✩.*˚警察官を目指すコナン✩.*˚
そして、市役所に足を踏み入れた時…"ひったくり~"と、声が聞こえたと同時に、男は哀とコナンにぶつかり二人は勢いよく倒れ込んでしまった。
男は転がった際に散らばった荷物を慌てて拾うと、再度走り出した。
「哀、大丈夫?」
「ええ。行って、工藤君!」
「え、でも…」
「あなた、警察官でしょ?待ってるから、行ってきなさい!」
哀は、そう叫びコナンの背中を押した。同時に婚姻届がない事に気付いて男を追いかけたコナンの後から哀は叫ぶ様に伝えた。
「工藤君!婚姻届その男が持って行ったらしいわよ~必ず取り返してきて!」
「え!?うん。分かった!!」
そう叫ぶと、コナンは警察学校で鍛えた体力で男をあっという間に追いつき、身につけた逮捕術を応用し、コナンは男を無事に捉えた。
「すいません、誰か警察呼んでください!」
そう叫ぶコナンに近くに居た人はすぐに110番をかけ、要請した。
上から男の腕を抑えながら、コナンは男に声をかけて婚姻届を返して貰う様に懇願した。
「婚姻届!?知らねーよ」
「さっき拾い上げた荷物の中に、混ざってるんだ。返してくれよ」
そう言って、駆けつけた警察官に取り押さえられながら、男の持ち物から婚姻届が見つかったが…持ち物を調べなきゃいけないからとすぐには返して貰えなかった。
しばらくして、目暮警部が来て確保した犯人を補導しながらコナンに称賛の声を掛けると同時に困った顔をしているコナンに不思議になって聞く。
「いやあ、良くやった!警察学校の訓練が身についている様だな。それで、君も何か取られたのか?」
「あ、はい。あの…こ、婚姻届を…」
言いずらそうにやっと言うコナンに反応し、目暮警部と高木刑事は驚く様に言う。
「え!?まだ結婚してなかったのか?」
「でも、子供産まれたんだよね?」
その言葉を聞いて、どこまで噂が広まってるのか不思議になるコナンは、新一が言ったという事は想像がついていた。
「あ、だから…僕が警察学校卒業したらという事になってて…それで、今から市役所に出しに行こうと言う所で巻き込まれてしまって…」
「なるほど…そうか。」
「なので…婚姻届返して貰えませんか?」
「ああ、事件と直接的な関係ないなら返しも構わんぞ?」
「ありません!」
そう言って、コナンは断言すると婚姻届の返還を希望した。駆け付けた警官と補導された犯人の証言で婚姻届が事件と関係ない事が分かり、何とかコナンの手に戻され安堵した。
「ありがとうございます」
「災難だったな…早く出して来なさい。」
「はい。あ、コナン君。現場でよろしくね!」
「え!?」
「多分、刑事課の研修で僕が君の担当になりそうだから。」
「そうなんですか!はい、よろしくお願いします!」
婚姻届を持って駆けていくコナンの後ろ姿を見ながら、警察学校を終えた直後のコナンの早速の活躍に期待が膨らんでいた。
「哀!」
市役所の前で野良猫を撫でていた哀を見つけるコナンは、婚姻届をヒラヒラさせながら大きな声で声をかけた。
コナンが駆けて来るのを見て、哀はゆっくり立ち上がった。撫でていた猫も下から見上げてニャ?と泣きながら、様子を伺ってる様にも思えた。
「警部に事情を話したら返してもらえたよ。」
「よかった。犯人は?」
「捕まえて、警部が連れていったから大丈夫。」
「そう」
そう言ってコナンから受け取る婚姻届を手に持つと、コナンと哀はお互い手を握りながら、今度こそ…婚姻届を提出しに向かった。
「お願いします」
二人は婚姻届を半分ずつ持ち、市役所の職員に渡した。
「おめでとうございます」
そう言って、職員のお姉さんはニコニコ笑って受理してくれた。
「末永く、お幸せに」
その言葉を貰って、二人は嬉しくて同時にお礼を言っていた。
「ありがとうございます」
市役所を出ると、先程の猫が二人の事を待ってくれたように市役所の入り口でちょこんと座って出てきた二人を見つめていた。
「どうしたの?」
そう言って、哀は野良猫の頭を撫でるとゴロゴロと喉を鳴らしていた。
コナンはその猫を見てぽつりと言った。
「お父さんとお母さんがいいって言ったら、その猫飼おうか?」
「え!?」
「だって、哀に懐いてるみたいだし…飼いたいんでしょ?」
「……」
