✩.*˚哀とコナンと……①✩.*˚
それから時は経ち…コナンは14歳。
俺は24歳になった頃。
コナンの甘さは時が経っても抜けずにいた。
俺と蘭が新居に移り住んだ暫くの間は…学校が終わったその足で俺の所へ遊びに来る様になったコナン。
「兄ちゃん!今日学校でね~~」
そう言って、来る度に今日あったことを話してくるコナンに、俺は可愛く思えた。
だから、毎日の様に来ていたとしても…俺は、コナンをもう帰れとは決して言わなかった。
蘭も蘭で…そんなコナンを微笑みながら、話を聞いていた。
だけど、一番怖いのは…。
“ピーンポーン…”
「あら?誰かしら…?」
玄関のチャイムに反応して、ある人物を家に向かい入れた蘭より先に…ズカズカと家に入ってくると…。
「まったく…何やってるの!!お兄さんや蘭さんの邪魔しちゃだめでしょ!!まだまだ新婚なんだから!!」
「灰原っ…」
「本当に毎日の様にここに来て…帰るわよっ!!」
「あっ、ちょっ、ちょっと……」
灰原さんだった。
灰原さんは、コナンの手を引っ張りながら…慌ただしく、玄関に向かっていく。
「それから、お兄さん……あんまり弟を甘やかさないでよね!って、いっつも言ってるんだけど?」
「あ、ああ……だけど…」
俺までお叱りを受けることになった…そして…俺の言葉を遮り、灰原さんは…。
「じゃ、失礼……」
そういうと、颯爽の如く…コナンを連れて、家を出て行ってしまった。
「コナン、大丈夫かな?」
「コナン君、哀ちゃんに頭上がらないわね!!でも、きっと大丈夫よ!哀ちゃんがいるもの!」
「ははっ、そうだな……」
俺と蘭は、二人の関係になんだか……微笑ましく思えた。
私は工藤君を、お兄さんや蘭さんの元から連れ戻した後…帰り道を工藤君と歩いていた。
「…………」
「…………」
私達は、二人して無言のまま帰路を歩いていた。
前を歩く私の後ろを工藤君は、トボトボ後をついて来ていた。
後ろを振り向きながら、私は工藤君に言った。
「もう、これじゃ…私が悪いみたいじゃない……」
「え……別にそんなんじゃ………」
俯きながら、工藤君は…ただ一言、それだけ言った。
「もうっ!そんな顔しないでよ!!貴方も、そろそろお兄さん離れする時期なんじゃない?いつまでも、お兄ちゃんお兄ちゃん言ってないで……」
「そんな、僕は別に………」
「私達、もう中学生なのよ!子供じゃないの!いつまでも、甘えてられる年齢じゃないのよ!」
「わかってるよ!」
俯いていた工藤君が、私の方へ目線を向けたと同時に…私は、工藤君に歩み寄った。
「来年は、中学三年生で…高校へ進学する準備も必要になって来るの!ただ、私達の高校は、エスカレート式で受験はないけど…そういう、心構えも必要なのよ!お兄さんだって…社会人になって、立派に探偵稼業を熟(こな)してるのよ!貴方、お兄さんの事、大好きでしょ!?それなのに、邪魔してどうするのよ!?」
「……………」
お兄さんの事になると、工藤君は本当に弱い…それを知って、私は工藤君にそれを言う。
私は工藤君が掛けている眼鏡を取ると言った。
「それに………」
「あ………」
「私の事、ほっとくつもり?」
私はそう言って、工藤君の事をまっすぐ見つめた。
「え……そんなんじゃ………」
「私達……付き合ってるのよ……そんな彼女にここまで言われて、貴方平気なの?」
「や、やだよ…」
そう答える工藤君に、私は安心し…工藤君に眼鏡を手渡すと、背を向けた。
そして、振り向きながら言った。
「しっかりしてよね!私の彼氏は貴方しかいないんだから…」
「わ、分かってるっ!!」
工藤君は、そう頬を赤く染めて…眼鏡を掛け直すと、今度は私の前を歩き…足を早めた…。
こんな、照れ屋で子供みたいに甘ったれな彼氏を持つと、本当に大変っ!!
