【激闘オナニー合戦】

確かに……神谷は凄いヤツだった。

実際にＧマイレージに参加してみて、蘭丸はそのランキングの凄さを思い知った。

けっこう自分もオナニーには自信があった。美咲とセックスした日の夜も、急にムズムズしてオナる日もよくあったし、週の半分はオナってたから、Ｇマイレージなど楽勝だと思っていた。

しかし、それでも蘭丸のランキングは京都府下だけでも1000位以下のランク付けでしかなかった。1000位以下になると詳しい順位は表示されず「1101～1200位」と、ざっくり100人単位でまとめられてしまっている。

この中で神谷のヤツは２位なのだ。いったいどれだけのオナニーをあいつはヤッているのだろう。

「おまえみたいな"ヘタレ"なナンパ野郎は、俺様を越えることは一生ない！どわはははは」

完全に見下した視線で言い放った神谷の顔が思い浮かぶ。



あんなクソ童貞野郎に負けてたまるか。



蘭丸のハートに火がついた。

くだらねぇ盗撮系エロＤＶＤなんかでオナってるヤツに負けるもんか！

俺には可愛いアイドルちゃんたちがついている！

これまで鬱積してきた「不自由なオナニー環境」を打破してひとり暮らしになった今こそ、「アイドルで毎日オナニー三昧」を満喫し、それをＧマイレージという「結果」に結びつけるのだ！

蘭丸は燃えた。秘蔵のアイドルの写真集が擦り切れるほどに毎日励んだ。ランキングがグングン上昇した。京都府下マイレージランク、500位を一気に突破した。

しかし…100位を目前にしたところでその上昇の勢いはピタリと止まってしまった。

これまでと同じペースではまったくランキングが上がらないのだ。



なぜだ……。