三つ指ついてご挨拶
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「きり丸ー!!」
「姉ちゃん!?」
通りを走っていると前方にきり丸の姿を見付けた。
きり丸も私に気が付き駆け寄ってきてくれた。
「おかえりなさい!きり丸」
数ヶ月振りに会った自分より一回り小さい体を抱き締める。
きり丸も少し恥ずかしそうにしながらも私の背中に手を回して抱き返してくれた。
「ただいま。姉ちゃん」
「しばらく見ない間に少し背が伸びたんじゃない?」
「そうかな~?自分じゃわかんねぇけど…」
「きっと伸びてるわよ」
久しぶりに会ったこともあり、二人できゃいきゃいはしゃいでいると「おーい…」と誰かに声を掛けられた。
「私を無視しないでくれないか~?」
「あ、先生すんません」
「先生?」
顔を上げると、困ったように笑っている男の人が目に入った。
「あの…貴方は…」
「初めまして、きり丸のお姉さん。
私は忍術学園の教師できり丸の担任の土井半助です」
「まぁ、担任の…」
きり丸から体を離して姿勢を正す。
「失礼しました。久し振りに弟に会えたことことが嬉しくて…」
「いやいや。構わないよ」
気にしなくていいと笑って軽く手を振ってくれた土井先生に私は笑い、ぺこりと頭を下げた。
「では改めて…初めまして、土井先生。きり丸の姉のやす菜と申します。いつもきり丸がお世話になってます。」
「御丁寧にどうも。」
土井先生も頭を下げ、互いにお辞儀を交わす。
「そういえば…何故先生ときり丸が一緒に?」
ふと、疑問に思ったことを口にする。
「ああ…それはね…」
「姉ちゃん。オレ、休みの間先生んちで世話になることになったんだ!」
「………え?」
「と、いうことなんだ」
「まぁ、そうだったんですか…」
ひとまず土井先生の家に移動し、きり丸の「先生んちで世話になることになった」という言葉の意味を詳しく説明してもらった。
先生の話ではきり丸は学園に居る間でも夜に抜け出して町で色々なバイトをしていた。
放っておくとどんな変なアルバイトするかわからないので土井先生が面倒を見てくれると…
「ゴキブリ退治にモク拾い、ミミズ掘り、子供の夜泣きのお守りに酔っ払いの引き取り…その他にも色々…」
「きり丸…あなた、町に下りてたならなんで顔見せに来てくれなかったの!?」
「え、そこ?」
土井先生がガクッと傾いた。
「それにあまりバイトの掛け持ちしないよう言ったのに…」
溜息混じりにそう言うときり丸は「え、へへっ…」と曖昧に笑った。
「それと家が無いと言うから…」
「そうなんです…戦で家を焼かれてしまって…子供では長屋も借りられないので住み込みの仕事を転々としたり、時にはどこかの洞穴で寝泊まりしたり…」
不意にポンッと頭に手を置かれた。
「…大変だったね」
土井先生が優しく笑って頭を撫でてくれる。
「いえ…慣れてますから」
頭を撫でられるのは随分と久し振りで、とても嬉しかったけれど…ちょっと恥ずかしくて俯いてしまった。
「で、ものは相談なんだが…」
「はい」
「休みの間、君もここに居ないか?」
「…はい?」
「嫁入り前の娘さんにこんなこというのはどうかと思うが…」
土井先生はガシガシと頭を掻きながら、少し言いにくそうに言った。
「君もきり丸も、休みの時は一緒にいたいだろう?だから、きり丸が休みの間ここに住むなら君もここで過ごしたらどうかと…」
「………いいんですか?」
「迷惑なんじゃ…」と聞けば、土井先生は笑って「私は構わないよ」と言ってくれた。
どうしようかと考えているときり丸に「先生がいいって言ってんだからお世話になっちゃおうぜ!!」と言われた。
「えっと…それじゃぁ…」
おずおずと、手を前に着き…
「姉弟共々、お世話になります。不束者ですが、どうぞよろしくお願いします。」
そう言って、深々と頭を下げた。
三つ指ついてご挨拶
(なんか嫁に貰うみたいだな…)
「せんせえ…」
「何だ?きり丸」
