うん。ありがとう…」
「そうだ!兄ちゃん来たって言ってたけど、何しに来たの??」
「うーん。何しに来たのかしら?」
そう言って、僕の質問に哀は考え込んでいて兄ちゃんが何しに来たのか分からない様子だった。
「貴方が寝てるのを見て、直ぐに帰っちゃったのよ…」
「へー、そうなんだ。じゃあ、今度僕達の方から兄ちゃんとこ行こうか?」
「そうね。」
僕の提案に隣で歩いていた哀はにっこりと微笑んでいた。きっと兄ちゃんは僕の警察官としての職務が始まったのを気になって来たんだろうなとその時はあまり深くは考えていなかった。
「今日は何にするの?夕食……」
「まだ決めてないの。有希子さんは貴方と相談してって言ってたわよ。何がいいかしら?」
僕はカートを押しながら…哀はベビーカーを押しながら…夕飯の献立を吟味していた。
「じゃあ、カレーにする?僕、ずっと警察学校で食べてたから、久しぶりに家でカレー食べたいなあ…」
僕は玉ねぎを片手に持ちながら、そう話すと哀はクスリと笑って賛成してくれた。
「じゃあ、今日はカレーね」
そう言って、決まった献立の材料を集めながらレジに向かう僕達。この瞬間のいっときいっときが、平和なひと時だと感じていた。警察官になって、事件と隣り合わせな感覚に慣れてしまわないように明日からもまた警察官として勤務する。
帰宅してお母さんと哀が作ったカレーを頬張りながら、明日も朝早くから勤務が始まる事に緊張が走っていた。
少し仕事が慣れたら兄ちゃんの所へ行こうと哀と話している。兄ちゃんの所は上手くやってるんだろうか?って思いながら鈴ちゃんと勇嗣の対面も楽しみにしていた。
警察官というのは勤務時間が長いから出来るだけ仮眠をする様にとお父さんに言われた。
「そうでないと、お前また倒れたら哀君に心配かけそうだからな。」
「あ、うん…」
以前にも倒れて病院に運ばれた事がある僕は何も言い返せなかった。
そして、翌日…。
皆で朝食を摂っていた時、お母さんから言われた。
「え!?今日外国に行くの??」
「そうなのよ…仕事でどうしても行かなきゃいけないらしくって…優作だけでもいいと思ったんだけど、二人でって言われちゃってね…」
「お前が出勤したら直ぐに出発するつもりだ。その間、哀君は一人になってしまうが…」
「大丈夫です。成人迎えたら、一人で色々やらなきゃいけなくなること多いと思いますし、練習だと思いますから。」
哀に何かあったらと思うと心配だけど…何かあったらすぐ連絡するという言葉に頷いた。
「じゃあ、行ってらっしゃい!」
「うん。お父さん達も気をつけてね」
「ああ、帰りは1週間後位になると思うからな。二人でしっかりな。」
僕は靴を履きながら、お父さん達と会話を交わした。お父さんとお母さんの横にはキャリーケースがあり、僕が行ったあと直ぐに行くつもりの準備だろうなと思いながら、玄関の扉を開けた。
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
見送ってくれる面々に挨拶をしながら、僕は今日も警察官という職務を遂行する為に米花署へ向かって行く。