6.5th identify the boy with ...
名前変更
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──その表情には、見覚えがあったんだ。
…"彼"に表情があったとは言い難いと思う。
でも確実に言えることは。たしかに"彼"は目の前の"彼女"と同じ笑い方をする奴だった。
眼前に現れた緑の巨躯へと視線を投げる。
グランドドラゴン。普通ならリンドブルムには居ないモンスターだ。
そこら中から悲鳴が聞こえる。ドラゴンから視線を逸らさないように周りを見やる。
戦える奴は───オレひとり、か。
すぐそばで守りたい奴が震えている。涙を今にも溢れそうなくらいに溜めて。
思わず手が伸びる。背後から抱きしめる。
「ナマエ、大丈夫。オレがいるだろ?」
頼むからもう、泣かないでくれないかい?
オレがみたいのは、
「さがってろ。オレがチャチャっと倒してみせるからさ?」
ナマエが生きて、心から笑ってる。
そんな光景。それだけなんだ。
ひとつ笑みを落として、ナマエを隠すようにドラゴンへ相対す。
───その表情には、見覚えがあったんだ。
笑っているようで泣いている。
"彼"も、ナマエも。自分への否定を拭えないまま笑っていた。そんな笑顔はもう、見たくない。
見たくないんだ。
…"彼"に表情があったとは言い難いと思う。
でも確実に言えることは。たしかに"彼"は目の前の"彼女"と同じ笑い方をする奴だった。
眼前に現れた緑の巨躯へと視線を投げる。
グランドドラゴン。普通ならリンドブルムには居ないモンスターだ。
そこら中から悲鳴が聞こえる。ドラゴンから視線を逸らさないように周りを見やる。
戦える奴は───オレひとり、か。
すぐそばで守りたい奴が震えている。涙を今にも溢れそうなくらいに溜めて。
思わず手が伸びる。背後から抱きしめる。
「ナマエ、大丈夫。オレがいるだろ?」
頼むからもう、泣かないでくれないかい?
オレがみたいのは、
「さがってろ。オレがチャチャっと倒してみせるからさ?」
ナマエが生きて、心から笑ってる。
そんな光景。それだけなんだ。
ひとつ笑みを落として、ナマエを隠すようにドラゴンへ相対す。
───その表情には、見覚えがあったんだ。
笑っているようで泣いている。
"彼"も、ナマエも。自分への否定を拭えないまま笑っていた。そんな笑顔はもう、見たくない。
見たくないんだ。