今日から待ちに待った夏休み!!
きり丸が帰ってくる日!!

今日一日お休みを貰い、きり丸を迎えに行った。

「～♪」

足取り軽く、忍術学園に通じる道を歩く。(入学の時近くまで付いて行ったことがある)
きり丸は私の今の仕事場を知ってるから来れるだろうけど、一刻も早くきり丸に会いたかった。

そんな、浮かれまくっている私の前に突然数人の男達が表れた。
それを避けて通ろうと、私が右に動くと右に。左に動くと左に男達も移動した。

「ちょっと！何ですか!?」

早くきり丸を迎えに行きたい私の邪魔をする男達にイラッときてそう言うと男達はニタニタと、なんとも下品で気持悪い笑みを浮かべていた。
そんな男達に眉を寄せて少し後ずさる。

「姉ちゃん、あそこの茶店で働いている姉ちゃんだよなぁ？」

男の一人が、相変わらずニタニタと笑いながら言った。

「そうだけど…何か？」

そっけなく答えても男達は構わないようで、さらに話かけてきた。

「俺ら、いつもあんたのこと可愛いと思ってたんだよ」
「そう。それはどうも」
「で、あんたと仲良くなりたくてな」
「これから俺達とどっか遊びに「悪いけど」

男の言葉を遮り、強めに声を出した。

「私はこれから大事な用があるの。だから貴方達の相手をしている暇はないのよ!!」

そう言って、男達の横をすり抜けて走り去る…つもりだった。

「つれないこと言うなよ～」
「きゃっ!!」

男の一人に腕を掴まれた。
腕を掴まれ、激しい嫌悪感が湧いた。

「っ離して!!」

腕を振りほどこうとしたが、いくら振っても掴む力が緩むことはなかった。

「触らないで!!離してよ!!」
「どうする？このまま座敷に連れ込んじまうか？」
「そうだな」
「暴れても無理矢理押さえ付けてヤッちまえばこっちのもんだ」

男達の会話にぞわりと悪寒が駆け巡った。

このままだと…犯られる!!

「いやっ…誰かー!!」
「ちっ…いい加減大人しくしろ!!このアマ!!」
「っ!!?」

腕を掴んでない男が拳を高く振り上げた。
ギュッと目を閉じたが、いつまで経っても想像した衝撃がこない。

「……？」

恐る恐る目を開くと、そこには…

「何をしているんだ？」






目を開くと飛込んできたのは頼れそうな大きい背中だった。