助けてくれたのは太陽みたいに笑う男の子
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目を開くと、見知らぬ男の子が振り上げられた男の腕を掴んでいた。
思わぬ助けに私は呆然と男の子の背中を見つめた。
「な…何なんだ!?おめーは!!」
第三者の介入に驚いたのは私だけでは無く、男達も驚いていた。
「何なんだはこっちの台詞だよ!!
女の子を殴ろうなんて…何考えてんだよ!!」
「しかも拳で!!」と男の子は少しずれたことを言った。
それに男達は「ふざけてんじゃねぇ!!」と怒鳴り返す。
「ふざけてなんかねぇよ!!それと、掴んだ腕をさっさと離せ!!嫌がっているだろ!!」
「うるせぇ!大体、てめーは急に何っつ!?」
私の腕を掴んでいた男が顔を歪め、それと同時に私の腕を掴んでいた手の力が弱くなる。
「…離せっつってんだろ?」
男の子が、男の腕を捻り上げていた。
「それとも、このまま腕をへし折られたいのか?」
体格を見れば男の方が優位に見えるのに、男は掴まれている腕を振り払うこともできず、捻り上げられている。
「いてっ…いてて!!」
男の子がさらに強く腕を捻ると男は痛みに負けて私の腕を離した。
その隙に私は男達から離れる。
「よかった…」
それを見た男の子が捻り上げていた男の腕を離した。
「いててて…畜生!!」
「よくもやってくれたな!!」
男達は完全に頭にきているようだ。
だが男の子はそんな男達も気にせずに私に向かって「大丈夫かー?」などと言っている。
「どっか怪我とか無いか?」
「わ…私は大丈夫!!それより…」
危ない…と言おうとしたとこで男の子に男達が殴りかかろうとしていた。
「ガキが…」
「舐めんじゃねー!!」
「きゃぁぁぁぁ!!」
男の子が殴られそうになった瞬間、手で顔を覆う。
「ふがっ!」
「うごぉっ!」
「ぐはっ!」
ドカッ バキッ と鈍い音が聞こえる。
「…ったく、しょーがねーなぁ…」
殴る音が止み、溜め息混じりに呆れたように言う声が聞こえた。
顔を覆っていた手を外すと、道端でのびている男達とパンパンと手を払っている男の子の姿があった。
「あの…」
少し控え目に男の子に近付く。
「危ないところを助けて頂き、ありがとうございました。」
深々と頭を下げる。
「いや、何か嫌がってるみたいだったから…助けるのは当然だろ」
そう言って、ニカッと笑う。
…いい人だ。この人ものすごくいい人だ。
ああいうことに関わるのを嫌がって知らんふりして通りすぎる人もいるのに…(むしろ、そういう人の方が多い気がする。)
ものすごく感動してしまった。
「私、この通りにある『風流庵』って茶店で働いているの。今日は用事があるけど、大体はお店にいるから今度来て!お礼しますから」
「いや、そんな…」
「助けてもらったのに、お礼もしないなんて私の気がすまないの!
絶対来てね。待ってるから」
「は、はい…」
私の勢いで無理矢理言わせたみたいになったが、男の子の返事を聞いて私は満足して笑った。
「約束よ?あ!もう太陽があんなところに…!!」
結構時間を取られてしまったようだ。
きり丸と行き違いになってしまう…!
「私行かなくちゃ!!じゃあ、またね!」
手を振りながら駆け出すと、男の子も振り返してくれた。
それにちょっと笑い、背を向けて、私はその場を走り去った。
助けてくれたのは太陽みたいに笑う男の子
「………」
「八!」
少女の後ろ姿が見えなくなるまで手を振っていた少年――竹谷八左ヱ門は名前を呼ばれ振り向いた。
「ああ…兵助」
「何ぼーっとしてんだよ?」
彼の友人・久々知兵助は不思議そうに竹谷を見る。
「やばい…」
「ん?何が」
ぽつりと呟かれた竹谷の言葉に久々知は首を傾げる。
「………結構可愛かったかも」
「…………は?」
思わぬ助けに私は呆然と男の子の背中を見つめた。
「な…何なんだ!?おめーは!!」
第三者の介入に驚いたのは私だけでは無く、男達も驚いていた。
「何なんだはこっちの台詞だよ!!
