Ep.6
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「ら、蘭丸!違うの!…ごめんなさい」
離れてく優しさが苦しくて
「…それで?おまえがその理由を話せんのか。あんなに嫌がってたのにか?」
「…!」
彼を傷つけた。私が。
「…ごめんなさい。とてもじゃないけど…言えない…」
「なら、もういい。これも返す。要らねえ。」
私の思いの丈を詰めたレター。
誰もいなくなったのをいいことに伝えようと思った。
これが最後だから。
「…蘭丸。少しだけ聞いて。」
ちらっと見やるとそれ以上は近寄る気もないが聞かない訳でもないという壁を感じた。
「私ね、本当に蘭丸だけ追いかけてきたの。どんな小さな情報でも逃さないように。また会えるのを楽しみにして。蘭丸が迷ったあの日、行けて良かったって今でも思ってる。…でも私には支える力がなくて貴方の手を掴む事も出来なかった。」
あの日の後悔。彼の苦痛に歪む顔を無理矢理でも引っ張れば良かったと。
「でもそれでも貴方は貴方だったよ!初めてあったあの日の…蘭丸だったよ。」
「そんな日…忘れた。おれに過去は必要ねえ。」
そうもう聞きたくないと言葉に拒否される。
でも、ここで、はいそうですか。と引き下がるわけにはいかなかった。
「私、自分の夢叶えたんだ。まだまだ…弱くて惨めになることも沢山ある。でも今日ここに来れたのも…仕事を辞めなかったのも、全部皆に支えられて、蘭丸と出会ったあの日に支えられて!弱いままだけど!伝えたくて!ここまできた!!」
これだけでも届け。
貴方の胸に。
「蘭丸!貴方の事が苦しくなるくらい…毎日会いたいって思えた、怖い時も蘭丸を思い出した。そのくらい大好きでした、…今も…。」
貴方の大きな背中が滲んで見えるよ。
お願い、最後まで言わせて。
「でも、もうちゃんと今日でやめるから…!最後くらいあの日の蘭丸のまま優しくいて…っ!あの日の優しい顔で私を見て。…頑張ったなって言って…!」
カツカツと靴を鳴らしてまたベッドまで来ると
私をまた今日初めて会った時みたいに優しく抱きしめてくれる。
「…うるせえ。なら最後までついてこいよ、なんで諦めんだよ…!」
「蘭丸が誰よりもいちばん好きだから、っ諦めるの…!許してよ…っ」
初めて背中に腕を回した。
離したくない。私だけを見ててほしい。
そんな気持ちで腕に力が入る。
「なら、離さなきゃ、いいだろうが。…こうやって。」
え…?
「蘭丸、何言ってるの…?」
「過去なんざ関係ねえ。そう思ってる。でもおまえにおれの音をおれが信じてくれって言われた時から、おれはおまえだけだ。」
夢でも見てるのかと思うほど自惚れたい言葉が降ってくる。
「おまえの言葉がなきゃ、ここまで来れなかった。おまえの前にすぐ出れる場所まで登りつめたかった。」
「ここまで来たんだ…!おまえが後ろにいるって思えば何でも出来た。」
少し離れてほぼゼロ距離で見つめ合う。
「今度はお前の番だ。おまえの信じるおれを信じろ。」
この言葉を私だけに向けてくれている。
私だけを映した瞳が綺麗で。
「…余計に離れられなくなるじゃん…。私だけの人になってくれる訳でもないのに、ずるい。」
「アイドルのおれはな。」
悪びれもせずそんなことを言うから余計に腹ただしい。
離れてく優しさが苦しくて
「…それで?おまえがその理由を話せんのか。あんなに嫌がってたのにか?」
「…!」
彼を傷つけた。私が。
「…ごめんなさい。とてもじゃないけど…言えない…」
「なら、もういい。これも返す。要らねえ。」
私の思いの丈を詰めたレター。
誰もいなくなったのをいいことに伝えようと思った。
これが最後だから。
「…蘭丸。少しだけ聞いて。」
ちらっと見やるとそれ以上は近寄る気もないが聞かない訳でもないという壁を感じた。
「私ね、本当に蘭丸だけ追いかけてきたの。どんな小さな情報でも逃さないように。また会えるのを楽しみにして。蘭丸が迷ったあの日、行けて良かったって今でも思ってる。…でも私には支える力がなくて貴方の手を掴む事も出来なかった。」
あの日の後悔。彼の苦痛に歪む顔を無理矢理でも引っ張れば良かったと。
「でもそれでも貴方は貴方だったよ!初めてあったあの日の…蘭丸だったよ。」
「そんな日…忘れた。おれに過去は必要ねえ。」
そうもう聞きたくないと言葉に拒否される。
でも、ここで、はいそうですか。と引き下がるわけにはいかなかった。
「私、自分の夢叶えたんだ。まだまだ…弱くて惨めになることも沢山ある。でも今日ここに来れたのも…仕事を辞めなかったのも、全部皆に支えられて、蘭丸と出会ったあの日に支えられて!弱いままだけど!伝えたくて!ここまできた!!」
これだけでも届け。
貴方の胸に。
「蘭丸!貴方の事が苦しくなるくらい…毎日会いたいって思えた、怖い時も蘭丸を思い出した。そのくらい大好きでした、…今も…。」
貴方の大きな背中が滲んで見えるよ。
お願い、最後まで言わせて。
「でも、もうちゃんと今日でやめるから…!最後くらいあの日の蘭丸のまま優しくいて…っ!あの日の優しい顔で私を見て。…頑張ったなって言って…!」
カツカツと靴を鳴らしてまたベッドまで来ると
私をまた今日初めて会った時みたいに優しく抱きしめてくれる。
「…うるせえ。なら最後までついてこいよ、なんで諦めんだよ…!」
「蘭丸が誰よりもいちばん好きだから、っ諦めるの…!許してよ…っ」
初めて背中に腕を回した。
離したくない。私だけを見ててほしい。
そんな気持ちで腕に力が入る。
「なら、離さなきゃ、いいだろうが。…こうやって。」
え…?
「蘭丸、何言ってるの…?」
「過去なんざ関係ねえ。そう思ってる。でもおまえにおれの音をおれが信じてくれって言われた時から、おれはおまえだけだ。」
夢でも見てるのかと思うほど自惚れたい言葉が降ってくる。
「おまえの言葉がなきゃ、ここまで来れなかった。おまえの前にすぐ出れる場所まで登りつめたかった。」
「ここまで来たんだ…!おまえが後ろにいるって思えば何でも出来た。」
少し離れてほぼゼロ距離で見つめ合う。
「今度はお前の番だ。おまえの信じるおれを信じろ。」
この言葉を私だけに向けてくれている。
私だけを映した瞳が綺麗で。
「…余計に離れられなくなるじゃん…。私だけの人になってくれる訳でもないのに、ずるい。」
「アイドルのおれはな。」
悪びれもせずそんなことを言うから余計に腹ただしい。