気付けば口に出していた
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食堂の中に入ると、伊作君達と同じ色の忍装束を着た男の子が三人座っている席があった。
伊作君達がその席に向かったので私も後を着いていく。
「遅いぞ。伊作、留三郎」
そして席に近寄ると座っていたうちの一人の男の子がこちらに気付きそう言った。…そこら辺の女の人なんて及ばないくらい、とても綺麗な顔をしている男の子だ。髪の毛がものすごくサラサラしてる…
「悪い」
「ごめんね。仙蔵」
食満君と伊作君が彼に謝ると空いていた席に座る。私も座っていいのかちょっと迷っていると、伊作君が「ここどうぞ。」と彼と食満君の間の席を示してくれたのでそこに腰を下ろす。
「ん?何だ、そいつは」
そこに座ると、ちょうど目の前に座っていた、目の下に濃い隈ができている男の子が私を見て怪訝そうな顔をした。
「ああ…長次は会うのは二度目だけど、文次郎と仙蔵は初めてだよね。こちら、きり丸のお姉さんのやす菜」
伊作君が、彼らに私の紹介をしてくれたので、私は「初めまして」と言って頭を下げた。
「ああ。これが前に伊作や小平太が言っていた娘か…」
私から向かって右斜め前に座る、綺麗な男の子が私の顔を見てなるほど…といったように頷いた。
…伊作君達、私のこと何て話したのかな…ちょっと気になる…
「今日、ご飯を一緒に食べさせてもらうことになったの。…お邪魔してしまってごめんなさい」
見ず知らずの人間と食事を取るのは嫌かな…と少し申し訳なく思いながらそう言うと、「何、構わんさ。」と緩やかに首を横に振ってくれた。
「自己紹介が遅れたが、私は立花仙蔵。そしてこの隣のむさいのが文次だ」
「むさいとはなんだ!むさいとは!!それにちゃんと名を言わんか!!…俺は潮江文次郎だ」
「………中在家長次」
「立花君に、潮江君。中在家君…」
今自己紹介してくれた彼らの顔を名前をしっかりと一致させて脳に記憶させる。
私から向かって右から立花仙蔵君・潮江文次郎君・中在家長次君…よし!覚えた!!
「中在家君と会うのは二度目だけど、自己紹介してなかったから改めまして…やす菜です。姓はないから、名前で呼んでね。よろしく」
そう言って、ニコッと笑った。
「「「………」」」
「…どうかした?」
「ああ、いや…」
「何でもない」
「……こちらこそよろしく」
「うん!」
「じゃ、そろそろご飯食べようか。」
自己紹介が終わったところで、伊作君が言った。
「そうだな。」
「やす菜は、何がいい?」
「ん~…そうだなぁ…じゃぁ、A定食にしようかな」
「わかった。取ってくるから、待ってて」
そう言って伊作君は立ち上がると他の六年生達と厨房の方に向かった。
「ほれ。やす菜」
しばらく待っていると食満君が定食を2つ持って戻ってきた。
美味しそうな定食が目の前に置かれる。
「ありがとう。でも、なんで食満君が?」
さっきの話の流れから、てっきり伊作君が持ってきてくれるのかと思っていたので、そう聞いたら…
「伊作が二つも定食の乗った盆を持っていたら危険だからな」
と立花君が答えてくれた。
伊作君は何かと転んでちょっとした怪我をすることが多いので、それに少し納得してしまった。
「んじゃ、食おう!!いただきます!!」
「「「「「いただきます」」」」」
小平太君が元気よくいただきます。と言うと、他のみんなも揃っていただきます。と言って食べ始めた。
「…いただきます」
その光景に少し微笑むと、私も両手を合わせて、いただきます。と言った。
箸と茶碗を手に取り、おかずをつつく。
今日のA定食は主菜は焼き魚で、副菜に冷や奴と筑前煮が付いていた。
おかずはどれもいつもながらとても美味しい。
「やす菜。醤油取ってくれるか?」
「はーい」
左隣で同じA定食を食べていた食満君にそう言われ、私は卓上の醤油差しを取った。
「ありがとな」
「どういたしまして」
「なんだ、留三郎。お前、焼き魚に醤油を掛けるのか?」
食満君に醤油差しを渡すと、潮江君がそう言ってきた。
「そうだ。何か、問題でもあるのか?」
「普通、焼き魚には塩だろう」
「はぁ?何言ってんだ。焼き魚といえば醤油だ」
「魚本来の旨味を、塩によって引き出すんだ!!だから焼き魚には塩だ!!」
「いーや!!醤油を掛けることによって、適度に焦げ目の付いた焼き魚の香ばしさがより一層増すんだ!!だから焼き魚には醤油だね!!」
「塩だ!!」
「醤油だ!!」
「塩!!」
「醤油!!」
焼き魚には塩か醤油かで言い争いを始めた潮江君と食満君はお互い睨み合いながら、塩か醤油かで揉めている。
(…どっちでも良いと思うんだけどなぁ…)
そう思いながら二人の顔を交互に見る。
これはよくあることなのか、他のみんなは気にせず食事を続けている。
「塩!!」
「醤油!!」
「塩!!」
「醤油!!」
「塩!!」
「醤油!!」
言い争いはまだまだ続いている。
「この単細胞!!」
「んだと!?この頑固親父!!」
「やるか!?」
「やらいでか!!」
ついにはお互いの胸倉を掴み、今にも殴り合いになりそうになったとき…
「やめなさい!!」
二人に向かって、そう言い放っていた。
