Who's your favorite cinderella girls ?
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「可愛いアイドル癒されるなあ。」
「元気な子いいよな~。」
「クールなアイドル素敵だあ……。」
週末の半日練習後、桑田・石井・佐々岡の1年生3人組がアイドル雑誌を見ながらワイワイと盛り上がっているのを見て、マネージャーの名前は思わず声をかけたくなった。
「みんな、アイドル好きなの?」
「わわ、名前さんっ!」
年頃の少年たちは、アイドルに熱を入れてるのを女子に、それも年上の先輩に突っ込まれるのはやや小っ恥ずかしい様子だ。
「いいねいいね。私も最近アイドル好きになっちゃってさ~。
島村卯月ちゃんの笑顔が素敵だなあって思って。」
いつもホンワカとした笑顔の名前が、笑顔が魅力のアイドル・島村卯月を好きだと聞いて、どことなく納得する1年生たち。
「卯月ちゃん!可愛いですよね。」
「言われてみれば、名前さんって卯月ちゃんに雰囲気が似てる気がします!」
「えっ、そんなことないよ、そんなの恐
れ多すぎるよ……。」
憧れのアイドルに雰囲気が近いと言われ、名前は思わずほんのりと頬を赤らめる。
そんな名前達のやり取りに、彩子が入る。
「私は名前さんみたいに詳しくはないけど、川島さんが司会してる月曜の番組は好きよ。」
彩子は、元アナウンサーでバラエティもマルチにこなすアイドル・川島瑞樹が気に入っている様子だ。
「さっぱりしてて良いのよね~、川島さん。」
「オレもそれ毎週見てるよ!気が合うね、アヤちゃん……♡」
すると宮城がここぞとばかりに彩子に絡む。
宮城は、ついでにと思い、隣にいた三井に話しかける。
「三井サンは好きなアイドルとかいるんすか?」
「あ?ウサミンだろ。」
意外にも即答であった。
「なんだぁ~?意外とメルヘン趣味なんだなミッチー。
家でウーサミン♡とか1人でやってんのかぁ?」
話が聞こえてきた桜木は、うさ耳のポーズを取り、ここぞとばかりに三井の意外な答えに茶々を入れた。
「オイ、ウサミンなめてんじゃねえぞ。
あの人はなあ、今の地位に着くまでスゲー苦労してきたんだぞ!」
三井は、ウサミン星からやってきたと自称するメルヘンアイドル・ウサミンこと安部菜々の、
その突飛なキャラクター性からは想像のつかない、
どん底から這い上がってきた彼女のストーリーに感銘を受けた様だった。
「あの人って……。三井サンガチじゃん……。」
「あはは……。」
宮城はそんな三井をジトーっと呆れた目で見る。
名前は、思いを寄せている三井にも推しアイドルがいると知り、胸が少しだけチクリと痛んだ。
しかし、三井と同じく、一生懸命頑張るウサミンのようなアイドルは好きなので、彼女のように頑張ろう……などと密かに思ったのだった。
「そう言う宮城はどうなんだよ?」
「オレ?悪いけど興味無いっすわ。
オレにはアヤちゃんがいるからさ♡」
「ケッ、よく言うぜ。ホントはお気に入りの1人や2人いんだろうが。」
彩子への想いのため、黙秘を貫く宮城を三井は気に入らなさそうにジトリと睨んだ。
宮城リョータの真相は闇の中である。
「花道はどうだ?」
「何を言うリョーちん。オレには晴子さんが……」
話題を振られた桜木は、宮城同様、晴子への想いから黙秘を貫こうとしたのだが……。
「おっ、このページ新田美波ちゃんのグラビアじゃん。
花道、こういう清楚なタイプ好きだろ?」
「みみみみみ、美波さん!!」
宮城が雑誌をパラパラとめくり、新田美波の水着グラビアのページを桜木に見せると、わかりやすく動揺した。
なんて刺激的な……とデレデレになる花道。
宮城の言うことは図星であった。
「そうだ、赤木くんと木暮くんは?」
名前は赤木と木暮に問いかけてはみたものの、堅物な赤木はアイドルの話はあまり得意ではないだろう。と思ったが、
「……五十嵐響子だ。」
赤木は意外にも素直に答えた。
赤木の好きなアイドルは、料理好きとして有名な五十嵐響子だった。
「赤木、アイドルに興味あったのかよ。」
「ダンナは料理上手な女性がお好みなんすねえ。」
「晴子がいつも彼女の料理番組を見ていてな。
………妹に雰囲気が似ていて親しみがあるだけだ。
別に好みのタイプとか、そういう事ではないぞ。」
「ふふ、兄妹仲良しな赤木くんらしいね。」
少し照れくさそうな赤木に続き、木暮が話す。
「俺は高垣楓さんかな。綺麗でユーモアのある女性は、やっぱり憧れるよ。」
木暮は美麗で落ち着いた大人のアイドル・高垣楓の、ダジャレ好きというお茶目な面を含めて好きなようだった。
「おお?メガネくんはメガネをかけたアイドルが好きってわけじゃねえのか。」
「はは、別に俺は好きだからメガネかけてるんじゃないぞ。
メガネのアイドルも、可愛いとは思うけどね。」
桜木の突拍子のない疑問にもスマートに返した木暮は、流川へと話題を振った。
「流川はどうだ?」
「知らねえっす。」
大方の想像通り、バッサリと一蹴する流川。
「ケッ、言うと思ったぜキツネヤローめ。」
「うーん、じゃあ、この中からパッと見て気になる子選んでみて?」
「ん……。」
名前に対しては多少態度が柔らかい流川は、名前が開いた小さい写真とプロフィールが並んだアイドル名鑑のページを、めんどくさそうに何枚かめくる。
「私の予想だと、諸星きらりちゃんとか……?
