バレンタイン
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「…わぁ、すごい…」
作法室に呼び出したやす菜が部屋を見て開口一番にそう言った。
見回す辺りにはチョコチョコチョコ。
作法室には作法委員がくのたまから貰ったチョコの包みで溢れかえっていた。
「ああ、来たな。やす菜」
やす菜の姿を認めて私は微笑む。
やす菜は未だ感心したように部屋の中を見回していた。
「…すごい…部屋いっぱいのチョコなんて初めて見た…これ、全部仙蔵君が貰ったの?」
「6割方な」
4割は持ちきれなかった後輩が置いていった物だ。と言えば、やす菜は感心したように「はぁ~」と息を吐いた。
「さすが作法委員。と言ったところかしら?」
「みんな見目麗しいものね」と言って笑うやす菜を手招きしてこちらに呼び寄せる。
それを見てやす菜は一言「失礼します」と言って作法室の中に入り丁寧に扉を閉めて私の方に寄ってきた。
「わっ!?」
近寄ってきたやす菜の手首を掴んで引き寄せると、すっぽりと私の腕の中に収まった。
私の胸の辺りにあるやす菜の顔に手を添えて上を向かせる。
「で、やす菜は私へのチョコを当然用意してあるんだろうな?」
「ん?」と首を傾げながら微笑んで見せると、やす菜は困ったように笑った。
「仙蔵君…近い…です」
やす菜は私に掴まれていない方の手を自分の顔に添えられた私の手にそっと重ねた。
私がそれに応えるように少しだけやす菜の顔から手を離せば、やす菜はその手をきゅっと握り、ゆっくりと身体を起こした。
「…なんだ、もう顔を真っ赤にして慌てたりしないんだな」
「慣れたから。いきなり抱き締められるのも、仙蔵君の美貌を間近で見るのも」
そう言ってニッコリ笑う。
「そうか。少し残念な気もするな…耳まで真っ赤になったやす菜はとても可愛かったのに」
そう言ってクスッと笑うと、やす菜は「もー!」と少し怒ったような顔になった。
「あまりからかわないで!」
「すまんすまん」
クックッと喉を鳴らすように笑うと、やす菜は少しだけ頬を膨らませた。
…いつも優しく怒ることのあまりないやす菜にしては珍しい表情だ。
「…チョコ、あげないわよ?」
やす菜にそう言われて、「それは困る」と笑うのを止める。
「でも…どっちにしろ私のチョコなんていらないんじゃない?」
「こんなに貰ってるんだから」と言って部屋の中の山になったチョコを示す。
「何を言う。こんな不特定多数の女達から貰ったチョコよりも、お前のチョコ1つの方がよっぽど価値があるぞ」
「なんせ、愛する女からのチョコだからな」と言って正座したやす菜の膝に頭を乗せた。
「…仙蔵君…」
「お前の手から、直接食べさせてくれるだろう?」
やす菜の右手を取り、指先に口付ける。
…大量の水仕事やら何やらで、所々あかぎれている手。
一般的に美しい手として言われている『白魚のような』という手ではないが、私はこの手が世界で一番美しいと思う。
「…寝っ転がったままじゃダメよ。お行儀が悪いわ」
「食べさせて欲しかったらちゃんと身体を起こしてね」と言われ、私は「やれやれ、しょうがないな」と笑って身体を起こした。
どこまでも女王様な仙蔵君(笑)
**************************
バレンタインリクエスト、これにて終了です!!
リクエストして下さった皆様、遅くなって申し訳ありませんでした!!><;
バレンタイン思いっ切りすぎてるる…^p^
この拍手はホワイトデーまで掲載した後短編に移します!!
ここまで見て下さってありがとうございました!!
作法室に呼び出したやす菜が部屋を見て開口一番にそう言った。
見回す辺りにはチョコチョコチョコ。
作法室には作法委員がくのたまから貰ったチョコの包みで溢れかえっていた。
「ああ、来たな。やす菜」
やす菜の姿を認めて私は微笑む。
やす菜は未だ感心したように部屋の中を見回していた。
「…すごい…部屋いっぱいのチョコなんて初めて見た…これ、全部仙蔵君が貰ったの?」
「6割方な」
4割は持ちきれなかった後輩が置いていった物だ。と言えば、やす菜は感心したように「はぁ~」と息を吐いた。
「さすが作法委員。と言ったところかしら?」
「みんな見目麗しいものね」と言って笑うやす菜を手招きしてこちらに呼び寄せる。
それを見てやす菜は一言「失礼します」と言って作法室の中に入り丁寧に扉を閉めて私の方に寄ってきた。
「わっ!?」
近寄ってきたやす菜の手首を掴んで引き寄せると、すっぽりと私の腕の中に収まった。
私の胸の辺りにあるやす菜の顔に手を添えて上を向かせる。
「で、やす菜は私へのチョコを当然用意してあるんだろうな?」
「ん?」と首を傾げながら微笑んで見せると、やす菜は困ったように笑った。
「仙蔵君…近い…です」
やす菜は私に掴まれていない方の手を自分の顔に添えられた私の手にそっと重ねた。
私がそれに応えるように少しだけやす菜の顔から手を離せば、やす菜はその手をきゅっと握り、ゆっくりと身体を起こした。
「…なんだ、もう顔を真っ赤にして慌てたりしないんだな」
「慣れたから。いきなり抱き締められるのも、仙蔵君の美貌を間近で見るのも」
そう言ってニッコリ笑う。
「そうか。少し残念な気もするな…耳まで真っ赤になったやす菜はとても可愛かったのに」
そう言ってクスッと笑うと、やす菜は「もー!」と少し怒ったような顔になった。
「あまりからかわないで!」
「すまんすまん」
クックッと喉を鳴らすように笑うと、やす菜は少しだけ頬を膨らませた。
…いつも優しく怒ることのあまりないやす菜にしては珍しい表情だ。
「…チョコ、あげないわよ?」
やす菜にそう言われて、「それは困る」と笑うのを止める。
「でも…どっちにしろ私のチョコなんていらないんじゃない?」
「こんなに貰ってるんだから」と言って部屋の中の山になったチョコを示す。
「何を言う。こんな不特定多数の女達から貰ったチョコよりも、お前のチョコ1つの方がよっぽど価値があるぞ」
「なんせ、愛する女からのチョコだからな」と言って正座したやす菜の膝に頭を乗せた。
「…仙蔵君…」
「お前の手から、直接食べさせてくれるだろう?」
やす菜の右手を取り、指先に口付ける。
…大量の水仕事やら何やらで、所々あかぎれている手。
一般的に美しい手として言われている『白魚のような』という手ではないが、私はこの手が世界で一番美しいと思う。
「…寝っ転がったままじゃダメよ。お行儀が悪いわ」
「食べさせて欲しかったらちゃんと身体を起こしてね」と言われ、私は「やれやれ、しょうがないな」と笑って身体を起こした。
どこまでも女王様な仙蔵君(笑)
**************************
バレンタインリクエスト、これにて終了です!!
リクエストして下さった皆様、遅くなって申し訳ありませんでした!!><;
バレンタイン思いっ切りすぎてるる…^p^
この拍手はホワイトデーまで掲載した後短編に移します!!
ここまで見て下さってありがとうございました!!