✩.*˚哀とコナンと……③✩.*˚
時は流れ、いよいよ工藤君の警察学校が始まる前日となった。
一足先に私は薬剤師としての第一歩を踏み出し、初出勤を迎えていた。そして、私は職場の人に妊娠の事を報告すると顔をしかめられていたけど、様子を見て、産休を与えてくれると伝えられた。
「あら、いらっしゃい」
私が工藤邸を訪れると、有希子さんが出迎えてくれた。
「明日コナンちゃんが警察学校行く日だからひとまず戻ってきたのよ…身体は大丈夫?」
「はい。今の所は。」
「それならよかったわ。安定期に入る頃には私もこっちにしばらくいるから安心してね。」
「ありがとうございます。お世話になります。」
私は有希子さんの優しさが心地よかった。初めての出産で不安な私は…有希子さんの優しい言葉が掛かる度に安心するから。
有希子さんは私をキッチンへ案内すると、座っててと言い、台所へ向かった。キッチン前のテーブル席には優作さんと工藤君も一緒にいて、前日の夜を過ごしている様だった。
「灰原!」
工藤君は私の存在に気づき、名前を呼んでくれる。工藤君は明日から警察学校。ご両親は外国に戻る為、しばらくこの家は誰も居なくなる事を話、寂しくなると言っていた。
「明日から頑張るんだぞ?」
「うん。逃げ出しそうで心配ね~」
「そんな事しないよ」
「じゃあ、逃げ出したら結婚はお預けね」
「え!?」
そう言う私の言葉に、工藤君は1番反応していた。
「だ、大丈夫だよ。」
「そう言えば…お前達、入籍はいつするんだ?」
「「え!?」」
そう言った優作さんの言葉に私達は同時に声を上げる。そう言えば、まだ決めてなかった。私の妊娠の事でバタバタしていて…まだ出してなかったのを思い出す。
「まだ決めてないんだ。どうしよう?」
「私が決めるの?」
「え、いや…」
そう口ごもってる工藤君を見かねて、優作さんは言う。
「早めの方がいいと思うがな…二人でしっかり決めて出しなさい」
「うん」
そんな話をしてる時、有希子さんはテーブルに食事を並べていた。私も手伝いますと立とうとしたら、有希子さんに"いいの"と言って止められ大人しく座ってる事にした。
「哀ちゃんもゆっくり食べていってね」
「ありがとうございます」
明日から警察学校に行く工藤君を心配でたまらないのかもしれない。絶対どこがで泣くと思ってはいるけど、卒業だけは真っ当にして欲しいと私は願う。
「新ちゃんは特に心配する事無かったんだけど、コナンちゃんはもう甘ったれだから心配で心配で~」
と、笑いながら話す有希子さんに歯向かうように、工藤君は言い返していた。
「僕もう子供じゃないんだから、大丈夫だよ!」
「そうだな。お前はもうすぐ父親だ……哀くん、色々大変かもしれないがコナンの事、よろしくな。」
「はい、こちらこそ」
いつまでも甘ったれで手が掛かっていたとお兄さんは言っていた。そんな工藤君がもうすぐ父親になるなんて、誰も予想すらしていなかった事に色んな人が驚いている。
明日からの警察学校が本当は凄く心配。私もお兄さんに負けないくらい過保護なのかな?でも、これでも私は工藤君が無事に卒業出来るって事、期待してるのよ。
四人で食事を摂りながら…今後の事や産まれてくる子供の事、そして…明日からの警察学校の事を話合った。未来像が膨れれば膨れるほど心配も増えてくるけど…頼る事が無くなる頃には私達だけの力でやって行けるようにしようと工藤君とは話していた。
帰る時、工藤君は私を阿笠邸の玄関まで私を送ってくれた。
「じゃあ、明日から頑張ってね」
「うん。ちょっと、怖いけど…頑張ってくるよ」
そう言って、工藤邸は自分の頬をポリポリかいていた。
「工藤君、大丈夫よ。」
「うん。」
厳しい訓練だと聞いていた工藤君。緊張しているのは感じ取っていた。私は工藤君の顔を真っ直ぐみて、元気づける様に言うと少しだけ笑みを浮かべた。
「灰原、あのさ…婚姻届なんだけど…」
「あなたが、卒業したらにしましょ?」
「え!?」
「卒業したら一緒に出しに行きましょ。それまで、私待ってるから。その代わり、浮気しちゃダメよ?」
「しないよ、そんなの。」
私はそこまで待っていられる自信あるから、工藤君にそう告げた。工藤君の同意を聞いて、私は安堵する。勝手に決めちゃったけど、笑って許してくれる工藤君に私は感謝していた。
「それから…あの、早すぎちゃって…ごめん。」
工藤君はそんな事をポツリと言いながら、頭をポリポリかいていた。
「もしかして、お兄さんに言われた事気にしてるのかしら?」
「え!?…うん。」
「いいじゃない、早くても。それにお兄さんは驚いてはいるけど、悪いって言ってる訳じゃないのよ?」
「うん。そうなんだけど…」
「元気な子が産まれてくればいいわね」
「うん」
私はそう言って微笑むと、工藤君も微笑んでくれた。
毎日の様に会っていた私達。しばらくの間、会えない時間が始まる。とても寂しいけど、私も工藤君も我慢してお互いの夢を応援しようと決めた。
いつか、笑って過ごせる様に…今は沢山頑張って、沢山我慢しよう。それは、未来の為になる私達の勲章の証となるから。
「頑張ってね、工藤君。」