背が高いからバスケに有利だ、なんて思いそうかなって。」
「ワハハハ、それはいかにもバスケバカのキツネらしい発想ですね名前さん!」
「……この人。」
流川が指を刺したのは、猫耳アイドル・みくにゃんこと前川みくだった。
「な、みくにゃんだとォ!?」
「うるせえどあほう。
……興味ねえけど、そん中から無理やり選んだ。」
「……!流川くん、もしかして猫好きなの?あはは、可愛いなあ~。」
数多くいるアイドルの中から、何故みくにゃんを選んだのか。事情を察した名前は、普段ぶっきらぼうな流川の意外な一面を見て、ほっこりした気持ちになった。
「ム……。」
そんな名前を見て、三井はなぜだかいけ好かない気持ちになる。
宮城は三井の様子に鋭くも気が付き、からかってやろうと企んだ。
「まーでも三井サンは、もし名前さんがアイドルになったら、ウサミンじゃなくて名前さんを推しますよね~?」
「は?急に何言ってんだおめー。名前がアイドル目指すわけねえだろ。」
「そうだよね~。三井サンがさせないっすよね。」
「おめーは一体何が言いてぇんだよ……。」
宮城の言う通り、三井の『推し変』の日は近いのかもしれない。
【完】
「元気な子いいよな~。」
「クールなアイドル素敵だあ……。」
週末の半日練習後、桑田・石井・佐々岡の1年生3人組がアイドル雑誌を見ながらワイワイと盛り上がっているのを見て、マネージャーの名前は思わず声をかけたくなった。
「みんな、アイドル好きなの?」
「わわ、名前さんっ!」
年頃の少年たちは、アイドルに熱を入れてるのを女子に、それも年上の先輩に突っ込まれるのはやや小っ恥ずかしい様子だ。
「いいねいいね。私も最近アイドル好きになっちゃってさ~。
島村卯月ちゃんの笑顔が素敵だなあって思って。」
いつもホンワカとした笑顔の名前が、笑顔が魅力のアイドル・島村卯月を好きだと聞いて、どことなく納得する1年生たち。
「卯月ちゃん!可愛いですよね。」
「言われてみれば、名前さんって卯月ちゃんに雰囲気が似てる気がします!」
「えっ、そんなことないよ、そんなの恐
れ多すぎるよ……。」
憧れのアイドルに雰囲気が近いと言われ、名前は思わずほんのりと頬を赤らめる。
そんな名前達のやり取りに、彩子が入る。
「私は名前さんみたいに詳しくはないけど、川島さんが司会してる月曜の番組は好きよ。」
彩子は、元アナウンサーでバラエティもマルチにこなすアイドル・川島瑞樹が気に入っている様子だ。
「さっぱりしてて良いのよね~、川島さん。」
「オレもそれ毎週見てるよ!気が合うね、アヤちゃん……♡」
すると宮城がここぞとばかりに彩子に絡む。
宮城は、ついでにと思い、隣にいた三井に話しかける。
「三井サンは好きなアイドルとかいるんすか?」
「あ?ウサミンだろ。」
意外にも即答であった。
「なんだぁ~?意外とメルヘン趣味なんだなミッチー。
家でウーサミン♡とか1人でやってんのかぁ?」
話が聞こえてきた桜木は、うさ耳のポーズを取り、ここぞとばかりに三井の意外な答えに茶々を入れた。
「オイ、ウサミンなめてんじゃねえぞ。
あの人はなあ、今の地位に着くまでスゲー苦労してきたんだぞ!」
三井は、ウサミン星からやってきたと自称するメルヘンアイドル・ウサミンこと安部菜々の、
その突飛なキャラクター性からは想像のつかない、
どん底から這い上がってきた彼女のストーリーに感銘を受けた様だった。
「あの人って……。三井サンガチじゃん……。」
「あはは……。」
宮城はそんな三井をジトーっと呆れた目で見る。
名前は、思いを寄せている三井にも推しアイドルがいると知り、胸が少しだけチクリと痛んだ。
しかし、三井と同じく、一生懸命頑張るウサミンのようなアイドルは好きなので、彼女のように頑張ろう……などと密かに思ったのだった。
「そう言う宮城はどうなんだよ?」
