楽園
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「おはよう……フェネス……」
まだ眠い眼を擦りながら、今日も主様は目を覚ましてくださった。
明日もそうであってほしいし、明後日も、その先もずっと……。
だけど俺たちは主様と別の時間を生きている。俺は死ぬことはあれど不老の身だ。いつか主様を見送る日がきてしまうかもしれない。そう思ったら主様の最期が訪れたら、この命も燃やし尽くしたくなる。
——いけない。こんなことを考えていたら聡い主様のことだ。気づかれてしま——
「ねぇねぇ、フェネス。なにかかなしいことがあったの?」
ほら、この通りだ。
「いいえ、主様。何でもありませんよ。
そんなことよりも、今朝はレモンケーキにダージリンです」
主様はテーブルと俺を交互に何度か見ていたが、俺をちょいちょいと手招きして、だっこをねだってきた。
「いかがなさいましたか? 今日はいつになく甘えたですね……って、え?」
俺の髪を撫でながら、主様は幾度となく「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と呟いている。
「わたしも、フェネスもだいじょうぶだから」
はぁ……やっぱり主様には敵わないな。
「そうですね。主様のおかげで俺も元気が出てきました」
そう笑ってみせたら主様も満足そうに笑った。
腕から下ろした主様に本日の予定をお伝えする。レモンケーキを頬張りながら聞いている主様がたまらなく愛おしい。
主様がいてくださるここは、今日も楽園。
まだ眠い眼を擦りながら、今日も主様は目を覚ましてくださった。
明日もそうであってほしいし、明後日も、その先もずっと……。
だけど俺たちは主様と別の時間を生きている。俺は死ぬことはあれど不老の身だ。いつか主様を見送る日がきてしまうかもしれない。そう思ったら主様の最期が訪れたら、この命も燃やし尽くしたくなる。
——いけない。こんなことを考えていたら聡い主様のことだ。気づかれてしま——
「ねぇねぇ、フェネス。なにかかなしいことがあったの?」
ほら、この通りだ。
「いいえ、主様。何でもありませんよ。
そんなことよりも、今朝はレモンケーキにダージリンです」
主様はテーブルと俺を交互に何度か見ていたが、俺をちょいちょいと手招きして、だっこをねだってきた。
「いかがなさいましたか? 今日はいつになく甘えたですね……って、え?」
俺の髪を撫でながら、主様は幾度となく「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と呟いている。
「わたしも、フェネスもだいじょうぶだから」
はぁ……やっぱり主様には敵わないな。
「そうですね。主様のおかげで俺も元気が出てきました」
そう笑ってみせたら主様も満足そうに笑った。
腕から下ろした主様に本日の予定をお伝えする。レモンケーキを頬張りながら聞いている主様がたまらなく愛おしい。
主様がいてくださるここは、今日も楽園。
1/1ページ