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誕生日SS(2021.05〜2022.03)





「今日はあたしの生誕祭に来てくれてありがとー!」



ここは全国で有名なメイド喫茶Melty Ribbon(めるてぃ りぼん)。
今日はそこでお給仕を始めて初の生誕祭!
たくさんのご主人様とお嬢様が集まってくれてもう気分は最高!
生誕祭専用の制服は超可愛いし、お店もいつもの倍可愛いし優勝じゃん!?



「はいは〜い♡ここでケーキさんのご登場で〜す♡」



可愛くデコレーションされたサービスワゴンには色とりどりのフルーツとクリームがたっぷり使用されたツリーのようなパンケーキが用意されていた。
そしてプレートには「HAPPY BIRTHDAY♡」とチョコペンで書かれている。



「ではでは〜!瑞姫ちゃんにろうそくの火を消してもらいますよ〜♡」



その掛け声と共に照明が落ち、ろうそくの炎だけがその場を灯す。
ふーっと軽く息を吹きかけると炎はパッと消え、それを合図に周りからはお祝いのクラッカー音が鳴り響いた。



「あはは!みんな本当ありがとうね!今までの誕生日でいっちばん嬉しいかも!」
「当然だよ♡他でもないこの のあちゃんが大好きな瑞姫ちゃんのために運営したんだもん♡一番じゃないわけないよね♡」
「のあ〜!!!」



その日は時間が来るまでたくさん歌って踊ってお話して、かけがえのない瞬間を過ごせた。







後日



「瑞姫ちゃん何見てるの?♡」
「あたしの生誕祭の写真!超楽しかったな〜!これを超えられる誕生日もうないかも!」



それを聞いたのあは「何言ってるの?」ときょとんとした顔をすると続けてこう言った。



「来年は今年を超えるくらい最高の誕生日にするし、その次の年はも〜っと最高になるんだから安心していいよ♡」



笑顔でそう言う彼女にあたしは心の奥底から嬉しい気持ちが湧き上がって思いっきり抱きしめた。
のあがあたしを最高にしてくれるなら、あたしものあのこと最高にしてあげたい。



「あたしも負けないくらい最高の生誕祭企画するから!それで毎年それを更新してみせる!大好きなのあのために!」



そう言うとのあは「当然だよね!♡」とあたしのことを抱きしめ返してくれた。

のあといればあたしの最高は更新し続ける。
それがいつまでも続きますように───。






2021.05.09
「瑞姫は最高を更新し続ける」
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