でも、こんな工藤君だから…私は好きになったのよね…。
私は、これから歩もうとしている未来に…うきうきして、工藤君の後ろをついて行く。
俺は24歳になった頃。
コナンの甘さは時が経っても抜けずにいた。
俺と蘭が新居に移り住んだ暫くの間は…学校が終わったその足で俺の所へ遊びに来る様になったコナン。
「兄ちゃん!今日学校でね~~」
そう言って、来る度に今日あったことを話してくるコナンに、俺は可愛く思えた。
だから、毎日の様に来ていたとしても…俺は、コナンをもう帰れとは決して言わなかった。
蘭も蘭で…そんなコナンを微笑みながら、話を聞いていた。
だけど、一番怖いのは…。
“ピーンポーン…”
「あら?誰かしら…?」
玄関のチャイムに反応して、ある人物を家に向かい入れた蘭より先に…ズカズカと家に入ってくると…。
「まったく…何やってるの!!お兄さんや蘭さんの邪魔しちゃだめでしょ!!まだまだ新婚なんだから!!」
「灰原っ…」
「本当に毎日の様にここに来て…帰るわよっ!!」
「あっ、ちょっ、ちょっと……」
灰原さんだった。
灰原さんは、コナンの手を引っ張りながら…慌ただしく、玄関に向かっていく。
「それから、お兄さん……あんまり弟を甘やかさないでよね!って、いっつも言ってるんだけど?」
「あ、ああ……だけど…」
俺までお叱りを受けることになった…そして…俺の言葉を遮り、灰原さんは…。
「じゃ、失礼……」
そういうと、颯爽の如く…コナンを連れて、家を出て行ってしまった。
「コナン、大丈夫かな?」
「コナン君、哀ちゃんに頭上がらないわね!!でも、きっと大丈夫よ!哀ちゃんがいるもの!」
「ははっ、そうだな……」
俺と蘭は、二人の関係になんだか……微笑ましく思えた。
私は工藤君を、お兄さんや蘭さんの元から連れ戻した後…帰り道を工藤君と歩いていた。
「…………」
「…………」
私達は、二人して無言のまま帰路を歩いていた。
前を歩く私の後ろを工藤君は、トボトボ後をついて来ていた。
後ろを振り向きながら、私は工藤君に言った。
「もう、これじゃ…私が悪いみたいじゃない……」
「え……別にそんなんじゃ………」
俯きながら、工藤君は…ただ一言、それだけ言った。
「もうっ!そんな顔しないでよ!!貴方も、そろそろお兄さん離れする時期なんじゃない?いつまでも、お兄ちゃんお兄ちゃん言ってないで……」
「そんな、僕は別に………」
「私達、もう中学生なのよ!子供じゃないの!いつまでも、甘えてられる年齢じゃないのよ!」
「わかってるよ!」
俯いていた工藤君が、私の方へ目線を向けたと同時に…私は、工藤君に歩み寄った。
「来年は、中学三年生で…高校へ進学する準備も必要になって来るの!ただ、私達の高校は、エスカレート式で受験はないけど…そういう、心構えも必要なのよ!お兄さんだって…社会人になって、立派に探偵稼業を熟(こな)してるのよ!貴方、お兄さんの事、大好きでしょ!?それなのに、邪魔してどうするのよ!?」
「……………」
お兄さんの事になると、工藤君は本当に弱い…それを知って、私は工藤君にそれを言う。
私は工藤君が掛けている眼鏡を取ると言った。
「それに………」
「あ………」
「私の事、ほっとくつもり?」
私はそう言って、工藤君の事をまっすぐ見つめた。
「え……そんなんじゃ………」
「私達……付き合ってるのよ……そんな彼女にここまで言われて、貴方平気なの?」
「や、やだよ…」
そう答える工藤君に、私は安心し…工藤君に眼鏡を手渡すと、背を向けた。
そして、振り向きながら言った。
「しっかりしてよね!私の彼氏は貴方しかいないんだから…」
「わ、分かってるっ!!」
工藤君は、そう頬を赤く染めて…眼鏡を掛け直すと、今度は私の前を歩き…足を早めた…。
こんな、照れ屋で子供みたいに甘ったれな彼氏を持つと、本当に大変っ!!
でも、こんな工藤君だから…私は好きになったのよね…。
私は、これから歩もうとしている未来に…うきうきして、工藤君の後ろをついて行く。