私は警察学校に行く前日の夜の日、工藤君にそんな言葉を掛けて、送り出した。
一足先に私は薬剤師としての第一歩を踏み出し、初出勤を迎えていた。そして、私は職場の人に妊娠の事を報告すると顔をしかめられていたけど、様子を見て、産休を与えてくれると伝えられた。
「あら、いらっしゃい」
私が工藤邸を訪れると、有希子さんが出迎えてくれた。
「明日コナンちゃんが警察学校行く日だからひとまず戻ってきたのよ…身体は大丈夫?」
「はい。今の所は。」
「それならよかったわ。安定期に入る頃には私もこっちにしばらくいるから安心してね。」
「ありがとうございます。お世話になります。」
私は有希子さんの優しさが心地よかった。初めての出産で不安な私は…有希子さんの優しい言葉が掛かる度に安心するから。
有希子さんは私をキッチンへ案内すると、座っててと言い、台所へ向かった。キッチン前のテーブル席には優作さんと工藤君も一緒にいて、前日の夜を過ごしている様だった。
「灰原!」
工藤君は私の存在に気づき、名前を呼んでくれる。工藤君は明日から警察学校。ご両親は外国に戻る為、しばらくこの家は誰も居なくなる事を話、寂しくなると言っていた。
「明日から頑張るんだぞ?」
「うん。逃げ出しそうで心配ね~」
「そんな事しないよ」
「じゃあ、逃げ出したら結婚はお預けね」
「え!?」
そう言う私の言葉に、工藤君は1番反応していた。
「だ、大丈夫だよ。」
「そう言えば…お前達、入籍はいつするんだ?」
「「え!?」」
そう言った優作さんの言葉に私達は同時に声を上げる。そう言えば、まだ決めてなかった。私の妊娠の事でバタバタしていて…まだ出してなかったのを思い出す。
「まだ決めてないんだ。どうしよう?」
「私が決めるの?」
「え、いや…」
そう口ごもってる工藤君を見かねて、優作さんは言う。
「早めの方がいいと思うがな…二人でしっかり決めて出しなさい」
「うん」
そんな話をしてる時、有希子さんはテーブルに食事を並べていた。私も手伝いますと立とうとしたら、有希子さんに"いいの"と言って止められ大人しく座ってる事にした。
「哀ちゃんもゆっくり食べていってね」
「ありがとうございます」
明日から警察学校に行く工藤君を心配でたまらないのかもしれない。絶対どこがで泣くと思ってはいるけど、卒業だけは真っ当にして欲しいと私は願う。
「新ちゃんは特に心配する事無かったんだけど、コナンちゃんはもう甘ったれだから心配で心配で~」
と、笑いながら話す有希子さんに歯向かうように、工藤君は言い返していた。
「僕もう子供じゃないんだから、大丈夫だよ!」
「そうだな。お前はもうすぐ父親だ……哀くん、色々大変かもしれないがコナンの事、よろしくな。」
「はい、こちらこそ」
いつまでも甘ったれで手が掛かっていたとお兄さんは言っていた。そんな工藤君がもうすぐ父親になるなんて、誰も予想すらしていなかった事に色んな人が驚いている。
明日からの警察学校が本当は凄く心配。私もお兄さんに負けないくらい過保護なのかな?でも、これでも私は工藤君が無事に卒業出来るって事、期待してるのよ。
四人で食事を摂りながら…今後の事や産まれてくる子供の事、そして…明日からの警察学校の事を話合った。未来像が膨れれば膨れるほど心配も増えてくるけど…頼る事が無くなる頃には私達だけの力でやって行けるようにしようと工藤君とは話していた。
帰る時、工藤君は私を阿笠邸の玄関まで私を送ってくれた。
「じゃあ、明日から頑張ってね」
「うん。ちょっと、怖いけど…頑張ってくるよ」
そう言って、工藤邸は自分の頬をポリポリかいていた。
「工藤君、大丈夫よ。」
「うん。」
厳しい訓練だと聞いていた工藤君。緊張しているのは感じ取っていた。私は工藤君の顔を真っ直ぐみて、元気づける様に言うと少しだけ笑みを浮かべた。
「灰原、あのさ…婚姻届なんだけど…」
「あなたが、卒業したらにしましょ?」
「え!?」
「卒業したら一緒に出しに行きましょ。それまで、私待ってるから。その代わり、浮気しちゃダメよ?」
「しないよ、そんなの。」
私はそこまで待っていられる自信あるから、工藤君にそう告げた。工藤君の同意を聞いて、私は安堵する。勝手に決めちゃったけど、笑って許してくれる工藤君に私は感謝していた。
「それから…あの、早すぎちゃって…ごめん。」
工藤君はそんな事をポツリと言いながら、頭をポリポリかいていた。
「もしかして、お兄さんに言われた事気にしてるのかしら?」
「え!?…うん。」
「いいじゃない、早くても。それにお兄さんは驚いてはいるけど、悪いって言ってる訳じゃないのよ?」
「うん。そうなんだけど…」
「元気な子が産まれてくればいいわね」
「うん」
私はそう言って微笑むと、工藤君も微笑んでくれた。
毎日の様に会っていた私達。しばらくの間、会えない時間が始まる。とても寂しいけど、私も工藤君も我慢してお互いの夢を応援しようと決めた。
いつか、笑って過ごせる様に…今は沢山頑張って、沢山我慢しよう。それは、未来の為になる私達の勲章の証となるから。
「頑張ってね、工藤君。」
私は警察学校に行く前日の夜の日、工藤君にそんな言葉を掛けて、送り出した。