第一章:白ひげ海賊団
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
私には親友がいる。相手は男だが高校を卒業した今も頻繁に連絡を取り合っている。
周りの人達は、変だとか男女の友情は成立しないとか言うがそんな事はない。
今日はその親友と数ヶ月ぶりに会う約束をしていた。
「あ、ユーマ!!久しぶりね!。あれ?…また、身長伸びた?」
「久しぶりだな。さぁな、お前が縮んだんじゃないのか?」
久しぶりに見た親友、ユーマはまた男前になっていた。まぁ、私は興味はないけれど。近くにいる女性グループは彼を見て熱い視線を送っている。全く、物好きも居るものだ。
「おい、これ」
ユーマは今日発売のジャ〇プコミックを手渡してきた。
パラパラと捲り、私の大好きなワンピースのページを見つけ読んでいく。先週号のワンピースは頂上戦争でエースが助けられた所で終わった。続きが読みたかったので素直に嬉しい。
「…エ、エースが……死んだ?」
そんな、先週号は凄くいい終わり方だったのに。先生、どうしてエースを殺してしまったの!?思わず発狂しかけていると、呆れ顔でユーマは口を開いた。
「まぁ、分かりきってた事だろ。フラグたってたしな」
「な、な、な、なんて事言うの!?フラグなんてたってないし!」
頬を膨れていると、お目当てのパフェが到着した。果物が沢山のったパフェをつつきながら話を続ける。
「もし、ワンピースの世界に行けたら私が助けるのに…」
「お前なんか助けに行ったってすぐに殺されて終わりだろうな。むしろ居ない方がいいレベル」
「んな!」
相も変わらず辛辣である。だからモテないんだと心の中で悪態つけば何かを察したのかユーマは私を睨みつけた。
「そろそろ、現実見た方がいいぞ。来年成人だしな」
「あの、現実を突き付けないで頂きたい。私そろそろ心折れそうですわ」
パフェも底が見えてきた時だった。晴天だった空は曇天に変わり、次第に雨がぽつりぽつりとあたり始めた。昨日の天気予報では今日は一日晴れだと言っていたのに。傘を持ってきてないのに最悪である。
「そろそろ出るぞ」
「うん、行こうか」
私達は雨にあたりながら帰路につくが、ゴールデンウィーク真っ只中だと言うのに何故か道に人が居ない。ユーマも不思議に思ったのか私達は顔を見合わせた。
「今日ってゴールデンウィークだよな?」
「うん、ゴールデンウィーク」
「なんで、こんなに…人が居ないんだ?」
「わ、分からない。なんか怖いんだけど」
すると、ユーマは無言で私の手を握り走り出した。手に柔らかな温もりがつたわり擽ったい気持ちが沸き上がってきた。
そして、その瞬間_______。
眩い光と劈く音で気が遠くなっていく。
雷が間近で落ちたのだろうか。
(もうダメだ)
こうして、私は意識を手放した。