第一章:白ひげ海賊団
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
身体と頬の痛みで目が覚めた。頬は腫れているのかだろうか上手く口が開かない。
意識を失う前の事を思い出した。赤と青の炎、エース、マルコ…。本当にワンピースの世界にに来たのだと実感したと同時に恐怖に支配された。男装をしていなければもっと酷いことをされていただろう。
喉が乾いたので厨房に向かおうと起き上がるが蹴られたお腹が痛くて上手く起き上がれない。なんとか無理に起き上がり歩きだし厨房へ向かった。
「ルカ…!起きたのね!?もう大丈夫なの?」
「ブレダ…私どのくらい寝てた?」
「…ほんの数時間よ。そうだ、白ひげ海賊団の幹部の方達が今ご飯食べているのよ。私もついていくから、エースさんとマルコさんに挨拶して来なさい」
私の体を支えながらブレダは言った。まだ彼らは居るのか。少し心が踊った。
「ブレダ、私サラシしてないの。1回部屋に戻ってもいい?」
「あら、そうなの?構わないわ、行きましょう」
部屋に戻ると、ブレダがサラシを巻くのを手伝ってくれ、お陰で直ぐに巻き終えた。
「髪の毛もやってあげるわ。さぁ、座りなさい」
「ありがとう」
ボサボサだった長い髪をおろし油をさしながら梳かしてくれた。私は奴らのことを聞こうか迷っていた。意をけして口を開こうとした時だった。
「アイツらの事、知りたいんでしょ?」
「…うん」
「ふふ、ソワソワしてるからすぐに分かったわ……そうねぇ、あれは10年前の事よ」
10年前、この島にはもっと沢山の人がいた。今よりももっともっと活気があり島の人々は平和に暮らしていた。ある日突然、ジーク海賊団と名乗る海賊達が島を襲い大勢の人々が亡くなった。ある者は娘をある者は両親を、そして_____。
「私も母と幼かった妹を失った。幸い父は助かったけど…もう二度と歩く事は出来ない」
「それが、アイツの正体?」
「えぇ、10年前たまたま白ひげのおじ様がこの島を訪れて難を逃れたけど…まさかアイツだけ仲間を置いて逃げてたなんて」
だからこの島は白ひげ海賊団の海賊旗を掲げていたのか。私は納得した。
それと同時に、海賊という者がどれほど恐ろしいかと言う事を痛感したのだった。