バレンタイン
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
忍術学園の庭園をブラブラと散歩していたら、手に可愛らしい包みを持って、何やら悩んでいるやす菜さんに遭遇した。
「だーれだ?」
「え?」
うーん…と唸っているやす菜さんの背後からこっそり近付き、両手で目隠しをする。
ちなみに声は私自身のものではなく、伊作先輩の声だ。
ただ目隠しをして声を掛けるだけなんてつまらないだろう?
伊作先輩にしたのは…まあ、なんとなくだ。
「うーん…三郎君?」
あっさりと言い当てられて私は驚いた。
「…当たりです…」
あまりにもびっくりしたので素直に両手を外す。
するとやす菜さんが私の方を振り返りふふっと笑った。
「当たりね!やった!」
ニコニコと嬉しそうに笑うやす菜さんに思わずキュンッとする。
…この人はたまにこうやって幼い仕草をしたりする。私はそれを卑怯だと思う。(可愛すぎるんだよ!!)
「なんで伊作先輩ではなく、私だとわかったんですか?
声は完璧に真似たと思ったんですが…」
何故こうもあっさりと私だと見抜けたのかと尋ねると、やす菜さんはニコニコしながら答えてくれた。
「うん。声は伊作君とまったく同じだったんだけどね…手が…」
「手?」
「うん。伊作君の手からは、薬草の匂いがするの」
それになるほど。と納得した。
伊作先輩は保健委員長だから、その役柄手に薬草など薬の匂いが染みついているのは納得できる。
「伊作先輩にそんな特徴があったとは気付きませんでした…まだまだ私も観察が足りないな。
やす菜さんは伊作先輩のことをよく知ってるんですね」
「あら、そんなことないわ。ただ…伊作君…彼の手には、よくお世話になったからね」
そう言って微笑むやす菜さんに、私も「そうなんですか」と笑いながら返したが、内心ムッとした。
…自分から話を振ったくせに、この人の口から嬉しそうに他の男の名前が出るのが、なんだか気にくわなかった。
「ところで…やす菜さん、何か悩んでいたようですが…どうかしたんですか?」
「え!?あ…うん…」
先程のやす菜さんの様子を思い出し尋ねると、やす菜さんは少しモジモジしだした。
「…その…もうすぐ…バレンタインじゃない?」
「え?ああ…そういえば…」
「それで、今日…くのいち教室の娘達と一緒にお菓子を作って…」
「ああ、なんか甘い匂いしていたのはそれだったんですか」
「それが、すごく上手くできたの。…それでせっかくだからまだちょっと早いけど…」
「意中の人に渡そうと思ったんですか?」
そう言うと、やす菜さんの顔がカァッと赤くなった。
…その反応に、またムッとする。
誰ともわからない相手に対して私はヤキモチを妬いた。
まあ、やす菜さんの前だから、表面上はニコニコ笑っているけど。
「でも…途中で、不安になっちゃって…」
手に持った包みを見ながら、やす菜さんは苦笑した。
「…その人…このお菓子受け取ってくれるかなぁ…とか、私からお菓子なんか貰って嬉しいかなぁ…とか…色々考えちゃって…」
この人に想われている幸せ者は、どこの誰だ?
ここまで悩んで貰えるなんて、まったく羨ましい。
「何言ってるんですか!!やす菜さんからお菓子を貰って、嬉しく思わない男はいませんよ!!」
「…え?そう?」
「間違いなく。もしその相手が私だったら、飛び上がって喜びます」
これは本心だ。
やす菜さんからお菓子貰えたらめちゃくちゃ嬉しい。
「………本当?」
「ええ」
「…じゃあ…はい」
「…え?」
やす菜さんがその手に持ったお菓子の包みを差し出してきた。
「…これ…三郎君に…」
「………………私に?」
驚きのあまり聞き返すと、やす菜さんはこくん。と頷く。
「君の事を想いながら作りました…受け取ってくれますか?」
ほんのり頬を染めて言うやす菜さんに、私も自分の顔が赤くなるのを感じた。
「えと…じゃあ…」
おずおず…とその包みに手を伸ばして、宝物を扱うかのようにそっと手にした。
「ありがたく…頂きます…」
そう言うと、やす菜さんは嬉しそうに笑って「どうぞ。召し上がれ」と言った。
思いがけない出来事に戸惑う三郎君
**************************
三郎は恋愛での不意打ちに弱そうだと勝手に思ってます^^
次は利吉さん!!
