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コ蘭短編小説

「コナン君、どう?ありそう!?」
「うーん、よく見えない……」

私達は今、ある本屋さんに来ていた…。

今日は、コナン君の大好きな推理小説の発売日。

それを、二人で見に来たのだった。

コナン君は下の方から、上段の本棚を見上げて困った顔をしていた。

小学一年生のコナン君には、本棚は高く…見るのが難しいのは、分かっていた…。

私は意を決して、コナン君を持ち上げた。

「わぁっ…」
「コナン君、これならどう?見えるでしょ?」
「やだっ、降ろして蘭ねーちゃん!!」

私がコナン君の身体を持ち上げた事が恥ずかしいのか、ジタバタと騒いでいた。

「コナン君、早く本取って!そしたら、降ろしてあげるから!」
「ん~、もう……あ、あった!!」

慌てた様子で、本棚から目当ての物を引き抜くのを確認すると、私はコナン君をゆっくり降ろした。

「もう、恥ずかしいからやめてよ、蘭ねーちゃん!!」
「ごめんねぇ~、だって私じゃどの本か分からなかったんだもの……あ、それでいいの?」

コナン君に、文句を言われながら…私はコナン君に目線を合わせながら、聞く。

「うん、これこれ!!」
「じゃあ、それ買おうか!?」
「本当にいいの?蘭ねーちゃん……?」
「当たり前でしょ…その為に来たんだから!!最近ちょっと色々あって、遅れちゃったけど………」
「いいよ、そんなの。」

そう、今日は特別なプレゼントを送る為に買いに来たのだった。

会計を済ませて…私は、プレゼント用に包んで貰うために、水色の包装紙を選んだ。

「じゃあ、行こうか?コナン君……」
「うん!」

私はコナン君と一緒に、外に出る。

「こんな所で渡すのもどうかと思ったんだけど…」
「大丈夫だよ!早く頂戴!蘭ねーちゃん!!」

私は、コナン君にせがまれて…先程買ったばかりの、水色の包装紙に包まれたプレゼントを、コナン君に……渡した。

「はい、コナン君……ちょっと遅くなっちゃったけど、お誕生日おめでとう!!」
「わぁ…ありがとう、蘭ねーちゃん!!」

コナン君は、私からプレゼントを受け取ると…満面の笑みでそれを見つめた…。

「大切にするね!」

そう言って、もう一度笑った。

そして、もう一度………。

「ありがとう!!」

そう言って、私に笑顔を向けた。
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