そんな風に声を掛けられ、哀はフッと笑うと静かに聞いた。
「いいの?」
「うん!」
「ありがとう。貴方はどんどん家族増やすのね…」
「え!?」
コナンはそう言われて口を噤んでいると、哀はその猫を抱きながら、名前は?っとコナンに委ねて聞いてみると、コナンはすぐ様答えた。
「メイって感じ…」
「感じって、なんなのよ?」
「だって、さっき鳴いた時、メ~イって聞こえた気がして…」
「何よそれ…メイなんて鳴いてないわよね~?」
そう言って、哀はその猫に問い掛けると…ゆっくり鳴いた。
「メ~イ」
「確かに聞こえるわね…」
「でしょ?」
そう言って、鳴いた猫を見ながらはにかむコナンと哀。また一人増えた家族…新しい子猫のメイを歓迎しながら、家に帰宅した。
「おかえりなさい…婚姻届、無事に出せた?」
家に帰ると、有希子が歓迎してくれ…事件に巻き込まれた事を話すと、心配されたが…猫の事はすんなり承諾してくれた。
勇嗣の様子は哀が、野良猫だったメイの身体はコナンが洗う事になり、洗っている途中メイはブルブルさせてコナンに水しぶきを飛ばしていた。
「うわっ!ちょっと大人しくしてよ~」
メイに文句をいいながら、洗っているコナンの様子を覗きに来た有希子はコナンの姿に笑っていた。
「仕方ないじゃん…メイがブルブルするんだから…」
「本当に…色々大変になるわね~私達、外国に行っても心配が尽きないわ~」
「大丈夫だよ、慣れるよその内…」
そう言って、コナンは顔に掛かった水しぶきを服で拭いながら、やっとの思いでメイの身体を綺麗にしていった。
ドライヤーで乾かす時も二人がかりの作業で大変だったけど、綺麗になって乾いた身体のメイを見ると気持ち良さそうにしていたので拾って来てよかったと安堵する。
勇嗣を抱いた哀が心配でやって来る頃には、メイはすっかり見違えるように綺麗になっていた。
「よかったわね~」
そう言って、哀はメイに声をかける。
もう一人…一匹が新たに家族に加わったこの8月23日…哀とコナンは無事に婚姻届を提出し、夫婦となった。
警察学校を無事に卒業し、配置を済ませたコナン。これから始まる警察官という職務を遂行すべく…そして、大切な家族を守りながら…哀と一緒に新しい未来へと歩いてゆく…。
男は転がった際に散らばった荷物を慌てて拾うと、再度走り出した。
「哀、大丈夫?」
「ええ。行って、工藤君!」
「え、でも…」
「あなた、警察官でしょ?待ってるから、行ってきなさい!」
哀は、そう叫びコナンの背中を押した。同時に婚姻届がない事に気付いて男を追いかけたコナンの後から哀は叫ぶ様に伝えた。
「工藤君!婚姻届その男が持って行ったらしいわよ~必ず取り返してきて!」
「え!?うん。分かった!!」
そう叫ぶと、コナンは警察学校で鍛えた体力で男をあっという間に追いつき、身につけた逮捕術を応用し、コナンは男を無事に捉えた。
「すいません、誰か警察呼んでください!」
そう叫ぶコナンに近くに居た人はすぐに110番をかけ、要請した。
上から男の腕を抑えながら、コナンは男に声をかけて婚姻届を返して貰う様に懇願した。
「婚姻届!?知らねーよ」
「さっき拾い上げた荷物の中に、混ざってるんだ。返してくれよ」
そう言って、駆けつけた警察官に取り押さえられながら、男の持ち物から婚姻届が見つかったが…持ち物を調べなきゃいけないからとすぐには返して貰えなかった。
しばらくして、目暮警部が来て確保した犯人を補導しながらコナンに称賛の声を掛けると同時に困った顔をしているコナンに不思議になって聞く。
「いやあ、良くやった!警察学校の訓練が身についている様だな。それで、君も何か取られたのか?」
「あ、はい。あの…こ、婚姻届を…」
言いずらそうにやっと言うコナンに反応し、目暮警部と高木刑事は驚く様に言う。
「え!?まだ結婚してなかったのか?」
「でも、子供産まれたんだよね?」
その言葉を聞いて、どこまで噂が広まってるのか不思議になるコナンは、新一が言ったという事は想像がついていた。
「あ、だから…僕が警察学校卒業したらという事になってて…それで、今から市役所に出しに行こうと言う所で巻き込まれてしまって…」
「なるほど…そうか。」
「なので…婚姻届返して貰えませんか?」
「ああ、事件と直接的な関係ないなら返しも構わんぞ?」
