✩.*˚哀とコナンと……②✩.*˚
それから俺は、父さんと母さんに電話で報告した。
母さんは想像していた通り嬉しそうに蘭のお腹に宿った子供の事を喜んでいた。父さんも父さんで"これはめでたい"と静かに喜んでいた。
「心配してたのよ~結婚してしばらく経つのに、中々授からなかったからぁ~」
という、母さんの発言に横で聞いていた父さんがぽつりと言う。
「これはきっと、コナンに邪魔されて遅くなったのだろう…」
「別にそんなんじゃねーって!」
「コナン君のせいじゃないですよ、ちょっとタイミングが…ねえ?」
「ああ…」
蘭にフォローされ、なんて言っていいか困惑していると……母さんが…。
「新ちゃんって、奥手だったのねー」
と電話の向こうでクスクス笑っていて俺はムスッとして言い返した。
「バッ、そんな言い方するなよ」
「だって~」
「まあまあ、とにかくよかったじゃないか…新一……産まれるまでしっかりと、サポートするんだぞ。」
「ああ、分かった」
「まあ、その後の方が大変かもしれないな。お前はコナンを見ていたから分かるかもしれないがな。」
「そうだな…」
そう言って、とりあえずコナンと灰原さんが帰った事を伝え、ひとまず俺は電話を切った。
「蘭のお父さんはなんて言うかな?」
なんて不安を口に出しながら、蘭に言うと蘭は笑って"大丈夫"とだけ言っていた。
後日、蘭のお父さんには挨拶に行くつもりだが…とりあえず、コナンと灰原さんの関係が繋がっていたことに俺は安堵していた。
お兄さんの家からの帰り道…私は工藤君と手を繋ぎながら歩いていた。
工藤邸と阿笠邸に差し掛かった時、私は工藤君の手を離し"またね"とだけ言い、背を向けた。
「え!?帰るの?」
そんな事を言ってくる工藤君に私は無性に笑えてくる。正直な気持ちと同時に自覚のない言葉が工藤君から飛び出してくるのを聞いて…私はクスッと笑って振り返った。
「どうして欲しいのよ?」
そんな風に問いかける私の言葉に当然工藤君は困っていた。
それ以上何も言わない工藤君に私は呆れながら言った。
「もう、久しぶりに会えたのに…こんなんじゃ、一年後…帰るのやめようかしら?」
「え…それは、やだよ」
「だったら、ちゃんとエスコートしてよ…私の事。」
そうやって、私は工藤君を困らせる…困った顔を見て、次の言葉を待つ私の目を逸らして俯く工藤君に私は迫って軽くキスをした。
目を丸くし、驚く工藤君の焦る様子が堪らなく愛おしい。
「な、何でいつもお前はっ…そんな、唐突に……」
「ぼーっとしてる貴方が悪いんじゃない。じゃあね…」
そう言って私は身を翻し、阿笠邸に帰って行った。
背を向けた私の背後で、工藤君はきっと真っ赤な顔をして焦ってる事は見なくても分かる。
そんな工藤君を背後に感じながら、私と工藤君は一年ぶりの再会を果たしたのだった。
母さんは想像していた通り嬉しそうに蘭のお腹に宿った子供の事を喜んでいた。父さんも父さんで"これはめでたい"と静かに喜んでいた。
「心配してたのよ~結婚してしばらく経つのに、中々授からなかったからぁ~」
という、母さんの発言に横で聞いていた父さんがぽつりと言う。
「これはきっと、コナンに邪魔されて遅くなったのだろう…」
「別にそんなんじゃねーって!」
「コナン君のせいじゃないですよ、ちょっとタイミングが…ねえ?」
「ああ…」
蘭にフォローされ、なんて言っていいか困惑していると……母さんが…。
「新ちゃんって、奥手だったのねー」
と電話の向こうでクスクス笑っていて俺はムスッとして言い返した。
「バッ、そんな言い方するなよ」
「だって~」
「まあまあ、とにかくよかったじゃないか…新一……産まれるまでしっかりと、サポートするんだぞ。」
「ああ、分かった」
「まあ、その後の方が大変かもしれないな。お前はコナンを見ていたから分かるかもしれないがな。」
「そうだな…」
そう言って、とりあえずコナンと灰原さんが帰った事を伝え、ひとまず俺は電話を切った。
「蘭のお父さんはなんて言うかな?」
なんて不安を口に出しながら、蘭に言うと蘭は笑って"大丈夫"とだけ言っていた。
後日、蘭のお父さんには挨拶に行くつもりだが…とりあえず、コナンと灰原さんの関係が繋がっていたことに俺は安堵していた。
お兄さんの家からの帰り道…私は工藤君と手を繋ぎながら歩いていた。
工藤邸と阿笠邸に差し掛かった時、私は工藤君の手を離し"またね"とだけ言い、背を向けた。
「え!?帰るの?」
そんな事を言ってくる工藤君に私は無性に笑えてくる。正直な気持ちと同時に自覚のない言葉が工藤君から飛び出してくるのを聞いて…私はクスッと笑って振り返った。
「どうして欲しいのよ?」
そんな風に問いかける私の言葉に当然工藤君は困っていた。
それ以上何も言わない工藤君に私は呆れながら言った。
「もう、久しぶりに会えたのに…こんなんじゃ、一年後…帰るのやめようかしら?」
「え…それは、やだよ」
「だったら、ちゃんとエスコートしてよ…私の事。」
そうやって、私は工藤君を困らせる…困った顔を見て、次の言葉を待つ私の目を逸らして俯く工藤君に私は迫って軽くキスをした。
目を丸くし、驚く工藤君の焦る様子が堪らなく愛おしい。
「な、何でいつもお前はっ…そんな、唐突に……」
「ぼーっとしてる貴方が悪いんじゃない。じゃあね…」
そう言って私は身を翻し、阿笠邸に帰って行った。
背を向けた私の背後で、工藤君はきっと真っ赤な顔をして焦ってる事は見なくても分かる。
そんな工藤君を背後に感じながら、私と工藤君は一年ぶりの再会を果たしたのだった。