「オレ、姉ちゃんを嫁に出す気なんて今のところさらっさらないんで。そこんとこよろしく」
「……………;」
「姉ちゃん!?」
通りを走っていると前方にきり丸の姿を見付けた。
きり丸も私に気が付き駆け寄ってきてくれた。
「おかえりなさい!きり丸」
数ヶ月振りに会った自分より一回り小さい体を抱き締める。
きり丸も少し恥ずかしそうにしながらも私の背中に手を回して抱き返してくれた。
「ただいま。姉ちゃん」
「しばらく見ない間に少し背が伸びたんじゃない?」
「そうかな~?自分じゃわかんねぇけど…」
「きっと伸びてるわよ」
久しぶりに会ったこともあり、二人できゃいきゃいはしゃいでいると「おーい…」と誰かに声を掛けられた。
「私を無視しないでくれないか~?」
「あ、先生すんません」
「先生?」
顔を上げると、困ったように笑っている男の人が目に入った。
「あの…貴方は…」
「初めまして、きり丸のお姉さん。
私は忍術学園の教師できり丸の担任の土井半助です」
「まぁ、担任の…」
きり丸から体を離して姿勢を正す。
「失礼しました。久し振りに弟に会えたことことが嬉しくて…」
「いやいや。構わないよ」
気にしなくていいと笑って軽く手を振ってくれた土井先生に私は笑い、ぺこりと頭を下げた。
「では改めて…初めまして、土井先生。きり丸の姉のやす菜と申します。いつもきり丸がお世話になってます。」
「御丁寧にどうも。」
土井先生も頭を下げ、互いにお辞儀を交わす。
「そういえば…何故先生ときり丸が一緒に?」
ふと、疑問に思ったことを口にする。
「ああ…それはね…」
「姉ちゃん。オレ、休みの間先生んちで世話になることになったんだ!」
「………え?」
「と、いうことなんだ」
「まぁ、そうだったんですか…」
ひとまず土井先生の家に移動し、きり丸の「先生んちで世話になることになった」という言葉の意味を詳しく説明してもらった。
先生の話ではきり丸は学園に居る間でも夜に抜け出して町で色々なバイトをしていた。
放っておくとどんな変なアルバイトするかわからないので土井先生が面倒を見てくれると…
「ゴキブリ退治にモク拾い、ミミズ掘り、子供の夜泣きのお守りに酔っ払いの引き取り…その他にも色々…」
「きり丸…あなた、町に下りてたならなんで顔見せに来てくれなかったの!?」
「え、そこ?」
土井先生がガクッと傾いた。
「それにあまりバイトの掛け持ちしないよう言ったのに…」
溜息混じりにそう言うときり丸は「え、へへっ…」と曖昧に笑った。
「それと家が無いと言うから…」
「そうなんです…戦で家を焼かれてしまって…子供では長屋も借りられないので住み込みの仕事を転々としたり、時にはどこかの洞穴で寝泊まりしたり…」
不意にポンッと頭に手を置かれた。
「…大変だったね」
土井先生が優しく笑って頭を撫でてくれる。
「いえ…慣れてますから」
頭を撫でられるのは随分と久し振りで、とても嬉しかったけれど…ちょっと恥ずかしくて俯いてしまった。
「で、ものは相談なんだが…」
「はい」
「休みの間、君もここに居ないか?」
「…はい?」
「嫁入り前の娘さんにこんなこというのはどうかと思うが…」
土井先生はガシガシと頭を掻きながら、少し言いにくそうに言った。
「君もきり丸も、休みの時は一緒にいたいだろう?だから、きり丸が休みの間ここに住むなら君もここで過ごしたらどうかと…」
「………いいんですか?」
「迷惑なんじゃ…」と聞けば、土井先生は笑って「私は構わないよ」と言ってくれた。
どうしようかと考えているときり丸に「先生がいいって言ってんだからお世話になっちゃおうぜ!!」と言われた。
「えっと…それじゃぁ…」
おずおずと、手を前に着き…
「姉弟共々、お世話になります。不束者ですが、どうぞよろしくお願いします。」
そう言って、深々と頭を下げた。
三つ指ついてご挨拶
(なんか嫁に貰うみたいだな…)
「せんせえ…」
「何だ?きり丸」
「オレ、姉ちゃんを嫁に出す気なんて今のところさらっさらないんで。そこんとこよろしく」
「……………;」