Ep.6
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「でもひとりの、黒崎蘭丸としてのおれはおまえにやる。つーかな、返品は不可だ。」
「深雪…ようやくおまえに会えた。離してやれるか。」
まるで、告白だ。
「なにそれ…っ、驚きすぎて涙も引っ込んじゃうよ…カメラも回ってないのに」
何とかいい方向に考えないようにと言葉を紡ぐ
「…はあ。おまえ告白くらいされてんだろ。」
「はあ!?馬鹿にしてるの?されてるし!!」
突然馬鹿にされるのは癪だ。
東雲くんにされたことあるし!
「それはそれで腹立つな。」
「でも、あの時思い出したのは…蘭丸だった。」
「…おし。許す。」
仕切り直しみたいにまた沈黙して、今度は私から口を開く。
「黒崎蘭丸さん。貴方が大好きです。ファンとしてじゃ満足出来なくなるくらい。貴方の撫でてくれた手も、真っ直ぐに歌う声も、本当はすごく優しいところも。全部大好きです。」
彼の手を手に取る。恋人みたく絡める。
「深雪、おまえだけだ。おれを突き動かすのは。おまえから貰った手紙を見る度、何でもできる気がした。女は皆悪いやつだと嫌になることも腐るほどあったが、おまえだけは忘れられなかった。好きだ。深雪」
掠れた声が胸に広がる。
「…蘭丸の声、私大好き…。気持ちよくなるから」
「はあ…誘ってんのか、それは。押し倒すぞ。」
「なっ!…違うし!」
「キスはいいのか?」
「わっわかんない…!」
「した事ねえのか」
「…言いたくない。」
「はあ?その辺の事になると目、逸らすな、おまえ。」
たった1日でそんなに知られると怖い。
でもこれは汚いから…話せない。
「言ってみろ。じゃねえと満足に抱けねえだろ。」
「そっそんなこと考えてるの!?」
「好きな女なら、いつでも抱きてえのが男だろ。」
「…別に好きでもなんでもない女は…?」
蘭丸はあのバンドマンとは違う。
そう思いたいから。
「…バンドマンのなんかみたか。」
察しが良すぎて困る。
「まあいい。おまえの気持ちも聞けたことだ。あとは、おれの家で聞かせてくれ。大事にしてえだろ。」
この人は私を殺す気なの…。
しかも蘭丸の家って…。
「返事。」
「あっはい!」
あれ?この公園の近くなの?
「らんまる~…いるかな」
「は?いんだろ。ここに。」
「蘭丸じゃなくて、らんまる!あ、らんまる!」
にゃあとひと鳴きするとこちらへ来てくれる。
「らんまる~久しぶり。元気にしてた?」
ぴょんと飛び乗って顔を舐めてくれる。
「くすぐったいってば、私は元気だから!」
「…おい、猫といえど、おれの女の顔舐め回すのは感心しねえ。」
ひょいとらんまるを持ち上げると地面に置く。
「猫だし…おれの女って…」
こんな甘い言葉言われるのは知らない。
「本当のことだろ?恥ずかしがってんな。」
恥ずかしすぎて
「そうだ、家!この辺なの?」
「ああ、そうだな。…ほらあそこだ。」
普通のアパート。
私の想像していた暮らしとはだいぶ違った。
でも…私の求めていた暮らしはそこにあった。
らんまるとはお別れして彼の家に入る
「お邪魔しま…す」
そこには今日見たものより沢山の音楽に囲まれていた。
部屋は全然狭い。でもこの空間が蘭丸だと思った。
「…この部屋すごい。」
「あ?狭くて悪かったな。」
「違うよ。蘭丸に抱きしめられてるみたい。」
「…おまえ、本当に腹立つくらい煽ってくんな。」
「別にそう言う事じゃないし…。」
「…ほら、本人がいんだから、こっちこいよ。」
そうやって私の手を引いてくれる。
「幸せすぎて…未だに夢の中にいる。本当はお別れを言いに来たはずなのに。」
「言わせねえよ。焦がれてたのはおまえだけじゃねえ。」
「聞かせてもらおうか。おまえの嫌なこと。
なんであんなに拒んだ。…なんでおれの名を口にした。」
私のトラウマを暴くその目には抗えなかった。
「深雪…ようやくおまえに会えた。離してやれるか。」
まるで、告白だ。
「なにそれ…っ、驚きすぎて涙も引っ込んじゃうよ…カメラも回ってないのに」
何とかいい方向に考えないようにと言葉を紡ぐ
「…はあ。おまえ告白くらいされてんだろ。」
「はあ!?馬鹿にしてるの?されてるし!!」
突然馬鹿にされるのは癪だ。
東雲くんにされたことあるし!