女の子を殴ろうなんて…何考えてんだよ!!」
「しかも拳で!!」と男の子は少しずれたことを言った。
それに男達は「ふざけてんじゃねぇ!!」と怒鳴り返す。
「ふざけてなんかねぇよ!!それと、掴んだ腕をさっさと離せ!!嫌がっているだろ!!」
「うるせぇ!大体、てめーは急に何っつ!?」
私の腕を掴んでいた男が顔を歪め、それと同時に私の腕を掴んでいた手の力が弱くなる。
「…離せっつってんだろ?」
男の子が、男の腕を捻り上げていた。
「それとも、このまま腕をへし折られたいのか?」
体格を見れば男の方が優位に見えるのに、男は掴まれている腕を振り払うこともできず、捻り上げられている。
「いてっ…いてて!!」
男の子がさらに強く腕を捻ると男は痛みに負けて私の腕を離した。
その隙に私は男達から離れる。
「よかった…」
それを見た男の子が捻り上げていた男の腕を離した。
「いててて…畜生!!」
「よくもやってくれたな!!」
男達は完全に頭にきているようだ。
だが男の子はそんな男達も気にせずに私に向かって「大丈夫かー?」などと言っている。
「どっか怪我とか無いか?」
「わ…私は大丈夫!!それより…」
危ない…と言おうとしたとこで男の子に男達が殴りかかろうとしていた。
「ガキが…」
「舐めんじゃねー!!」
「きゃぁぁぁぁ!!」
男の子が殴られそうになった瞬間、手で顔を覆う。
「ふがっ!」
「うごぉっ!」
「ぐはっ!」
ドカッ バキッ と鈍い音が聞こえる。
「…ったく、しょーがねーなぁ…」
殴る音が止み、溜め息混じりに呆れたように言う声が聞こえた。
顔を覆っていた手を外すと、道端でのびている男達とパンパンと手を払っている男の子の姿があった。
「あの…」
少し控え目に男の子に近付く。
「危ないところを助けて頂き、ありがとうございました。」
深々と頭を下げる。
「いや、何か嫌がってるみたいだったから…助けるのは当然だろ」
そう言って、ニカッと笑う。
…いい人だ。この人ものすごくいい人だ。
ああいうことに関わるのを嫌がって知らんふりして通りすぎる人もいるのに…(むしろ、そういう人の方が多い気がする。)
ものすごく感動してしまった。
「私、この通りにある『風流庵』って茶店で働いているの。今日は用事があるけど、大体はお店にいるから今度来て!お礼しますから」
「いや、そんな…」
「助けてもらったのに、お礼もしないなんて私の気がすまないの!
絶対来てね。待ってるから」
「は、はい…」
私の勢いで無理矢理言わせたみたいになったが、男の子の返事を聞いて私は満足して笑った。
「約束よ?あ!もう太陽があんなところに…!!」
結構時間を取られてしまったようだ。
きり丸と行き違いになってしまう…!
「私行かなくちゃ!!じゃあ、またね!」
手を振りながら駆け出すと、男の子も振り返してくれた。
それにちょっと笑い、背を向けて、私はその場を走り去った。
助けてくれたのは太陽みたいに笑う男の子
「………」
「八!」
少女の後ろ姿が見えなくなるまで手を振っていた少年――竹谷八左ヱ門は名前を呼ばれ振り向いた。
「ああ…兵助」
「何ぼーっとしてんだよ?」
彼の友人・久々知兵助は不思議そうに竹谷を見る。
「やばい…」
「ん?何が」
ぽつりと呟かれた竹谷の言葉に久々知は首を傾げる。
「………結構可愛かったかも」
「…………は?」