私達の帰る場所
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「すっかり日が暮れちゃったね」
「そうだな。早く帰ろうぜ」
「うん」
夕焼けに染まる道を、きり丸と並んで歩いていた。
私達は学園長先生のお使いに行っていた。
「姉ちゃん」
「ん?」
「手、繋ごうぜ」
少し照れ気味に笑って、きり丸が手を差し出す。
それに、少し笑って頷き、差し出された手を握る。
こうやって、二人で手を繋いで歩くのは、久し振りな気がする。
昔はいつも、こうやって夕暮れの道を手を繋いで歩いたなぁ…と、少し懐かしい気持ちになる。
帰る家など、なかった。
住み込みの仕事に就くことが出来て、部屋の隅で寝られれば上々。
山の中の洞穴
荒れ果てた寺や家屋敷
…たまに貴族の屋敷の床下に寝泊まりもした。
そういった所を転々としながら、私達は生きてきた。
…それでも、全然構わなかったのだ。
要するに、私はきり丸が居れば、きり丸は私が居れば、
そこが、帰るべき場所だから…
「あ、帰ってきた!!」
忍術学園の門が見えた所で、そんな声が聞こえた。
見ると、事務員の秀作さんだけでなく、一年は組のみんなと土井先生、山田先生が門の前に居た。
何故、みんなして門の前に?と不思議に思って首を傾げる。
きり丸も「みんなして何やってんだよ?」と言った。
すると、は組の子達はにこーっと笑って
「「「「「やす菜さん、きり丸、おかえりなさーい!!」」」」」
元気よくそう言われ、姉弟揃って目を瞬かせる。
すると今度は土井先生と山田先生から「おかえり」と言われた。
きり丸と顔を見合わせ、笑い合う。
私はきり丸が、
きり丸は私が、
お互いが居る場所が、帰るべき所だった。
(でも、今は…)
にこにこと、笑顔で出迎えてくれる、みんなの顔を見る。
それに私達も笑顔で、「ただいま」と言った。
私達の帰る場所
(「おかえりなさい」の言葉だけで、こんなにも温かい気持ちになれるんだ)
後書き→
「そうだな。早く帰ろうぜ」
「うん」
夕焼けに染まる道を、きり丸と並んで歩いていた。
私達は学園長先生のお使いに行っていた。
「姉ちゃん」
「ん?」
「手、繋ごうぜ」
少し照れ気味に笑って、きり丸が手を差し出す。
それに、少し笑って頷き、差し出された手を握る。
こうやって、二人で手を繋いで歩くのは、久し振りな気がする。
昔はいつも、こうやって夕暮れの道を手を繋いで歩いたなぁ…と、少し懐かしい気持ちになる。
帰る家など、なかった。
住み込みの仕事に就くことが出来て、部屋の隅で寝られれば上々。
山の中の洞穴
荒れ果てた寺や家屋敷
…たまに貴族の屋敷の床下に寝泊まりもした。
そういった所を転々としながら、私達は生きてきた。
…それでも、全然構わなかったのだ。
要するに、私はきり丸が居れば、きり丸は私が居れば、
そこが、帰るべき場所だから…
「あ、帰ってきた!!」
忍術学園の門が見えた所で、そんな声が聞こえた。
見ると、事務員の秀作さんだけでなく、一年は組のみんなと土井先生、山田先生が門の前に居た。
何故、みんなして門の前に?と不思議に思って首を傾げる。
きり丸も「みんなして何やってんだよ?」と言った。
すると、は組の子達はにこーっと笑って
「「「「「やす菜さん、きり丸、おかえりなさーい!!」」」」」
元気よくそう言われ、姉弟揃って目を瞬かせる。
すると今度は土井先生と山田先生から「おかえり」と言われた。
きり丸と顔を見合わせ、笑い合う。
私はきり丸が、
きり丸は私が、
お互いが居る場所が、帰るべき所だった。
(でも、今は…)
にこにこと、笑顔で出迎えてくれる、みんなの顔を見る。
それに私達も笑顔で、「ただいま」と言った。
私達の帰る場所
(「おかえりなさい」の言葉だけで、こんなにも温かい気持ちになれるんだ)
後書き→