僕の言葉に、彼女は「そうね」と微笑んだ
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「失礼します」
「はーい」
スッと引き戸が開いてきり丸が医務室に入ってくる。
彼はここ最近、医務室の常連だ。常連と言っても、彼自身が怪我や病気をしているわけではない。
「善法寺先輩…姉ちゃんは…」
「いつも通り、奥で眠ってるよ。」
「顔見るかい?」ときり丸を一緒に衝立の向こう側に行く。
そこには一組の蒲団が敷かれ、一人の少女が横たわっている。
全身を包帯で巻かれて眠るこの少女はきり丸の姉で、先日起こった戦に巻き込まれ意識不明の重体でこの忍術学園の医務室に運び込まれた。
「姉ちゃん…」
きり丸は蒲団の傍らに座って、包帯の巻かれた手を取ってギュッと握った。
「きり丸…」
その肩にそ…っと手を置く。
「大丈夫…容態も安定してるし…きっと目が覚めるよ。」
新野先生は、いつ目が覚めるかわからない。と言った。
もしかしたらこのまま息を引き取るかもしれないと言ったのも頷けるほど、運び込まれた時の彼女の脈と呼吸は弱々しかった。
でも、今は少しずつ脈も強くなり、青白い通り越して紙のように真っ白だった顔色は少しずつ良くなってきている。
「大丈夫…だよ」
もう一度言って、きり丸の頭を撫でる。
「はい…ありがとうございます」
「きりちゃーん」「きり丸ー」
パタパタと軽い足音と共に、乱太郎としんべヱがやってくる。
「あ、善法寺伊作先輩」
衝立の影から顔を覗かせる二人に「やぁ」と笑って軽く手を振った。
「先輩当番ですか?」
「そうだよ。今日は六年授業がないから一日ね」
「やす菜さん、まだ起きないんですか?」
「うん。まだ、目が覚めてないね」
「そうですか…」
しょぼーんとする二人の頭をポンポンと軽く叩いてやる。
「で、きり丸に用があったんだろ?」
「あ、そうだった!きり丸、次外で実習の授業だからそろそろ行かないと…」
「ん、わかった。…じゃ、行ってくるよ。姉ちゃん」
名残惜しそうにそっと手を離して立ち上がる。
「じゃ、善法寺先輩。よろしくお願いします」
「うん。実習、頑張ってこいよ」
「「「はーい」」」
元気よく返事をして、三人は保健室を出て行った。
しばらくして、「失礼します」という声と共に扉が開く。
「やぁ、いらっしゃい。」
今度の来訪者は五年の竹谷・鉢屋・不破・久々知の四人。
この四人(特に竹谷)も彼女のお見舞いのために医務室に頻繁にやってくる。
「あの…やす菜さんの具合は…」
「上々だよ。容態は回復に向かってるよ」
「そうですか」
四人は少しだけ、ホッとした顔になる。
「これ、俺らからのお見舞いの花です」
「いつもご苦労様。また、花瓶に飾っとくよ」
「よろしくお願いします」
しばらくして四人は医務室を後にした。
そして、授業が終わった頃の時間、バタバタと大勢の足音がした。
「「「「「失礼しまーす!!」」」」」
やって来たのは一年は組の生徒達と土井先生。
「こらこら、もう少し静かにね」
「そうだぞ。やす菜が寝てるんだからな」
「「「「「はーい。ごめんなさーい」」」」」
自分と土井先生に注意され、一年は組のみんなは声を潜めた。
「善法寺せんぱーい。やす菜さん起きましたか~?」
「ずっとここに居たけど…まだ起きてないね」
「そうですか~…」
「やす菜さん、早く目、覚めないかな…」
じょろじょろと衝立から顔を覗かせて様子を見る一年は組。
「善法寺先輩…これ…」
乱太郎が一輪の花を差し出す。
「私達、実習の帰りに一人一本ずつ摘んできたんです」
見れば、それぞれに多種多様な山の花を手に持っていた。
「やす菜さんのお見舞いに…」
「…わかった。ちゃんと飾っとくよ」
そう言うとみんなパッと笑って「「「「「ありがとうございまーす」」」」」と声をそろえて言った。
「私からも」
花を一本ずつ預かっていると土井先生からも花を差し出される。
それににっこり笑って、「はい。確かにお預かりしました」と言って花を受け取った。
「まったく…君は愛されているね」
一年は組と、土井先生が出て行った後、そう呟く。
医務室には、自分以外誰もいない…ように見える。が、
「ああいう風に、みんなから心配されているんだから…早く起きないとね。やす菜」
自分の右隣。
そこには衝立の向こう側で眠っているはずの彼女が立っていた。
………普通の人間の目には映らない。半透明の状態で。
僕の言葉に、彼女は「そうね」と微笑んだ
***********************
まさかの幽体離脱^^
たまに見掛ける、伊作が幽霊見える人という設定に激しく萌えたので書きたくなったんです←