「オレ?悪いけど興味無いっすわ。
オレにはアヤちゃんがいるからさ♡」
「ケッ、よく言うぜ。ホントはお気に入りの1人や2人いんだろうが。」
彩子への想いのため、黙秘を貫く宮城を三井は気に入らなさそうにジトリと睨んだ。
宮城リョータの真相は闇の中である。
「花道はどうだ?」
「何を言うリョーちん。オレには晴子さんが……」
話題を振られた桜木は、宮城同様、晴子への想いから黙秘を貫こうとしたのだが……。
「おっ、このページ新田美波ちゃんのグラビアじゃん。
花道、こういう清楚なタイプ好きだろ?」
「みみみみみ、美波さん!!」
宮城が雑誌をパラパラとめくり、新田美波の水着グラビアのページを桜木に見せると、わかりやすく動揺した。
なんて刺激的な……とデレデレになる花道。
宮城の言うことは図星であった。
「そうだ、赤木くんと木暮くんは?」
名前は赤木と木暮に問いかけてはみたものの、堅物な赤木はアイドルの話はあまり得意ではないだろう。と思ったが、
「……五十嵐響子だ。」
赤木は意外にも素直に答えた。
赤木の好きなアイドルは、料理好きとして有名な五十嵐響子だった。
「赤木、アイドルに興味あったのかよ。」
「ダンナは料理上手な女性がお好みなんすねえ。」
「晴子がいつも彼女の料理番組を見ていてな。
………妹に雰囲気が似ていて親しみがあるだけだ。
別に好みのタイプとか、そういう事ではないぞ。」
「ふふ、兄妹仲良しな赤木くんらしいね。」
少し照れくさそうな赤木に続き、木暮が話す。
「俺は高垣楓さんかな。綺麗でユーモアのある女性は、やっぱり憧れるよ。」
木暮は美麗で落ち着いた大人のアイドル・高垣楓の、ダジャレ好きというお茶目な面を含めて好きなようだった。
「おお?メガネくんはメガネをかけたアイドルが好きってわけじゃねえのか。」
「はは、別に俺は好きだからメガネかけてるんじゃないぞ。
メガネのアイドルも、可愛いとは思うけどね。」
桜木の突拍子のない疑問にもスマートに返した木暮は、流川へと話題を振った。
「流川はどうだ?」
「知らねえっす。」
大方の想像通り、バッサリと一蹴する流川。
「ケッ、言うと思ったぜキツネヤローめ。」
「うーん、じゃあ、この中からパッと見て気になる子選んでみて?」
「ん……。」
名前に対しては多少態度が柔らかい流川は、名前が開いた小さい写真とプロフィールが並んだアイドル名鑑のページを、めんどくさそうに何枚かめくる。
「私の予想だと、諸星きらりちゃんとか……?
背が高いからバスケに有利だ、なんて思いそうかなって。」
「ワハハハ、それはいかにもバスケバカのキツネらしい発想ですね名前さん!」
「……この人。」
流川が指を刺したのは、猫耳アイドル・みくにゃんこと前川みくだった。
「な、みくにゃんだとォ!?」
「うるせえどあほう。
……興味ねえけど、そん中から無理やり選んだ。」
「……!流川くん、もしかして猫好きなの?あはは、可愛いなあ~。」
数多くいるアイドルの中から、何故みくにゃんを選んだのか。事情を察した名前は、普段ぶっきらぼうな流川の意外な一面を見て、ほっこりした気持ちになった。
「ム……。」
そんな名前を見て、三井はなぜだかいけ好かない気持ちになる。
宮城は三井の様子に鋭くも気が付き、からかってやろうと企んだ。
「まーでも三井サンは、もし名前さんがアイドルになったら、ウサミンじゃなくて名前さんを推しますよね~?」
「は?急に何言ってんだおめー。名前がアイドル目指すわけねえだろ。」
「そうだよね~。三井サンがさせないっすよね。」
「おめーは一体何が言いてぇんだよ……。」
宮城の言う通り、三井の『推し変』の日は近いのかもしれない。
【完】
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