バレンタイン
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私は忍術学園までの道を走っていた。
「思ったよりも時間が掛かってしまった…!!」
今日はバレンタイン。
女性が意中の男性にチョコレートを送る日だ。
私は毎年この日に母上から父上にチョコを届けるように頼まれている。
今忍術学園に向かっているのはそれもあるが、それだけならこんなに急いだりはしない。
実は数日前…父上に会いに行った帰り際、誰かに服の袖を引かれた。
それに振り向くと私の袖を摘んでいるのは、密かに想いを寄せる女性・やす菜さんだった。
ちょっとドキドキしながら、「どうかしたんですか?」と尋ねると少し恥ずかしそうにしながら彼女はこう言った。
「あの…2月の14日って…お忙しいでしょうか…?
もし、時間があれば…お渡ししたいものがあるので、学園に来て下さいませんか?」
……好きな女性にこんなことを言われて「忙しいんで…」と言う男がいようか…
否!!断じて否!!
「這ってでも行きます!!」と言いそうになったのを心の中に止め、私はにこやかに「必ず伺わせていただきます」と言った。
そして私は入っていた仕事をマッハで片付け、大急ぎで忍術学園に向かっていた。
そしてやがて見慣れた門が見えてきた。
全力で走ってきたために乱れている呼吸を整え、門を叩こうとしたその時。
ギィ
…私が叩くより先に、門の扉が開いた。
そしてそこから顔を出したのは事務の小松田君…ではなく…
「利吉さん!」
「やす菜さん!?」
私が、今日全力疾走するほど会いたかった人だった…
「お待ちしてました!」
寒くないように半纏を着込んで首に襟巻きをしたやす菜さんは私を見てにっこりと微笑んだ。
「え、やす菜さん!?なんでここに?小松田君は…」
「ふふ…実は、秀作さんに門番のお仕事のお手伝いをさせてもらってるんです」
「え?」
不思議がる私に、やす菜さんはにこにことしたままだった。
「利吉さんが来て下さったらすぐにチョコレートを渡せるように…」
はにかむようにそう言ったやす菜さんに、私は胸が高鳴った。
「…頬が赤くなってますよ」
「え?…ずっと外に居たから…ですかね」
私は彼女の頬を両手で包み込むように触れる。
「こんなに冷たくなって…中で待っててくれたっていいのに…」
「…だって…利吉さんに早く会いたかったんですもの」
またやす菜さんは可愛いことを言った。
たまらなくなって、彼女の身体をギュッと抱き締めた。
「り、利吉さん!?」
突然の私の行動に、やす菜さんが慌てる。
彼女の身体はとても冷たかった。
ああ、今日は今までの人生で最高のバレンタインだ。
チョコを渡すために、こんなに冷たくなるまで、外で私の事を待っていてくれる人がいるんだから。
こんなにも自分を想ってくれている人がいることの喜びを噛み締める利吉さん
******************************
利吉さんのちゃんとした夢って初めて書いた気がする…
あの人もまだ18歳ですからね!!お年頃!!
次でいよいよラスト!!仙様です!!
「思ったよりも時間が掛かってしまった…!!」
今日はバレンタイン。
女性が意中の男性にチョコレートを送る日だ。
私は毎年この日に母上から父上にチョコを届けるように頼まれている。
今忍術学園に向かっているのはそれもあるが、それだけならこんなに急いだりはしない。
実は数日前…父上に会いに行った帰り際、誰かに服の袖を引かれた。
それに振り向くと私の袖を摘んでいるのは、密かに想いを寄せる女性・やす菜さんだった。
ちょっとドキドキしながら、「どうかしたんですか?」と尋ねると少し恥ずかしそうにしながら彼女はこう言った。
「あの…2月の14日って…お忙しいでしょうか…?
もし、時間があれば…お渡ししたいものがあるので、学園に来て下さいませんか?」
……好きな女性にこんなことを言われて「忙しいんで…」と言う男がいようか…
否!!断じて否!!
「這ってでも行きます!!」と言いそうになったのを心の中に止め、私はにこやかに「必ず伺わせていただきます」と言った。
そして私は入っていた仕事をマッハで片付け、大急ぎで忍術学園に向かっていた。
そしてやがて見慣れた門が見えてきた。
全力で走ってきたために乱れている呼吸を整え、門を叩こうとしたその時。
ギィ
…私が叩くより先に、門の扉が開いた。
そしてそこから顔を出したのは事務の小松田君…ではなく…
「利吉さん!」
「やす菜さん!?」
私が、今日全力疾走するほど会いたかった人だった…
「お待ちしてました!」
寒くないように半纏を着込んで首に襟巻きをしたやす菜さんは私を見てにっこりと微笑んだ。
「え、やす菜さん!?なんでここに?小松田君は…」
「ふふ…実は、秀作さんに門番のお仕事のお手伝いをさせてもらってるんです」
「え?」
不思議がる私に、やす菜さんはにこにことしたままだった。
「利吉さんが来て下さったらすぐにチョコレートを渡せるように…」
はにかむようにそう言ったやす菜さんに、私は胸が高鳴った。
「…頬が赤くなってますよ」
「え?…ずっと外に居たから…ですかね」
私は彼女の頬を両手で包み込むように触れる。
「こんなに冷たくなって…中で待っててくれたっていいのに…」
「…だって…利吉さんに早く会いたかったんですもの」
またやす菜さんは可愛いことを言った。
たまらなくなって、彼女の身体をギュッと抱き締めた。
「り、利吉さん!?」
突然の私の行動に、やす菜さんが慌てる。
彼女の身体はとても冷たかった。
ああ、今日は今までの人生で最高のバレンタインだ。
チョコを渡すために、こんなに冷たくなるまで、外で私の事を待っていてくれる人がいるんだから。
こんなにも自分を想ってくれている人がいることの喜びを噛み締める利吉さん
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利吉さんのちゃんとした夢って初めて書いた気がする…
あの人もまだ18歳ですからね!!お年頃!!
次でいよいよラスト!!仙様です!!