「それはそれで腹立つな。」
「でも、あの時思い出したのは…蘭丸だった。」
「…おし。許す。」
仕切り直しみたいにまた沈黙して、今度は私から口を開く。
「黒崎蘭丸さん。貴方が大好きです。ファンとしてじゃ満足出来なくなるくらい。貴方の撫でてくれた手も、真っ直ぐに歌う声も、本当はすごく優しいところも。全部大好きです。」
彼の手を手に取る。恋人みたく絡める。
「深雪、おまえだけだ。おれを突き動かすのは。おまえから貰った手紙を見る度、何でもできる気がした。女は皆悪いやつだと嫌になることも腐るほどあったが、おまえだけは忘れられなかった。好きだ。深雪」
掠れた声が胸に広がる。
「…蘭丸の声、私大好き…。気持ちよくなるから」
「はあ…誘ってんのか、それは。押し倒すぞ。」
「なっ!…違うし!」
「キスはいいのか?」
「わっわかんない…!」
「した事ねえのか」
「…言いたくない。」
「はあ?その辺の事になると目、逸らすな、おまえ。」
たった1日でそんなに知られると怖い。
でもこれは汚いから…話せない。
「言ってみろ。じゃねえと満足に抱けねえだろ。」
「そっそんなこと考えてるの!?」
「好きな女なら、いつでも抱きてえのが男だろ。」
「…別に好きでもなんでもない女は…?」
蘭丸はあのバンドマンとは違う。
そう思いたいから。
「…バンドマンのなんかみたか。」
察しが良すぎて困る。
「まあいい。おまえの気持ちも聞けたことだ。あとは、おれの家で聞かせてくれ。大事にしてえだろ。」
この人は私を殺す気なの…。
しかも蘭丸の家って…。
「返事。」
「あっはい!」
あれ?この公園の近くなの?
「らんまる~…いるかな」
「は?いんだろ。ここに。」
「蘭丸じゃなくて、らんまる!あ、らんまる!」
にゃあとひと鳴きするとこちらへ来てくれる。
「らんまる~久しぶり。元気にしてた?」
ぴょんと飛び乗って顔を舐めてくれる。
「くすぐったいってば、私は元気だから!」
「…おい、猫といえど、おれの女の顔舐め回すのは感心しねえ。」
ひょいとらんまるを持ち上げると地面に置く。
「猫だし…おれの女って…」
こんな甘い言葉言われるのは知らない。
「本当のことだろ?恥ずかしがってんな。」
恥ずかしすぎて
「そうだ、家!この辺なの?」
「ああ、そうだな。…ほらあそこだ。」
普通のアパート。
私の想像していた暮らしとはだいぶ違った。
でも…私の求めていた暮らしはそこにあった。
らんまるとはお別れして彼の家に入る
「お邪魔しま…す」
そこには今日見たものより沢山の音楽に囲まれていた。
部屋は全然狭い。でもこの空間が蘭丸だと思った。
「…この部屋すごい。」
「あ?狭くて悪かったな。」
「違うよ。蘭丸に抱きしめられてるみたい。」
「…おまえ、本当に腹立つくらい煽ってくんな。」
「別にそう言う事じゃないし…。」
「…ほら、本人がいんだから、こっちこいよ。」
そうやって私の手を引いてくれる。
「幸せすぎて…未だに夢の中にいる。本当はお別れを言いに来たはずなのに。」
「言わせねえよ。焦がれてたのはおまえだけじゃねえ。」
「聞かせてもらおうか。おまえの嫌なこと。
なんであんなに拒んだ。…なんでおれの名を口にした。」
私のトラウマを暴くその目には抗えなかった。