気付けば口に出していた
(右隣でご飯を食べていた伊作君が、もの凄く驚いた顔をしたのが目の端に映った)
伊作君達がその席に向かったので私も後を着いていく。
「遅いぞ。伊作、留三郎」
そして席に近寄ると座っていたうちの一人の男の子がこちらに気付きそう言った。…そこら辺の女の人なんて及ばないくらい、とても綺麗な顔をしている男の子だ。髪の毛がものすごくサラサラしてる…
「悪い」
「ごめんね。仙蔵」
食満君と伊作君が彼に謝ると空いていた席に座る。私も座っていいのかちょっと迷っていると、伊作君が「ここどうぞ。」と彼と食満君の間の席を示してくれたのでそこに腰を下ろす。
「ん?何だ、そいつは」
そこに座ると、ちょうど目の前に座っていた、目の下に濃い隈ができている男の子が私を見て怪訝そうな顔をした。
「ああ…長次は会うのは二度目だけど、文次郎と仙蔵は初めてだよね。こちら、きり丸のお姉さんのやす菜」
伊作君が、彼らに私の紹介をしてくれたので、私は「初めまして」と言って頭を下げた。
「ああ。これが前に伊作や小平太が言っていた娘か…」
私から向かって右斜め前に座る、綺麗な男の子が私の顔を見てなるほど…といったように頷いた。
…伊作君達、私のこと何て話したのかな…ちょっと気になる…
「今日、ご飯を一緒に食べさせてもらうことになったの。…お邪魔してしまってごめんなさい」
見ず知らずの人間と食事を取るのは嫌かな…と少し申し訳なく思いながらそう言うと、「何、構わんさ。」と緩やかに首を横に振ってくれた。
「自己紹介が遅れたが、私は立花仙蔵。そしてこの隣のむさいのが文次だ」
「むさいとはなんだ!むさいとは!!それにちゃんと名を言わんか!!…俺は潮江文次郎だ」
「………中在家長次」
「立花君に、潮江君。中在家君…」
今自己紹介してくれた彼らの顔を名前をしっかりと一致させて脳に記憶させる。
私から向かって右から立花仙蔵君・潮江文次郎君・中在家長次君…よし!覚えた!!
「中在家君と会うのは二度目だけど、自己紹介してなかったから改めまして…やす菜です。姓はないから、名前で呼んでね。よろしく」
そう言って、ニコッと笑った。
「「「………」」」
「…どうかした?」
「ああ、いや…」
「何でもない」
「……こちらこそよろしく」
「うん!」
「じゃ、そろそろご飯食べようか。」
自己紹介が終わったところで、伊作君が言った。
「そうだな。」
「やす菜は、何がいい?」
「ん~…そうだなぁ…じゃぁ、A定食にしようかな」
「わかった。取ってくるから、待ってて」
そう言って伊作君は立ち上がると他の六年生達と厨房の方に向かった。
「ほれ。やす菜」
しばらく待っていると食満君が定食を2つ持って戻ってきた。
美味しそうな定食が目の前に置かれる。
「ありがとう。でも、なんで食満君が?」
さっきの話の流れから、てっきり伊作君が持ってきてくれるのかと思っていたので、そう聞いたら…
「伊作が二つも定食の乗った盆を持っていたら危険だからな」
と立花君が答えてくれた。
伊作君は何かと転んでちょっとした怪我をすることが多いので、それに少し納得してしまった。
「んじゃ、食おう!!いただきます!!」
「「「「「いただきます」」」」」
小平太君が元気よくいただきます。と言うと、他のみんなも揃っていただきます。と言って食べ始めた。
「…いただきます」
その光景に少し微笑むと、私も両手を合わせて、いただきます。と言った。
箸と茶碗を手に取り、おかずをつつく。
今日のA定食は主菜は焼き魚で、副菜に冷や奴と筑前煮が付いていた。
おかずはどれもいつもながらとても美味しい。
「やす菜。醤油取ってくれるか?」
「はーい」
左隣で同じA定食を食べていた食満君にそう言われ、私は卓上の醤油差しを取った。
「ありがとな」
「どういたしまして」
「なんだ、留三郎。お前、焼き魚に醤油を掛けるのか?」
食満君に醤油差しを渡すと、潮江君がそう言ってきた。
「そうだ。何か、問題でもあるのか?」
「普通、焼き魚には塩だろう」
「はぁ?何言ってんだ。焼き魚といえば醤油だ」
「魚本来の旨味を、塩によって引き出すんだ!!だから焼き魚には塩だ!!」
「いーや!!醤油を掛けることによって、適度に焦げ目の付いた焼き魚の香ばしさがより一層増すんだ!!だから焼き魚には醤油だね!!」
「塩だ!!」
「醤油だ!!」
「塩!!」
「醤油!!」
焼き魚には塩か醤油かで言い争いを始めた潮江君と食満君はお互い睨み合いながら、塩か醤油かで揉めている。
(…どっちでも良いと思うんだけどなぁ…)
そう思いながら二人の顔を交互に見る。
これはよくあることなのか、他のみんなは気にせず食事を続けている。
「塩!!」
「醤油!!」
「塩!!」
「醤油!!」
「塩!!」
「醤油!!」
言い争いはまだまだ続いている。
「この単細胞!!」
「んだと!?この頑固親父!!」
「やるか!?」
「やらいでか!!」
ついにはお互いの胸倉を掴み、今にも殴り合いになりそうになったとき…
「やめなさい!!」
二人に向かって、そう言い放っていた。
気付けば口に出していた
(右隣でご飯を食べていた伊作君が、もの凄く驚いた顔をしたのが目の端に映った)