「ありません!」
そう言って、コナンは断言すると婚姻届の返還を希望した。駆け付けた警官と補導された犯人の証言で婚姻届が事件と関係ない事が分かり、何とかコナンの手に戻され安堵した。
「ありがとうございます」
「災難だったな…早く出して来なさい。」
「はい。あ、コナン君。現場でよろしくね!」
「え!?」
「多分、刑事課の研修で僕が君の担当になりそうだから。」
「そうなんですか!はい、よろしくお願いします!」
婚姻届を持って駆けていくコナンの後ろ姿を見ながら、警察学校を終えた直後のコナンの早速の活躍に期待が膨らんでいた。
「哀!」
市役所の前で野良猫を撫でていた哀を見つけるコナンは、婚姻届をヒラヒラさせながら大きな声で声をかけた。
コナンが駆けて来るのを見て、哀はゆっくり立ち上がった。撫でていた猫も下から見上げてニャ?と泣きながら、様子を伺ってる様にも思えた。
「警部に事情を話したら返してもらえたよ。」
「よかった。犯人は?」
「捕まえて、警部が連れていったから大丈夫。」
「そう」
そう言ってコナンから受け取る婚姻届を手に持つと、コナンと哀はお互い手を握りながら、今度こそ…婚姻届を提出しに向かった。
「お願いします」
二人は婚姻届を半分ずつ持ち、市役所の職員に渡した。
「おめでとうございます」
そう言って、職員のお姉さんはニコニコ笑って受理してくれた。
「末永く、お幸せに」
その言葉を貰って、二人は嬉しくて同時にお礼を言っていた。
「ありがとうございます」
市役所を出ると、先程の猫が二人の事を待ってくれたように市役所の入り口でちょこんと座って出てきた二人を見つめていた。
「どうしたの?」
そう言って、哀は野良猫の頭を撫でるとゴロゴロと喉を鳴らしていた。
コナンはその猫を見てぽつりと言った。
「お父さんとお母さんがいいって言ったら、その猫飼おうか?」
「え!?」
「だって、哀に懐いてるみたいだし…飼いたいんでしょ?」
「……」
そんな風に声を掛けられ、哀はフッと笑うと静かに聞いた。
「いいの?」
「うん!」
「ありがとう。貴方はどんどん家族増やすのね…」
「え!?」
コナンはそう言われて口を噤んでいると、哀はその猫を抱きながら、名前は?っとコナンに委ねて聞いてみると、コナンはすぐ様答えた。
「メイって感じ…」
「感じって、なんなのよ?」
「だって、さっき鳴いた時、メ~イって聞こえた気がして…」
「何よそれ…メイなんて鳴いてないわよね~?」
そう言って、哀はその猫に問い掛けると…ゆっくり鳴いた。
「メ~イ」
「確かに聞こえるわね…」
「でしょ?」
そう言って、鳴いた猫を見ながらはにかむコナンと哀。また一人増えた家族…新しい子猫のメイを歓迎しながら、家に帰宅した。
「おかえりなさい…婚姻届、無事に出せた?」
家に帰ると、有希子が歓迎してくれ…事件に巻き込まれた事を話すと、心配されたが…猫の事はすんなり承諾してくれた。
勇嗣の様子は哀が、野良猫だったメイの身体はコナンが洗う事になり、洗っている途中メイはブルブルさせてコナンに水しぶきを飛ばしていた。
「うわっ!ちょっと大人しくしてよ~」
メイに文句をいいながら、洗っているコナンの様子を覗きに来た有希子はコナンの姿に笑っていた。
「仕方ないじゃん…メイがブルブルするんだから…」
「本当に…色々大変になるわね~私達、外国に行っても心配が尽きないわ~」
「大丈夫だよ、慣れるよその内…」
そう言って、コナンは顔に掛かった水しぶきを服で拭いながら、やっとの思いでメイの身体を綺麗にしていった。
ドライヤーで乾かす時も二人がかりの作業で大変だったけど、綺麗になって乾いた身体のメイを見ると気持ち良さそうにしていたので拾って来てよかったと安堵する。
勇嗣を抱いた哀が心配でやって来る頃には、メイはすっかり見違えるように綺麗になっていた。
「よかったわね~」
そう言って、哀はメイに声をかける。
もう一人…一匹が新たに家族に加わったこの8月23日…哀とコナンは無事に婚姻届を提出し、夫婦となった。
警察学校を無事に卒業し、配置を済ませたコナン。これから始まる警察官という職務を遂行すべく…そして、大切な家族を守りながら…哀と一緒に新しい未来へと歩いてゆく…。