もう1話ほどやす菜ちゃん幽体離脱した状態です。
「はーい」
スッと引き戸が開いてきり丸が医務室に入ってくる。
彼はここ最近、医務室の常連だ。常連と言っても、彼自身が怪我や病気をしているわけではない。
「善法寺先輩…姉ちゃんは…」
「いつも通り、奥で眠ってるよ。」
「顔見るかい?」ときり丸を一緒に衝立の向こう側に行く。
そこには一組の蒲団が敷かれ、一人の少女が横たわっている。
全身を包帯で巻かれて眠るこの少女はきり丸の姉で、先日起こった戦に巻き込まれ意識不明の重体でこの忍術学園の医務室に運び込まれた。
「姉ちゃん…」
きり丸は蒲団の傍らに座って、包帯の巻かれた手を取ってギュッと握った。
「きり丸…」
その肩にそ…っと手を置く。
「大丈夫…容態も安定してるし…きっと目が覚めるよ。」
新野先生は、いつ目が覚めるかわからない。と言った。
もしかしたらこのまま息を引き取るかもしれないと言ったのも頷けるほど、運び込まれた時の彼女の脈と呼吸は弱々しかった。
でも、今は少しずつ脈も強くなり、青白い通り越して紙のように真っ白だった顔色は少しずつ良くなってきている。
「大丈夫…だよ」
もう一度言って、きり丸の頭を撫でる。
「はい…ありがとうございます」
「きりちゃーん」「きり丸ー」
パタパタと軽い足音と共に、乱太郎としんべヱがやってくる。
「あ、善法寺伊作先輩」
衝立の影から顔を覗かせる二人に「やぁ」と笑って軽く手を振った。
「先輩当番ですか?」
「そうだよ。今日は六年授業がないから一日ね」
「やす菜さん、まだ起きないんですか?」
「うん。まだ、目が覚めてないね」
「そうですか…」
しょぼーんとする二人の頭をポンポンと軽く叩いてやる。
「で、きり丸に用があったんだろ?」
「あ、そうだった!きり丸、次外で実習の授業だからそろそろ行かないと…」
「ん、わかった。…じゃ、行ってくるよ。姉ちゃん」
名残惜しそうにそっと手を離して立ち上がる。
「じゃ、善法寺先輩。よろしくお願いします」
「うん。実習、頑張ってこいよ」
「「「はーい」」」
元気よく返事をして、三人は保健室を出て行った。
しばらくして、「失礼します」という声と共に扉が開く。
「やぁ、いらっしゃい。」
今度の来訪者は五年の竹谷・鉢屋・不破・久々知の四人。
この四人(特に竹谷)も彼女のお見舞いのために医務室に頻繁にやってくる。
「あの…やす菜さんの具合は…」
「上々だよ。容態は回復に向かってるよ」
「そうですか」
四人は少しだけ、ホッとした顔になる。
「これ、俺らからのお見舞いの花です」
「いつもご苦労様。また、花瓶に飾っとくよ」
「よろしくお願いします」
しばらくして四人は医務室を後にした。
そして、授業が終わった頃の時間、バタバタと大勢の足音がした。
「「「「「失礼しまーす!!」」」」」
やって来たのは一年は組の生徒達と土井先生。
「こらこら、もう少し静かにね」
「そうだぞ。やす菜が寝てるんだからな」
「「「「「はーい。ごめんなさーい」」」」」
自分と土井先生に注意され、一年は組のみんなは声を潜めた。
「善法寺せんぱーい。やす菜さん起きましたか~?」
「ずっとここに居たけど…まだ起きてないね」
「そうですか~…」
「やす菜さん、早く目、覚めないかな…」
じょろじょろと衝立から顔を覗かせて様子を見る一年は組。
「善法寺先輩…これ…」
乱太郎が一輪の花を差し出す。
「私達、実習の帰りに一人一本ずつ摘んできたんです」
見れば、それぞれに多種多様な山の花を手に持っていた。
「やす菜さんのお見舞いに…」
「…わかった。ちゃんと飾っとくよ」
そう言うとみんなパッと笑って「「「「「ありがとうございまーす」」」」」と声をそろえて言った。
「私からも」
花を一本ずつ預かっていると土井先生からも花を差し出される。
それににっこり笑って、「はい。確かにお預かりしました」と言って花を受け取った。
「まったく…君は愛されているね」
一年は組と、土井先生が出て行った後、そう呟く。
医務室には、自分以外誰もいない…ように見える。が、
「ああいう風に、みんなから心配されているんだから…早く起きないとね。やす菜」
自分の右隣。
そこには衝立の向こう側で眠っているはずの彼女が立っていた。
………普通の人間の目には映らない。半透明の状態で。
僕の言葉に、彼女は「そうね」と微笑んだ
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まさかの幽体離脱^^
たまに見掛ける、伊作が幽霊見える人という設定に激しく萌えたので書きたくなったんです←
もう1話ほどやす菜ちゃん幽体離脱した状態です。
