運命が変わった日
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私の生まれた村はごくごく平凡な農村だった
優しい両親に恵まれ、五つの時に弟もでき、慎ましく幸せに暮らしていた
私はこの村で育ち、この村でいい人と夫婦になり、子供を産んで育て、この村で老いて、そして死んでゆく
そうして一生を終えるものだと思っていた
終わりは唐突にやって来た
兵士が村に来て、食料や家財を奪い、村人を次々と殺していった
家に火を着け、村を焼いた
私は幼い弟を抱いて逃げた
両親が逃がしてくれたのだ
戦火に呑まれる村を背に、ただひたすらに走った
どうして、村が焼かれなきゃならなかったのだろう
どうして皆が殺されなきゃならなかったのだろう
(私達が、何をしたというの…?)
どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして
それだけがひたすら頭の中を駆け巡る
あまりの理不尽さに、涙が止まらなかった
村から遠く離れた所で、ようやく足を止めた
息を吸い込み過ぎて、少し咳き込んだ
幼い弟は、すやすやと眠ったまま私の腕の中にいた
その安らかな寝顔を見て、少しだけ、救われたような気がした
腕に力を入れてギュッと抱き締めた。
(この子は私が守る!)
そう、胸に堅く誓った。
運命が変わった日
優しい両親に恵まれ、五つの時に弟もでき、慎ましく幸せに暮らしていた
私はこの村で育ち、この村でいい人と夫婦になり、子供を産んで育て、この村で老いて、そして死んでゆく
そうして一生を終えるものだと思っていた
終わりは唐突にやって来た
兵士が村に来て、食料や家財を奪い、村人を次々と殺していった
家に火を着け、村を焼いた
私は幼い弟を抱いて逃げた
両親が逃がしてくれたのだ
戦火に呑まれる村を背に、ただひたすらに走った
どうして、村が焼かれなきゃならなかったのだろう
どうして皆が殺されなきゃならなかったのだろう
(私達が、何をしたというの…?)
どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして
それだけがひたすら頭の中を駆け巡る
あまりの理不尽さに、涙が止まらなかった
村から遠く離れた所で、ようやく足を止めた
息を吸い込み過ぎて、少し咳き込んだ
幼い弟は、すやすやと眠ったまま私の腕の中にいた
その安らかな寝顔を見て、少しだけ、救われたような気がした
腕に力を入れてギュッと抱き締めた。
(この子は私が守る!)
そう、胸に堅く誓った。
運命が変わった日