「だーれだ?」
「え?」
うーん…と唸っているやす菜さんの背後からこっそり近付き、両手で目隠しをする。
ちなみに声は私自身のものではなく、伊作先輩の声だ。
ただ目隠しをして声を掛けるだけなんてつまらないだろう?
伊作先輩にしたのは…まあ、なんとなくだ。
「うーん…三郎君?」
あっさりと言い当てられて私は驚いた。
「…当たりです…」
あまりにもびっくりしたので素直に両手を外す。
するとやす菜さんが私の方を振り返りふふっと笑った。
「当たりね!やった!」
ニコニコと嬉しそうに笑うやす菜さんに思わずキュンッとする。
…この人はたまにこうやって幼い仕草をしたりする。私はそれを卑怯だと思う。(可愛すぎるんだよ!!)
「なんで伊作先輩ではなく、私だとわかったんですか?
声は完璧に真似たと思ったんですが…」
何故こうもあっさりと私だと見抜けたのかと尋ねると、やす菜さんはニコニコしながら答えてくれた。
「うん。声は伊作君とまったく同じだったんだけどね…手が…」
「手?」
「うん。伊作君の手からは、薬草の匂いがするの」
それになるほど。と納得した。
伊作先輩は保健委員長だから、その役柄手に薬草など薬の匂いが染みついているのは納得できる。
「伊作先輩にそんな特徴があったとは気付きませんでした…まだまだ私も観察が足りないな。
やす菜さんは伊作先輩のことをよく知ってるんですね」
「あら、そんなことないわ。ただ…伊作君…彼の手には、よくお世話になったからね」
そう言って微笑むやす菜さんに、私も「そうなんですか」と笑いながら返したが、内心ムッとした。
…自分から話を振ったくせに、この人の口から嬉しそうに他の男の名前が出るのが、なんだか気にくわなかった。
「ところで…やす菜さん、何か悩んでいたようですが…どうかしたんですか?」
「え!?あ…うん…」
先程のやす菜さんの様子を思い出し尋ねると、やす菜さんは少しモジモジしだした。
「…その…もうすぐ…バレンタインじゃない?」
「え?ああ…そういえば…」
「それで、今日…くのいち教室の娘達と一緒にお菓子を作って…」
「ああ、なんか甘い匂いしていたのはそれだったんですか」
「それが、すごく上手くできたの。…それでせっかくだからまだちょっと早いけど…」
「意中の人に渡そうと思ったんですか?」
そう言うと、やす菜さんの顔がカァッと赤くなった。
…その反応に、またムッとする。
誰ともわからない相手に対して私はヤキモチを妬いた。
まあ、やす菜さんの前だから、表面上はニコニコ笑っているけど。
「でも…途中で、不安になっちゃって…」
手に持った包みを見ながら、やす菜さんは苦笑した。
「…その人…このお菓子受け取ってくれるかなぁ…とか、私からお菓子なんか貰って嬉しいかなぁ…とか…色々考えちゃって…」
この人に想われている幸せ者は、どこの誰だ?
ここまで悩んで貰えるなんて、まったく羨ましい。
「何言ってるんですか!!やす菜さんからお菓子を貰って、嬉しく思わない男はいませんよ!!」
「…え?そう?」
「間違いなく。もしその相手が私だったら、飛び上がって喜びます」
これは本心だ。
やす菜さんからお菓子貰えたらめちゃくちゃ嬉しい。
「………本当?」
「ええ」
「…じゃあ…はい」
「…え?」
やす菜さんがその手に持ったお菓子の包みを差し出してきた。
「…これ…三郎君に…」
「………………私に?」
驚きのあまり聞き返すと、やす菜さんはこくん。と頷く。
「君の事を想いながら作りました…受け取ってくれますか?」
ほんのり頬を染めて言うやす菜さんに、私も自分の顔が赤くなるのを感じた。
「えと…じゃあ…」
おずおず…とその包みに手を伸ばして、宝物を扱うかのようにそっと手にした。
「ありがたく…頂きます…」
そう言うと、やす菜さんは嬉しそうに笑って「どうぞ。召し上がれ」と言った。
思いがけない出来事に戸惑う三郎君
**************************
三郎は恋愛での不意打ちに弱そうだと勝手に思ってます^^
次は利吉さん!!