嶋田が若い頃に大好きで、握手会イベントにまで通った、かつての憧れの存在。

昨年、仕事の合間の息抜きにネットサーフィンした際、たまたま彼女のグラビア画像をアップしているサイトを見つけ、あの頃のときめきが突然蘇ってしまったのだ。

絶版になって久しい貴重な写真集の程度の良いものを、金にものをいわせてネットオークションで入手したのだ。

年月を経て、多少退色してしまったその表紙の中で、屈託なく笑うアイドルの笑顔を見た嶋田の表情が緩む。

脇に置いてある仕事カバンを開けると、宅配便の書類ケースを取り出し、その封を開けた。

そこには沙織ファンクラブ限定の会報誌が入っていた。当時、会員しか入手できなかった貴重なものだ。オークションで先日落札したものが届いたのだ。

嶋田はデスクの前で姿勢を正し、ゆっくりと、丁寧に会報誌のページをめくる。

「おぉ」

思わず声をあげた。沖縄での写真集撮影の際の未公開ショットが掲載されていたのだ。

今の時代では想像もつかない布地の面積が大きいビキニ。肌の露出の少ない水着から覗くへそにドキドキしたものだ。

下着の中で小さく縮こまっていたモノがムクムクと反応するのを感じる。

嶋田は立ち上がり、ブルックスブラザーズ製のフランネルのパジャマのズボンとトランクスを脱ぎ下ろす。

脱いだものを丁寧にたたんでサイドボードに置き、下半身裸になって改めて椅子に腰掛ける。

背筋を伸ばして机上の「沙織」を眺めながら、輪を作った指の腹で屹立したモノをゆっくり上下にしごき始める。