☆コ哀の短編小説集☆
「やっべ~~」
ある、平日の朝……俺は猛ダッシュで通学路を走っていた……。
……と言うのは、実は昨日発売した推理小説を読みふけっていて……。
朝、蘭が起こしに来ても俺は中々起きれずぐずっていた……。
そのせいもあって……この通り、猛ダッシュで学校へ向かっていた……。
「完全に遅刻だな、これは……」
少々、諦め気味になりながら……一応は走っていたのだが、遅刻する事は目に見えていた……。
「あら?探偵さんも寝坊なのね……」
「えっ!?お前もか?珍しいな……」
同時刻……大急ぎで学校へ向かう奴がもう一人いた……。
「灰原……」
「貴方もね……」
いつもは、絶対遅刻しない灰原が珍しく寝坊したというのだ……。
「あっ……」
そういうと、灰原は立ち止まった……。
「どうした!?」
俺もその様子に立ち止まって、振り向いて灰原を見ていた……。
「宿題……机の上に置きっぱなし…もう、間に合わないわね……貴方は先に行ってて……」
「灰原……事情話せば分かってくれるさ…それに、電話すれば博士が届けてくれるだろ?とりあえず、いこーぜ……」
戻ろうとする灰原の手を引き、俺は猛ダッシュで学校へ向かった……。
ーキーンコーン、カーンコーンー
学校の門を潜ると、チャイムが聞こえて来た……。
俺と灰原はその瞬間、立ち止まった……。
「とうとう、間に合わなかったな……」
そうして、俺達は走るのは止めて……歩きながら、教室へと向かって行った……。