第一章:白ひげ海賊団
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
フリーデン(飯屋)の一日は長い。9時から仕込みが始まりランチは11時から15時、そして一旦店は閉まる。夜は18時から開店し、22時に閉まり後片付けをしていると深夜をまわることなんてざらである。だが一緒に働いている人達が皆いい人すぎて働くのが楽しい。
「ルカ、お疲れ様。夜もよろしくね」
「はい!お疲れ様です。あれ?ユーマとレイスは買い出しに?」
「えぇ、足りない物があったからユーマに頼んだのだけれど、全くレイスったら勝手についていっちゃったわ」
「全くよぉ、あいつも懲りない奴だな」
と、ブレダとゴーントは呆れ顔で言った。私は苦笑いすふ事しか出来ない。ゴーントの妹であるレイスはどうやらユーマに気があるらしく、毎日の様に愛の言葉を囁いては、彼に一刀両断されている。まぁ、確かにユーマはイケメンの部類に入るが辛辣である為、王子様に憧れるか弱い女子達はみな彼を怖がっていた。きっとレイスはMなのであろう。
「それにしてルカ、お前男なのに細いな!!ほら、もっと食え!!!」
「わっこんなに食べれませんよ!」
賄いである普通盛りのチャーハンを山盛りにされてしまった。こんなに大盛りにされても成長期がとうに終わった私はきっと横に大きくなってしまう。ゴーントの皿に盛られたチャーハンを移しているとドアのベルがなる。私はすぐに立ち上がりドアの方へ向かった。
「お客さん、ランチ営業はもう終わってますよ?…!!!」
首に突き付けられているものはなんだ?ヒヤリと冷たいそれを見下ろすと、太陽の光を浴びてギラりと輝いていた。これはナイフだ。一体何が起こっているのか理解出来ずにいると男は口を開いた。
「あぁ?こいつは…あん時殺した女にそっくりだな」
背中に汗が伝うのが分かる。恐怖で歯はカチカチと音を立てる。ブレダを盗み見ると彼女は恐怖で顔を歪めていた。
「お、お前…どうして生きて…?」
ブレダはこの男の事を知っている様な口振りである。厨房から女将とゴーントとが現れ、2人は男を見た瞬間目を見開き女将は近くにあったナイフを掴む。
「!!!お前!!!その子から手を離せ!!!!」
「よう、久しぶりだな。お前の娘は元気か?ってそう言えば俺が殺しちまったんだな!!!!」
女将は悔しそうに歯を食いしばり、瞳には涙を溜めている。私は状況を読めずにいると外が騒がしくなっていくのが分かる。そしてまたドアのベルが鳴り、男達がゾロゾロと店の中に侵入してきた。
「お前ら、こいつらを拘束しろ」
「「「「了解!」」」」
私達は呆気なく捕まり、男達に連れてかれた。